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秘伝・世界史勉強法

*この記事は有料記事ですが、無料で公開されている部分だけでも多少はお役に立つはずですので、どうぞお読みください。



1.はじめに

「秘伝・世界史勉強法」という題の記事を読んでみようと思ったのですから、きっとあなたは世界史が苦手で、かつテストの点数を上げたいと思っているのでしょう。

大丈夫です。間違いなくあなたには、世界史の点数を上げる力があります。

なぜ断言できるのかって? この記事にたどり着くために、あなたはきっと「世界史 勉強法」のような感じで検索をかけたはずです。

つまりあなたは、世界史の点を上げたくて、なにかコツのようなものを知りたいと思い、検索してみたのですよね? そうしてみようと思い、そして実行に移したということは、あなたには変化する力も、実行する力もあります。だから絶対に、あなたは世界史の点数を上げる力を持っています。

この記事にたどり着いてくれて、ありがとうございます。そして、おめでとうございます。これからお教えするコツに従って勉強すれば、すぐではなくても、着実にあなたの世界史の点数は上がりますよ。

なおこの秘伝は、世界史だけではなく日本史などの他の社会科の科目、引いては他の教科にも応用可能なはずです。


2.この記事が効果的なのは

この記事が主に想定している読者層は、世界史を大学受験で使おうとしている、あるいは学校のカリキュラムの関係で、世界史が必修の高校生です。もしかしたら、お子様の世界史の点数が上がらないことにお困りの保護者の方も、おいでかもしれませんが。

でももちろん、日本史メインの「歴史」を学習中の中学生にも、参考になるかと思います。

この記事の内容が効果的に効くのは、世界史が苦手、具体的に言うと100点満点で50点を切ってしまうような方です。実際に、このコツに従ってやった生徒の中には、単位の修得も危うい点数だったのに、平均点が取れるようになった生徒もいます。

安定して7割以上の点を取れるような方の点数アップには、まったく役に立たないとは言わないまでも、その効果は限定的かもしれません。その中間の、5割から7割くらいの点数を取っている方には、点数をもう少し上乗せするきっかけをつかんでいただけるかと思います。

ではいよいよ、秘伝をお教えいたします。


3.世界史の授業を受ける際の心構え

当然のことですが、授業中に居眠りしたり内職したりするのは、もってのほかです。世界史に限らず、それぞれの授業中は、その授業そのものに集中しましょう。

世界史の時間に数学をやり、数学の時間に国語をやり、国語の時間に英語をやる……などという、無駄なことはしていませんか?  複数のことを同時に進めるマルチタスクが出来る人は、人口の1~2%と言われています。それに該当しない限り、目をパッチリ開け、耳はラッパのようにして、しっかり授業の世界に自分を溶け込ませること。

もし教員の説明が分かりにくかったら、遠慮なく質問しましょう。「これが分からないのは私だけかも……」などと思う必要はありません。すました顔で座っているクラスメートたちも、実は分かっていないのかもしれません。あなたの質問で、他の人たちの理解も深まるかもしれないですよ。自分のためではなく、他の人のためにもなるのですから、ぜひ積極的に質問しましょう。ついでに言えば、質問をするということは、授業に興味を持っているということですから、教員は大喜びで答えてくれます。

なお重要なこととして、教科書や授業時のノート、プリントなどに直接チェックペンを塗るのはやめましょう。あるいは授業プリントが穴埋め型だと、カッコの部分を赤やオレンジのペンで書き、試験前にはそれに赤の下敷きを当て、暗記シートにする人がいますが、それもやめた方が良いです。暗記シートにして良いのは、自分の手でまとめ直したノートだけです

万が一授業を休んでしまった時は、もちろんお友達にノートを見せてもらいましょう。ただしお友達のノートをコピーして、それだけでその授業をフォローした気になるのは絶対ダメ!  面倒がらずにお友達のノートの内容を、自分であなたのノートに書き込みましょう。


4.復習が必要です

おそらく今までのあなたは、世界史の授業に復習が必要だなんて思っていなかったのではないでしょうか。授業はとりあえず聞き、試験前に試験範囲のノートを一気に全部見て、範囲の広さに文句を言いつつ、せっせとチェックペンで重要そうなところをチェックしまくり、一夜漬けで覚える、なんていうことをしていませんでしたか? 

はっきりいって、そんなことは無理ですし、無駄です。一晩で覚えたことは一晩で(あるいは数日で)忘れます。何も身に付きません。

大事なのは、すべてを覚えようとしないこと。すごいことを言うと思うかもしれませんが、真に重要なことと、余裕があれば覚えるべきことを見極めるのも、1つの能力なのです。天才でもなければ、授業で習ったことを何から何まで覚えることは不可能です。

ひょっとしたら、あなたは完璧主義者なのかもしれませんね。やるからには、中途半端は許されないと思っていませんか?   今回点が悪かったのだから、次回は最低でも平均点以上はとらないと、先生は許してくれないだろうとか?   そんなことは無理だし、だったらいっそやらない方がましだとか??

もしそうなら、そんな考えは捨てましょう。あなたにとっての目標点を達しさえすれば、それで良いんです。平均点なんて関係ありません。教員なんて単純ですから、少しでも成長の跡がうかがえれば、大喜びしてほめてくれます(少なくとも私はそうです)。

まずは次回の試験で、自分がちょっとがんばれば達成できそうな点数を目標にしてください。仮に中間試験が20点台だったとしたら、期末試験では平均点越えを目指すのではなく、30点台を目指すので充分です。ハードルを越える快感そのものを、まずは感じ、そして少しずつハードルを上げるようにしましょう。

じゃあ、具体的にどうすれば自分が設定した目標を達成できるのか。少なくとも、今までと同じことをやっていても仕方がありません。そこで求められるのが、今までしていなかったであろう復習です。

以下、復習のやり方を具体的に説明いたします。


5.復習のやり方

5-1.ステップ①

「復習」と聞いただけで、大変そう、面倒くさそうと思ってしまうでしょう。ですからまずは、ごく簡単なところから始めましょう。
世界史の授業があった日、家に帰ってからのおやつの時間や夕飯の時、「今日は世界史で〇〇についてやった」と、1つだけで良いので、家族に報告しましょう。その際、〇〇に入れるのは「古代ギリシャ」などの大きな項目ではなく、「ソクラテス」のような人物名、あるいは「ペロポネソス戦争」などの事件名など、出来るだけ具体的なものにする必要があります。

そうすれば必ず「ソクラテスって、誰だっけ?」とか、「ペロポネソス戦争って、どことどこの戦争?」など、家族から質問が出るはずです。そうしたら、理解した限りの知識で説明してください。誰かに自分の言葉で伝えることで、知識は定着します。私たち教員は授業をすることで、自分の知識を確認し、定着させているのです。

世界史の授業を受けるたびに、この報告をしていれば、少なくとも1回の授業につき1つは、確実に覚えていけるはずです。

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