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循環型経済に向けて~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.475 2024.3.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第78弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号のスペシャル企画は「生きのびるデザイン」です。


「デザインの歴史を見ると、英国で起こった産業革命をきっかけにして近代デザインが生まれ、産業の前進に貢献しました。そして産業は長らく、大量生産・大量消費・大量廃棄を前提としたリニア(直線型)な経済活動を行ってきました」

p.8

そこからの転換を模索するのが「生きのびるデザイン」なわけです。


日本では21年から、国と産業界が一体となって進める”サーキュラーエコノミー(循環型経済)”に向けた取り組みが始まった。

p.8

これは良いことですが、取り組みの開始のことは知らなかったので、まだ目に見える形になっていないということでしょうか。まぁ、私が知らないだけという面もあるようですが。

「ブックオフでは、お客さんから買い取ったものの、リセール価値のない、どうしても売れないCD・DVD・ゲームソフトが年間1700t出ていました。これを素材ごとに分別して、再資源化するという事業のモデルをつくり、その再生プラスチックを50%使用したデスクトレーなどを製品化しました」

p.9


鹿児島県大崎町では、町民がごみを27品目に分類し、リサイクル率83%で、日本一を14回も達成。売れる資源は販売し、一人当たりのごみ処理にかかる費用も全国平均の半額以下で、節約できた年間約1億円を福祉や教育に役立てています。

p.10

日本中が、そして世界中が、こうなるべきですよね。ちなみにこの記事で紹介されている、「地球環境を破壊することのない持続可能な範囲で、貧困や格差のない社会を実現し、誰もが豊かさを平等に享受できるようにする」(p.10)ドーナツ経済については、以下の本で紹介されています。


「どこにでも持ち運べて、100ℓの水で、本来なら2人しか浴びられない水量で100人がシャワーを浴びられるようにできる」(p.11)WOTA BOXは良いですね。2018年以来、災害現場で使われているそうです。WOTAのCEOの前田瑶介さんは、災害現場にとどまらず、「排水を水源ととらえ、住宅単位で再生して繰り返し使う『小規模分散型の水インフラ』の普及が急務」だと言っています。トイレやお風呂、洗濯に使う水くらいは、ぜひそうするべきだと思います。


「パソコン、家電製品、衣類に至るまで、10万個以上の修理ガイドを提供」(p.14)している世界最大の無料オンラインコミュニティのiFixitは、機会があればぜひ使ってみたいです。


特集以外で印象に残ったのは、「池内了の市民科学メガネ」の以下の一節です。

江戸時代後期の文化・文政の頃、小麦粉にゴマ(胡麻)を混ぜて焼き膨らませた、見かけは豪華なのですが中は空洞のお菓子が売り出されました。「胡麻胴乱」と呼ばれたそうです。胴乱は植物採集用に持ち歩く円筒形(または長方形)の、中ががらんどうの入れ物のことです。その形どおり外見はよいが中身が伴わないので「胡麻菓子」と揶揄され、それが「ごまかす」の語源となりました。常用している「誤魔化す」は当て字です。

p.19


今号も、非常に勉強になりました。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった宮本さん、いつもありがとうございます!



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