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山伏トレイルを歩きたい~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.461 2023.8.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第64弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「こころに、自然を取り戻す」です。

西伊豆で1200年前の道を、マウンテンバイク用のコース「山伏トレイル」として再生した松本潤一郎さんの記事が良かったです。

「”山伏”には修験道の修行者だけでなく、山に生きる者という意味もあるんです」

p.11

これ、知りませんでした。


「雨の翌日に、カヤックで河口付近の海まで出ると、山の広葉樹林から川を伝って流れてきた豊富な栄養にプランクトンが呼び寄せられ、それを追って来たタイやカンパチ、ブリ、サバ、アジなどの魚がたくさん釣れて、山と海のつながりを実感できます」

p.11

これ、印象的でした。


山伏トレイルは徒歩で回ることもできるそうなので、機会があればぜひ歩いて、ルート上の馬頭観音などを見てみたいです。宿泊施設ロッジモンドや、オープン予定の薪火料理のレストランにも興味があります。「薪は水分を含んでいて、食材が乾かず、料理がジューシーに仕上がるため、海外を旅している時もランクの高い料理店で使われてい」(p.11)たとのことなので。

問題は、西伊豆へのアクセスが、ちと面倒なことですが……。


特集以外では、スペシャルインタビューのフジコ・ヘミングの言葉が心に残りました。

「私のことを、60歳を過ぎて開花したなんていう人がいるけどね、でたらめよ。私はずっとピアノを弾いてきて、いい演奏をしてきた。CDが売れたのは遅かったけれど、そんなことは関係ないわよね。私は私の音楽をやってきた」

p.05

インタビューの中で、ブームになる前のフジコさんの半生が語られているのですが、確かにフジコさんがフジコさんの音楽をやってきたのが、よく分かりました。


映画「福田村事件」の森達也監督の言葉も、覚えておきたいです。

「善良な人であっても、時と場合によって血に飢えた”けだもの”にもなる。ドイツと違って、日本ではまだそういった認識を持てずにいるから、”けだものではない”とかたくなに歴史を否定したくなるのではないでしょうか」

p.19

あと、ドイツの「つまずきの石」についての言葉も。

「ナチスに殺されたユダヤ人が住んでいた家の前に、突起を作るんです。市民はそれにつまずいて歴史を思い出す。ドイツをことさら称賛するつもりもないですが、記憶し続けることへの取り組みは徹底していますよね」

p.19


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださったA.Oさん、いつもありがとうございます!



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