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ダンゴムシ
2021年9月25日 19:37
いくか来るって思ってた。でもいざくると、心に重くのしかかるそんな別れ。―――僕は学生寮で共同生活いとなんでいる、どこにでもいる大学生だ。もちろん、寮で寝泊まりをし、寮でご飯を食べ、そして排泄をする。しごく自然な流れである。そして、また寮で共同で洗濯し、さらには共同で洗濯物を干して、取り込み、畳んでいく。これもまた、自然な理である。だから、いつかくるとは思っていた。あ
2021年9月24日 19:59
真夜中のことだ。騒がしい声に僕は目を覚ましてしまった。重い頭を持ち上げて、僕は声のする方に顔を向けた。何を言っているのかはわからないのだが、壁越しから聞こえているようだった。その音の輪郭を捉えることはできなかったが、ただその声が大きいということだけはわかる。どうやら日本語ではない「なにか」が語られ、誰かと誰かが意思疎通しているようであるが、その声が伝達しようとする情報をまったく
2021年3月31日 22:03
「鹿島さん?これ3部だけコピーとっておいてもらえるかな?」先輩の柏さんが、僕に声をかけてきた。「はい!コピーをしましたら、先輩の机に置いておけばよろしいでしょうか?」僕はおろしたてのワイシャツのような笑顔で答えた。「うん、よろしく!」柏さんは、にっこり笑って会議室へと向かった。「承知いたしました!」僕は漬けたてのキュウリのようにシャキシャキと返事をした。でも、本当はコピーな