第十五の叫び-「産むんじゃなかった」と言われた人間 -


朝から37℃以上の発熱。日常的に脈拍は90を超え、少し歩いただけでも息切れ、動悸がする。

発熱のためか、頭痛もひどい。

不幸中の幸いで、難病としては比較的軽症であるとは言われ、今すぐ入院する必要もなく、外来治療でいこうとのこと。

だが、しかし。あの日。

後で後悔することになるのだが-

両親に難病であることを告白したら、同情されるどころか、徹底的にののしられた。

前にも書いたが、彼らには他者(自分以外の人間)の気持ちに対する想像力が、実年齢以下、いや人間として著しく欠けているとしか思えない。

誠に悲しい事実であれば、そう考えれば辻褄は合ってくる。

殊更に慰めてほしいわけではじゃなかった。
しかし思わず、僕の口をついて言葉が出てしまった。

「そんな、死んでもいいのか!」

それに対する父からの答えは、「おう、死ね」だった。

母も同じ言葉を繰り返した。

そういえば、母から何度か言われた言葉。

「産むんじゃなかった」。

産まれてしまった自分。
この絶望と戦いながら、今日も必死に生きている。

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