Mar3

東大→企業研究開発。考えていることをたまに文章にしています。ジャンルに一貫性はなし。

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東大→企業研究開発。考えていることをたまに文章にしています。ジャンルに一貫性はなし。

最近の記事

好きなYouTuberを語る #2

QuizKnock(クイズノック)を紹介したい。 QuizKnockは、「身の回りのモノ・コトをクイズで理解する」をコンセプトとし、東京大学などの卒業生及び現役生により運営されている知的メディアだ。主にWEBメディアでの記事とYouTubeでの動画にて活動している。 チャンネル登録者数は162万人(2021年4月末現在)。QuizKnock創始者の伊沢拓司さんはテレビ露出も多いので、ご存知の方も多いだろう。 じつは私自身QuizKnockの存在自体は随分と前から知っていた

    • オムライス特別賞

      婚約者と初めて出掛けた場所は、東京丸の内だった。 オムライスを食べた。 私が当時いちばん好きだった食べ物はオムライスで、今もなおいちばん好きな駅は東京駅の丸の内駅舎だ。 彼はほぼ間違いなくそんなことを知らなかったのだけど、偶然にも私のツボをついてくるプランを提示してきて、なんかズルいヤツだなあと思った記憶がある。 つい先日、人気店のオムライスをひとりで食べてきた。 これは人生オムライスランキングのトップの座を更新したぞ、と思いながらパクパク完食した。 トップに君臨したこの

      • 「嫁」に根付く家制度の意識を考える

        最近、「嫁」という表現が叩かれる場面を頻繁に目にする。 松山ケンイチの「嫁」発言に賛否 「うちの嫁」は会話の中でしばしば聞くのに対し、「うちの婿」を全くと言っていいほど聞かないのは、1947年に廃止された明治時代からの家制度の感覚をいつまでも引きずっているからにほかならないだろう。 家制度は戸主(家長)が絶対的な戸主権によって家族員を支配・統率する家族形態だ。長男が戸主となって、家の財産をすべて相続し(家督相続)、他の家族に対し強い支配力を持つ。男の跡継ぎを産まねばならな

        • 好きなYouTuberを語る #1

          YouTuber「スーツ」さんを紹介したい。 スーツさんは、主に「スーツ 交通 / Suit Train」「スーツ 旅行 / Suit Travel」「スーツ 背広チャンネル」という3つのチャンネルを運営している(※)鉄道系・旅行系YouTuberだ。3つのチャンネル登録者数はのべ138万にまでのぼる(2021年2月末現在)。最近ではときたまテレビ出演もしているようだ。 ※背広チャンネルとサブチャンネルについては下記の紹介では省くことにする それぞれのチャンネルのコンセプト

        好きなYouTuberを語る #2

          メーカー研究開発職女性、ロールモデルいない問題

          メーカー研究開発職女性、ロールモデルいない問題。 製品種別にも依ると思うが、大抵の場合、メーカー研究開発職に占める女性の割合はかなり低い。 若手にはある程度女性社員がいる企業でも、課長〜部長クラスのベテラン社員は男性ばかりが占めていることが多い。そしてその男性たちは「男は労働、女は家事」の枠組みの中でキャリアを積んできた人が殆どになっている。 そうなると、研究開発職若手女性社員のロールモデルは殆どいないということになる。 男女平等が叫ばれる今、働きやすい会社を指向した様々

          メーカー研究開発職女性、ロールモデルいない問題

          好きな味噌汁の具について考える

          好きな味噌汁の具について考える。 椎茸と葱 椎茸の出汁が足されると、味噌汁がいつもよりも格上の味になる気がする。椎茸は、ぺらっぺらに薄く切っても少し分厚く切っても美味しい。葱は味噌を入れたあとに火を止める直前に入れて、少しシャキシャキにするのが好み。 玉葱と油揚げ しっかり熱を通した玉葱はびっくりするほど甘い。油揚げからじゅわっとよく染みた味噌と出汁が出てきて、ハフハフ言いながら食べる。 馬鈴薯とわかめ 馬鈴薯の味噌汁は時間がかかるから面倒なのだけど、たまに作るとホック

          好きな味噌汁の具について考える

          女子高のバレンタインデーを懐かしむ

          女子高のバレンタインデーは、祭だ。 巷の少女漫画では、女子高生のバレンタインデーは密かに想いを寄せる男の子に愛情込めた手作りチョコをドッキドキで渡すものと相場が決まっているが、女子高では違う。 バレンタインデーは、女の子の、女の子による、女の子のためのイベントになる。 ①友チョコを量産 とにかく量産が最優先命題。大量に作ることのできる、パウンドケーキやらスコーンやらシフォンケーキやらクッキーやらを何度も何度も焼く。 たまにマカロンなど凝ったものを作ってくる子もいて、彼女たち

          女子高のバレンタインデーを懐かしむ

          ジェンダーを初めて意識したときの話

          私が初めて社会における男女の差を意識したのは、小学生のときだった。 しばしば思い出す出来事なので、記録しておこうと思う。 私が通っていた中学受験の塾では、最難関校受験生向けの算数の問題集があった。 濃紺の紙に幾何学模様が印刷されたツヤツヤした表紙で、他のテキストとは少し違った、シンプルなデザイン。しかもその問題集は、先生がOKを出した生徒しか買えないという、不思議なローカルルールがあった。算数が大好きだった私は、先生に問題集を買いたいとわくわくしながら申し出る。 「先生、○

          ジェンダーを初めて意識したときの話

          ポルノグラフィティの好きな歌詞5選

          ポルノグラフィティの好きな歌詞を5つ紹介します。 幅広いジャンルの音楽を聞く私ですが、なんだかんだでポルノグラフィティに戻ってきてしまう。そんな魅力のあるロックバンドです。 1. 夕陽と星空と僕 君の形 僕の形 重ねてはみ出したものを わかり合う事をきっと愛とか恋と呼ぶはずなのに どこかで出会えるはずさ この世界はとても広く 素晴らしい愛があるはずだから アラサーになって改めてこの歌詞が沁みてくる。昔の恋愛では、重なった部分のほうだけを愛とか恋って思っていたなあなどと

          ポルノグラフィティの好きな歌詞5選

          低用量ピルの素晴らしさを語りたい

          日本の低用量ピルの普及率は非常に低い。 欧米諸国のピル内服率は英国26.1%、フランス33.1%、カナダ28.5%、米国13.7%なのに対し、日本ではたったの2.9%であり、圧倒的に少ない(※)。 あなたの知り合いの女性100人のうちたった3人程度しか服用者はいない訳だが、そのうちのひとりは私である。 もう2年程度服用していて、とにかく利点ばかりなのでここで素晴らしさを語りたいと思う。 ※出典:Contraceptive Use by Method 2019 そもそも:低用

          低用量ピルの素晴らしさを語りたい

          発車メロディ・ノスタルジア

          ホームシックになったときに、首都圏の発車メロディ集を聴いてしまう。 コロナ禍で両親にも恋人にも会えないまま、実家から遠く離れた場所で、どこにも出掛けずにひとりで数ヶ月過ごして滅入っていた頃。 なんの気無しにYouTubeで再生したこの動画が、刺さった。 ひとり暮らしは楽しんでいる方だと思っていた。昔からひとりでカフェに行ったり映画を観たりは日常茶飯事、ちょっとした小旅行もひとりでよく楽しんでいた。 それでもやっぱり、こんな私でも寂しかったのだなと気付かせてくれたのがまさか

          発車メロディ・ノスタルジア

          学ぶことの意味を考えてみる

          学ぶことってなんの意味があるの? この質問に対する一番好きな答えは、今のところ、これだ。 世界の解像度を上げてくれるよ。 昔使っていたガラケーで撮った写真を偶然見たら、あまりにも解像度が低くて驚いた。 当時最高画質のガラケーで美しく撮れたと思っていた写真は、デジタルカメラをいつの間にか駆逐しかけているハイスペックなスマートフォンの前では驚くほど粗いものになっていた。もうガラケーカメラには絶対に戻れないな、と感じた。 「学び」は、私達の視界をガラケーのカメラからスマホの

          学ぶことの意味を考えてみる

          大学の化学系研究室の実情

          *この記事は、大学院修士課程2年次に書いた文章を編集したものです。 大学の化学専攻の研究室。どんなイメージを持つだろうか?白衣をまとった教授や助教が実験室でフラスコを振っている、といったところだろうか。 実は、日本の大学の研究室を構成するメンバーのほとんどは、大学院生だ。 つまり大学の化学研究は、大学院生によって支えられていると言っても過言ではない。 大抵の研究室にはコアタイムと呼ばれるいわゆる「勤務時間」がある。長いところでは9時から21時、週6日。 正気ではないほどの

          大学の化学系研究室の実情

          学びの本質について

          *この記事は、大学4年次に書いた文章を編集したものです。 学びの本質について、初めて真剣に考えたのは高校生のときだったと思う。 中学2年の頃の担任に「テストの為の勉強しかしていないんじゃないか?勉強の本質が見えていないんだよな」と言われたことがあった。 当時の私にとって、勉強イコール試験。試験に出ないことは無価値であると本気で考えていた。試験前に出題範囲やテストの形式を細かく先生に訊くのは当たり前。今思えば、その姿はとても滑稽に映っていたことだろう。 そんな当時の私だか

          学びの本質について

          素人が相続登記を自力でやってみた

          *この記事の内容は、2020年4月現在の情報です。 素人が相続登記を自力でやってみた。 先日、家族が亡くなった。 法定相続人は3人で遺言書はなし。残された遺産は家2軒と土地3つ。とはいっても、田舎の古い家屋なので、相続税の申告や納税が必要なほどの資産価値はなかった。 ※法定相続人の数が3人の場合、3,000万円+600万円×3人=4,800万円が相続税の基礎控除額となる。 遺産の合計額が4,800万円以下だったので、相続税の申告と納税をする必要がなかった 葬儀などで

          素人が相続登記を自力でやってみた

          自己実現の味

          *この記事は、大学3年次に書いた文章を編集したものです。 かなり前、親しい友人が教えてくれた、ときどき思い出す言葉。 ヒトは三大欲求を満たしたときよりも、自己実現の瞬間により大きな快感を得るんだって。 私たちは何のために努力をするのか? この疑問の鍵となるのが、「自己実現」だと思う。 自己実現の形は人それぞれであろうが、この二十数年間、私にとって最も身近であったのは「勉強・学問における自己実現」だった。 分からなかった問題が解けた時、試験を誰よりも早く解き切った時、返

          自己実現の味