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好きなYouTuberを語る #1

YouTuber「スーツ」さんを紹介したい。
スーツさんは、主に「スーツ 交通 / Suit Train」「スーツ 旅行 / Suit Travel」「スーツ 背広チャンネル」という3つのチャンネルを運営している(※)鉄道系・旅行系YouTuberだ。3つのチャンネル登録者数はのべ138万にまでのぼる(2021年2月末現在)。最近ではときたまテレビ出演もしているようだ。
※背広チャンネルとサブチャンネルについては下記の紹介では省くことにする

それぞれのチャンネルのコンセプトは動画概要欄などに記されている。
交通チャンネルは、「鉄道・バス・船などの公共交通機関について、マニアの世界を一般の人にも楽しめる形で紹介する」チャンネルだ。私は鉄道マニアではないが、世の中の平均よりは多少詳しいため、大抵の動画は興味深く観ることができる。たまに専門的すぎてついていけないこともあるが、映像として楽んでいる。とくに、慣れ親しんだ首都圏の路線にフォーカスした動画や、新幹線、豪華フェリーの旅の動画はとても面白い。

旅行チャンネルは、「マニア成分を取り除き、旅の楽しさを感じてもらうことを目的として運営しているチャンネル」である。日本一周旅行や、鉄道のみを使った東京からロンドンまでの旅、百万円越えのファーストクラスの旅など、ド派手な旅から貧乏旅行まで、幅広い投稿内容が魅力だ。

いずれのチャンネルも、動画で取り上げる内容は珍しいものだけというわけではない。それでも他のYouTuberと大きく差別化できている要因は、おそらく下記の3つのポイントだろう。

①圧倒的な情報量
マニア的な鉄道知識だけでなく、全国の地理歴史にも造詣が深く、各動画の情報量がとにかく多い。視聴し始めたときは、何故そんなことまで知っているのかと驚くばかりだったが、最近では圧倒されることにもはや慣れてしまった。
②圧倒的な密度
動画の編集は最低限に抑え、再生時間中はスタートからラストまで早口でまくし立てるスタイル。落ち着いた声ゆえなのか、早口なのにも関わらずとても聞き取りやすいのが不思議である。
このスタイルは、解説動画などはスキップや1.5倍再生がデフォルトの私にとってかなり視聴しやすく感じられる。気づいたら10分20分飽きずに視聴していることが多い。
③独特な言葉遣い
スーツさんは、20代前半とは思えぬ昭和めいた言葉遣いを用いる。ラブホテルのことを「連れ込み宿」と称したときは心底驚いた。この独特な言葉遣いが妙に魅力的なのである。

つまりスーツさんの動画では、多彩な企画内容、ブラタモリをも凌ぐ情報量、ハイテンポで高密度な内容、独特な語り口が相まって、他にはない魅力を築いている。

独特な面白さは、以下の動画に凝縮されていると思う。1万円分の鹿せんべいを奈良公園で鹿にばらまく動画で、2021年2月末現在、278万回再生されている。

ここで、最近の大型企画を紹介したい。
そもそもこの動画を紹介したくてこの記事を書きはじめた。

自転車で1週間以上かけて東京―大阪間を旅する企画だ。鉄道が敷設される前の時代、旧東海道を通って東京―大阪間を行き来していた人々の足跡を辿り、それぞれの宿場町を観光しながら「道中を楽しむ」ことにフォーカスした旅である。
およそ550kmに及ぶ距離をママチャリ然とした電動アシスト自転車で漕ぎきってしまうスーツさんの企画力と体力にまず感心するが、昔の人はこの長距離をもっと足元の悪い中で歩いて移動していたことに改めて驚かされる。そして、先述の情報量豊かな解説によって、それぞれの宿場町に込められた歴史などを知り、ただの途中通過駅にしか過ぎなかったような街が違った表情で見えてくるようになった。それだけではない。自分が住んでいる街の歴史に興味が湧いたり、街の歴史解説の看板に思わず目が行くようになったり、日々の暮らしでさえも少し彩り豊かになった気がする。
とにかく伝えたいのはお勧めだということなので、ぜひこの大長編を視聴してみてほしい。

最後にそのほかのお気に入りの動画を並べて、締めの言葉と代えさせていただこう。

スーツ交通


スーツ旅行



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