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The Mote in God's Eye ソロ編【アイリス・ブルーミング・オン・ウェイストランド】~アヤメ編~

◆注意◆
これは、2023年3月12日にユドナリウムで行われた
ニンジャスレイヤー三部時間軸の
ニンジャスレイヤーTRPG初版キャンペイグン
The Mote in God's Eye
第12話と13話のアマクダリから逃亡している時間軸で行われた
ソロセッション アヤメ編のリプレイです。

NMはポプシクルPLのANIGR=サンで
このセッションは2版ルールで行われています。
またこのセッションは14話の後に行われたので
このセッションの設定は15話から反映されています。

リプレイ化にあたって読みやすく会話の順番や誤字・語調を調整したりといった、調整を加えています。あらかじめご了承ください。
また使用しているスクリーンショットは後に再現したものを使用しています
そのためキャラ配置などかなりずれていると思われます。
あくまで雰囲気を味わうためのものとお考え下さい。

第一話はこちら

前話はこちら

ティグ編はこちら
ポプシクル編はこちら
ストロボ編はこちら
シシケバブ編はこちら
ダイキャット編はこちら

纏め記事はこちら

使用しているFMはANIGR=サン作成の
ビッグデンヒカリヤルキ
です。
敵には自作のスウォームオダを採用してたりしなかったりします
なおヘッダーの画像はANIGR=サンがAIで作成してくれました。
アリガトゴザイマス!
もう足向けて寝れないね(前から)

登場人物紹介

アオイ・アヤメ

◆アヤメ(種別:モータル)(PL:まっさん) 
体力:3
精神力:6 
脚力:2 
カラテ:3 
ニューロン:5 
ワザマエ:3 
ジツ:-
近接ダイス:3
遠隔ダイス:4(論理トリガ時10)
回避ダイス:5

◇装備や特記事項 
サイバーサングラス
家族の写真
LAN直結型ハンドガン
パルスグレネード
▶︎▶︎生体LAN端子LV2

【ジツ・スキル】 
◉デーモンの放逐  
◉ステルス・ノイズ ◉サモン・モーターサイクル
◉交渉:鼓舞 ◉交渉:理路整然
◉知識ハッカーの流儀 ◉知識セキュリティ

16歳のスゴイ級ハッカー
(スゴイ級では上の方で、テンサイ級というにはやや足りない)
元々はニンジャスレイヤーシンジケートに兄と共に参加していたが、
諸々あって兄を裏切り、今の仲間たちとともに
マルノウチスゴイタカイビル崩壊を食い止めた。
以後はナンシーの弟子をしながら胡乱なニンジャたちをまとめ上げている。

本人は自分がボスと慕われているのかよくわかっていない。
物理的な武器はLAN直結型のハンドガン。
兄から護身用に渡された形見の品である。
性格は普段は大人しいのだが、
よくわからないことで唐突にキレたりする(3話)。
おそらく食事を邪魔されたからなのだろう……か?
そろそろテンサイ級に格上げしてもいいのではないかという思いもあるが、
テンサイ級との境がよくわかっていないところがある。
代表例がシバカリ=サンだからね……。



ニンジャスレイヤーTRPG CP
『The Mote in God’s Eye』

【アイリス・ブルーミング・オン・
ウェイストランド】


"The quick brown fox jumps over the lazy dog"


NM  大使館での敗北からしばらく
NM  一行は逃亡生活を送っていた。
NM ナンシーが遠隔で用意する複数のセーフハウスを逃げわたり、トレーラーも破損
NM これがいくつめのセーフハウスか、今が朝か夜かも朧気になりつつある
NM  ニンジャである他の面々ならばともかく、モータルの身であるアヤメには疲労の色が隠せないものだった

ポプシクル「やれやれ、これで引っ越しも終わり、と」
ポプシクルポプシクルがダンボールを乱暴に放り投げる。
ポプシクル「ナンシー=サンがとっておき、と用意したセーフハウスだ。しばらくは持つだろう」

アヤメ「……しばらく、か」

ポプシクル 「まあ、相手が相手だ。仕方ねえだろうよ」
アマクダリは警察権力を完全に握っている。
言葉にすれば簡単だがこの一ヶ月はそれをまざまざと実感する日々だった

アヤメ「……ポプ=サンがそこまでシリアスなの珍しいよね」にやりとする
完全に作った笑みであった

ポプシクル「うっせえ、ギャンブルもできなきゃクスリも切れてんだ。鬱にもなるさ」
アマクダリの追撃は執拗だった。変装せずに表通りを歩けばすぐにハイデッカーが追ってくる。
だがそれ以上に恐ろしいのは……

アヤメ「この機にやめることをおすすめするけどね」

ポプシクル「そいつはオレが死ぬ時だな」そう言うとポプシクルはIRC端末に手を伸ばしかけてやめた
ポプシクル「おっと、IRCはご法度だったな」
最近、アマクダリにバケモンじみたハッカーが加わったらしい。

アヤメ 「できるだけ拠点とは関係ないとこからアクセスしないとね」

ポプシクル  んな些細なIRC痕跡でも察知して、非人間的な速度で追跡をかけてくる。
ポプシクル   「おかげでナンシー=サン経由じゃないと連絡もとれやしねえ」
ポプシクル   そのナンシー=サンも、向うからの連絡でないと満足に接続もできないのだが。

ポプシクル  ……こんな時にボスを一人にすんのも癪なんだがな」
そういうとポプシクルはボサボサの髪をかきあげた。

アヤメ  「うん……」

ポプシクル   そう。ポプシクルをふくめて、ニンジャ達全員にナンシーから動員依頼が届いていた。
ポプシクル  今までの任務では最低でも一人はアヤメの護衛に残していたが、ニンジャスレイヤーがいない今、その余裕もないようだ。

ポプシクル 「ニ週間。ニ週間で戻れるから心配すんな」
アヤメ  意味もなくLAN銃を弄る
ポプシクル  そう言うとポプシクルは残り少ないケモビールの缶を飲み干す。
アヤメ  「ん……気をつけてね?」
ポプシクル 「当たり前だ、こんなんで死ぬかよ」ポプシクルは鼻で笑うと、少し言葉を濁した。「…………今更なんだが」
アヤメ  「うん?」
ポプシクル  「ああ、その、なんだ。そう……お前がアマクダリと戦う必要はあるのか?」

ポプシクル  「そりゃ俺たちはニンジャだ。どうやったって目立つし、アマクダリにも目をつけられる。だがお前さんは違うだろう。年も若いし、無理しなきゃ見つかることもないだろう」
アヤメ  「……」
アヤメ  「私がいないとお金の管理誰がするの?」
ポプシクル  「………………」ポプシクルは一瞬目を白黒させると、笑った。
ポプシクル  「ハッ、それもそうだな」缶を握りつぶし、放り捨てる。
アヤメ  ふ、と笑う

ポプシクル  ポプシクルは立ち上がると、ジャケットを羽織った。「とにかくオレが帰るまでいい子してろよ」
ポプシクル 「合流場所はニ週間後、ボスの生体LANのIPに入れる」
アヤメ 「ん」
ポプシクル  ポプシクルは頷くと、そのまま部屋から去っていった。

NM  バタン。扉の音が空気を閉ざす。
アヤメ 「……2週間かぁ」
アヤメ (こんなに一人だったことあったかなぁ……)

NM  部屋の中はひどく静かだ。
NM 思えば、胡乱ニンジャ達に会う前までは兄のソウタと一緒に暮らしていた。
NM その前は、両親もいた。こんなに一人になったのは久々だろう。
NM あるいは、初めてかもしれない。
アヤメ 「………」ぼんやりしながら銃を手で弄ぶ
弾は装填していない

NM ふと、古びたダンボール箱の蓋が開いてるのが目に入った。
度重なる引っ越しの中で、一度も解体せずに運び続けていた箱だ。
ポプあたりが間違えて開けて、そのまま置いておいたのだろう

アヤメ 覗いてみる

NM その箱はアヤメが日常を捨てる前──セイジが主催した”ニンジャスレイヤーシンジゲート”に手を出す前──の品をまとめたものだった。
ハイスクールの学用品、そして亡くなった両親や兄との思い出の品……そういったもの

アヤメ 「………」口をへの字にした
アヤメ 「こんな状況でも捨てられないんだよね……」

NM  カタリ、今はすっかりやらなくなった携帯ゲーム機が音を立てた。
兄……ソウタの持ち物で、古臭いドット絵のロボットが敵戦車を迎え撃つだけのシューティングゲームだ

アヤメ 「なつかしいな……」
アヤメ 「……暇だしやってみようかな」

NM  安っぽい効果音とともにゲーム画面が立ち上がる。
NM  昔は取り合うように遊んだものだが、アヤメはソウタにこのゲームで負けたことがなかった。
その証拠に、ハイスコアにはアヤメの名前が並んでいて、一番下にソウタの名前が引っかかっているだけだった
NM 今となってはソウタの名前が残っているのはこのゲームくらいだろう。

アヤメ 「……これハイスコア更新したら消えちゃうよね」
NM ブツリ。ゲーム機の電池が切れたのか、画面が途切れる。
アヤメ 「あ……」

NM そしてアヤメは思い出した。ポプシクルが戻ってくる2週間後は、ちょうど……彼らと出会った日。
NM つまり、兄の命日だった。

アヤメ 「…………」
アヤメ ゲーム機を仕舞おうとする

NM その時、部屋に備え付けられた巨大なモニターに突然砂嵐がよぎった。

アヤメ 「……!?」

「──────」
『発見した』

アヤメ 「まず……」

『フジキド・ケンジ組織』
『アオイ・アヤメ』

アヤメ 「フジキドケンジって誰!?」

NM 次の瞬間────
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー!!」」

アヤメ 「ああもう!」2週間初日めなのに!

ハイデッカー 扉を蹴破り、たくましいサングラスをかけた男達が部屋になだれ込んできた!

NM さあ、戦闘です。

アヤメ LAN銃を直結する
スライドがオートで動き、初弾が装填された
ハイデッカー 「対象は女。青い髪。任務は捕獲。不可能なら殺害」
アヤメ 大丈夫。相手はニンジャじゃない。なら当たる。
ハイデッカー ハイデッカー達の足音が部屋を汚していく。
アヤメ 両手で銃をしっかり保持し、腕を伸ばし、構えた

NM ではアヤメの手番!

アヤメ よーし
NM LAN銃持ちだったな、カモン!
アヤメ ●論理トリガ
NM 2版スキルだ!

アヤメ ●射撃スタイル:論理トリガ』:【ニューロン】で『射撃判定』可能。『マルチターゲット』と『時間差』を獲得。
アヤメ ニューロン判定ダイス9にサイバーサングラスで+1

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=44,~2~,5,6,~2~ > 成功数3 #1
🎲5B6>=4 > ~1~,5,6,5,~3~ > 成功数3 #2

NM 殺!

アヤメ BLAM!BLAM!
ハイデッカー 「アバーッ!!」銃弾がハイデッカー達を貫く!緑色のバイオ血液が壁を濡らした
アヤメ 眼鏡型のサイバーサングラスの補助を受けた射撃がハイデッカーを打ち倒す
アヤメ 「どうせすぐに次が来る……!」

NM その通り、すぐにここは脱出すべきだろう
アヤメ 持てるだけの荷物を持って、逃げなくてはならない
アヤメ その辺にあるものもを慌てて鞄に入れる
アヤメ 常備薬、銃弾、フロッピーディスク、食料

ハイデッカー 外からはバタバタと足音が聞こえる。次のウェーブが迫りつつある。
アヤメ そしてゲーム機もなぜか入れてしまった
アヤメ 鞄を抱えて走り出す
NM キミはセーフハウスを飛び出す────
アヤメ 「このタイミングどうせポプ=サンが監視カメラで引っかかったとかでしょ!!」

NM 正解である────

ハイデッカー 「「「ザッケンナコラー!!」」」
NM ツチノコストリートの一角
NM セーフハウスから出てもすぐにハイデッカーたちの声は聞こえてきた

アヤメ (どれだけいる……?)
アヤメ 銃を構えながら走る
息が切れる

NM どれだけの増援があるかは分からない。だが逃げ切らなければ死あるのみだ。
NM いや、死ねればまだマシかもしれない。情報を搾り取るためにアマクダリはキミにあらゆる手を尽くすだろう

NM 青マスが目標地点です
NM 増えるハイデッカー達を蹴散らしながら脱出してください
アヤメ うっす!
アヤメ モータルには辛いぜ
NM 知ってんだからな、サモンできるの!

アヤメ いくぜ!一枚目!ドロー!
NM カモン!
アヤメ 俺はサモン!モーターサイクルを使用する!
NM OK!判定ダイスをどうぞ!

アヤメ 手番開始フェイズに「瞬時行動」として使用する。『ハッキング判定:HARD』に成功した場合、インテリジェント・モーターサイクルやサイバー馬が出現し、術者は直ちにこれに乗車状態となる。能力値はコアデータの「バイク/サイバー馬」を使用する。到着したばかりのターン中はまだ『轢殺攻撃』を行えない。
戦闘が終了するか、あるいは術者が降りた状態になると、このビークルはオジギして帰っていく(マップから取り除かれる)。
発動時【6,6,6】:この手番から直ちに『轢殺攻撃』を使用できる。
NM 処理面倒だから1ターン目から轢殺攻撃使用可能でいいぜ!

アヤメ at9@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=5 > ~3~,~1~,6,~4~,~1~,~3~,~2~,~2~,~4~ > 成功数1

NM 成功!
アヤメ バイクの性能調べる
NM 脚力14(ルルブ調べ)
アヤメ バイク/サイバー馬 14   D3  轢殺攻撃2

アヤメ こう移動して2体轢く
NM OK!

アヤメ 近くにあったバイクにハッキング
アヤメ 電子鍵を解除するとまたがる
アヤメ エンジンをかける。アクセルを吹かす。
バイク ブォオオオオオオオオオ!バイクが君を載せて走り出す。
バイク 幸運にもそれなりの強度を持ったモーターサイクルだ。
アヤメ 「この……!」
アヤメ 横合いからハイデッカーを轢きつつ左旋回!
ハイデッカー 「アバーーッ!!」バイクに轢殺され、ハイデッカーが緑色の血を吹き出しゴア死体に変わる
アヤメ 正面のハイデッカーに銃を向ける
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー反政府テロリスト!」」
ハイデッカー ハイデッカー達が君に銃を向け返す!

アヤメ 通常射撃

アヤメ at4
NinjaSlayer : アヤメ 🎲4B6>=4 > ~3~,~1~,~3~,4 > 成功数1

アヤメ BLAM!
アヤメ 前方のハイデッカーを狙って引き金を引く
ハイデッカー 「アバーッ!!」車両の上からなお脳天を銃弾が貫く! ワザマエ!
アヤメ 「あーもー!」
子供 「アイエエエエエ!?」突然目の前に現れた戦闘に市民が悲鳴をあげる
サラリマン 「ナンダ!? ハイデッカーが女の子を追ってるのか?」
オーエル 「ナンデ? 過剰公権力行使?」
ハイデッカー 「「「ザッケンナコラー市民!!」」」ハイデッカーが市民を追い散らす
サラリマン 「アイエエエエ!!」

NM ハイデッカー達の手番

ハイデッカー ハイデッカー達が走る君に銃を向ける。
アヤメ 「どいてどいて!いや伏せて!」

ハイデッカー 3 at3
NinjaSlayer : ハイデッカー 🎲3B6>=4 > ~2~,~2~,4 > 成功数1 #1
🎲3B6>=46,5,6 > 成功数3 > サツバツ!! #2
🎲3B6>=44,4,6 > 成功数3 #3

ハイデッカー BLAMBLAMBLAM!
子供 「アイエエエエエ!!」
NM 銃弾がアヤメを囲むように殺到する!

アヤメ 纏めて回避は……ニンジャじゃないからできないか
NM だな!

アヤメ 2 at2
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=44,~3~ > 成功数1 #1
🎲2B6>=46,~3~ > 成功数1 #2
アヤメ ev1
NinjaSlayer : アヤメ 🎲1B6>=46 > 成功数1

NM ワザマエ!
アヤメ 一発あたったか
NM 回避HARDだからそうだね!
アヤメ 操縦者のあらゆる行動難易度は+1
アヤメ ……UHじゃん!
NM 行動難易度だからこれは回避には適用されない
NM なので難易度HARDだ
アヤメ そうか!

アヤメ 「……ッ!」
ハイデッカー 「ザッケンナ公務執行妨害罪処罰市民!!」
アヤメ 一発の銃弾が脇腹に当たる
アヤメ 痛みに歯を食いしばる
ハイデッカー 血が重金属酸性雨と混ざり、すぐにそれとわからなくなる

NM 2ターン目だ!

アヤメ だが銃撃をすることであちらの脚は止まった
アヤメ アクセルを吹かす
アヤメ 加速、正面のハイデッカーを轢くかのように
ハイデッカー 「ザッケンナコラー!?」
アヤメ そして、アクセルを緩め唐突に緩め、ハンドルを右にきる
ハイデッカー 「アッコラー!?」
ハイデッカー ハイデッカー達の放った銃弾が空を切った

アヤメ 脱出!

NM 路地裏へバイクが飛び込む。背後を銃弾が飛び交うが当たらず!
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー……!」」ハイデッカーが君を追う声が遠ざかる
NM このままバイクの速度で走れば、撒くことは容易いだろう
アヤメ 「……なんとか撒いたかな」

スレイヴァー ◉デーモンの放逐

アヤメ 「……!?」

スレイヴァー nj15
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲15B6>=4 > ~3~,~3~,~1~,6,4,6,5,~1~,~2~,5,6,~3~,~2~,~2~,5 > 成功数7

NM 成功、モーターサイクルを破壊

NM その時
NM 突如バイクが不協和音を上げ、コントロールを失った。

アヤメ 「……ッ!」

NM まるで君に反逆するかのようにブレーキがかかり、君を宙に投げ出そうとする
アヤメ 「この……ッ!」
アヤメ 即座に電子関連の電源落とす
アヤメ そしてブレーキを掛けつつ……結局倒れ込んだ
バイク ガクン、完全電子制御のバイクはそのままエンジンを失い、横倒しになって壁に衝突した
アヤメ 被弾した左わき腹を下に転倒する

スレイヴァーゲート、ゲート、パラゲート、パラサムゲート……

アヤメ 「ッ……!」痛みに悶える
スレイヴァー 「天におわします電子の神よ、我らが魂をあるべきIPへと導き給え」
アヤメ (敵のハッカー……!?)
NM 道路の方から、なにかマントラのようなものが聞こえてくる
スレイヴァー 「それは即ち大いなる1bitへの回帰なり。天地開闢の時よりこの世界には0と1しか存在しえず:すなわち男と女:生と死:神と人:天と地:その間のあらゆる揺らぎは全て偉大なるサーキットを過剰負荷にて麻痺せしめる:排除すべきノイズなり」
アヤメ (少なくともテンサイ級……?)

スレイヴァー ☆索敵モード
スレイヴァー 視認していない相手をハッキング可能

NM 君はその気配を五感ではなく、もっと直接的なもので感じた
NM つまり、君のLAN端子の無線LANポート
スレイヴァー 「我らはアマクダリ、地上の神意代行者なり」
アヤメ 「……ッ!」

NM これは……ハッキングだ!

スレイヴァー 「”ポートロック・ジツ”……神の名において猥雑な自由意志により1bitの彼方を汚すことを禁る。正しきIPに立たぬノイズよ……そのしきりに瞬くコトダマの瞼を閉じよ」
アヤメ 「この……」
アヤメ (相手の方が各上なのに……!)
NM 瞬間、アヤメの脳内に凄まじい嫌悪感が走る。無機質な手がニューロンを鷲掴みにするような。
アヤメ (……ッ!)

NM ハッキングの対抗判定です

スレイヴァー nj15
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲15B6>=4 > ~2~,~2~,~3~,4,~2~,6,~1~,~3~,4,~3~,~3~,5,6,6,~3~ > 成功数6
アヤメ at9
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=4 > ~3~,4,~2~,5,4,6,~2~,6,~1~ > 成功数5 > サツバツ!!

NM 健闘したが……!
アヤメ 6もダイス差があるとね!

スレイヴァー ★ポートロック・ジツ
ハッキングで対抗判定を行い勝利した場合発動
対象のインターネットアクセスを全て封じる
相手がニンジャだった場合はジツ使用不能に、戦闘兵器だった場合はコントロール権を得る

NM 次の瞬間────
君は、頭の1/4が真っ暗になったような感覚を覚えた

アヤメ 「……く」

NM これまで通じていたインターネット、そこへのアクセスを封じられた。
NM LAN直結をしているLAN銃は動く。だが、オヒガンへの門が閉ざされる。
それは君を支えてきた直感やカオスの喪失を意味する。

スレイヴァー 「神の命令故、肉の殻の方も摘まねばならぬ。場所は────あそこか」
アヤメ 「……ッ」歯噛みする
ドラグーン 「クオオオーーーー!」ニンジャの言葉に答えるかのように、自動機械が叫びを上げる

アヤメ だが今はそれどころではない
アヤメ 逃げるのだ

NM 君は走り出す。その後ろで声が聞こえる

スレイヴァー 「……ポートロックは早まったか、具体的な場所が見えづらい」
スレイヴァー 「お前は、見たか?」
サラリマン 「エ?」
スレイヴァー ニンジャはなんら躊躇わず、LANケーブルをサラリマンの額に突き刺した。
サラリマンアバーーーッ!?
スレイヴァーTELLLLLLLLLLLLLLLL……! ここで私に答えるのが電子の神が与えてくださったお前のIPだ。 お前はそのために生きてきた……」
サラリマン 「アイエエエエ……ゴボボーーッ……!」

アヤメ 「あいつ……!」

サラリマン サラリマンが血泡を吹き、崩れ落ちる
スレイヴァー 「なんだ、見ていなかったのか。では次」
ニンジャが走り、次の通行人の前で止まる。
子供 「アイエッ……!?」
スレイヴァー 「お前は見たか?」

アヤメ ……ッ!

子供 「見たって……」
スレイヴァー 「フジキド・ケンジ組織だ」

NM 君は走っても良いし、足を止めても良い。

アヤメ 急ブレーキ

子供 「アイエエエエ……」

アヤメ 振り返り適当に銃弾を放つ
NM PAM!PAM!
アヤメ 私はここだ、と言わんばかりに

スレイヴァー 「!」ニンジャがその方向を見た。
スレイヴァー ニンジャが駆け出す。
子供 「ア、アイエ……」その背後で子供がへたり込む

アヤメ その辺の空き缶が入ったごみ箱を蹴飛ばす
アヤメ 盛大に音を立てる
アヤメ そして走り出した

NM それは愚かな行為だ。
NM 君の行為によってニンジャは君の位置に気がついた。
NM そして、位置が分かってしまえば、モータルとニンジャの速度差は歴然たるもの。

アヤメ 「ハ―……ハー……」息が上がる
アヤメ 傷が痛む

NM ポートをロックされた今、バイクをハッキングすることはできない。
スレイヴァー 「ゲート、ゲート、パラゲート、パラサムゲート……」
NM 色付きの風が君を追う。

アヤメ 視界が滲むのはなぜだろうか。きっと重金属酸性雨のせいだろう
アヤメ そういうことにしておく

ドラグーン 「クォオオオオオオオオオオオ!!」
ドラグーン ニンジャの声に混ざり、自動機械達の音も混ざる

アヤメ 走る。走る。
たかがモータルにそこまでするのか
アヤメ 笑いそうになる

スレイヴァー 「ああ、電子の神よ。ご覧ください、今こそノイズを」
アヤメ ここまでか。みんなは無事だろうか
スレイヴァー ニンジャの手が君を捉える
アヤメ ナンシー=サン。ユンコちゃん。……お兄ちゃん

NM その時────

??? 「イヤーッ!!」
アヤメ 「……ッ!?」
スレイヴァー 「グワーッ!!?」
??? 強烈なバイクのエンジン音が、ニンジャの後頭部に突き刺さった
アヤメ 脚を止めるなという理性と振り返りたいという感情が争った

??? 「おい、乗れ!」

アヤメ 「……エ?」

??? 答えを待たずにアヤメを後ろ襟ひっつかみ、持ち上げる
アヤメ 「だ、誰……ンアーッ!?」
??? 「捕まってろ!」
アヤメ 「は、はい……」
スレイヴァー 「ガ、ピガ、お前────」
ドラグーン 「クォオオオオオオオオオオオ!!」
ドラグーン BRATATATATATATA!
ドラグーン 銃弾の音が後方で炸裂する

??? 「お前、やるな」
アヤメ 「へ……?」
??? 銃弾をジグザグ走行で避けながら、フードのニンジャが振りかえった。
アヤメ 「……!?」
??? 「あの子を助けようとしたんだろ」メンポの奥で笑いが見える。
??? 「いい子だ、頑張ったな」

アヤメ 「お兄ちゃん……?」
??? 「なんの話だ?」

アヤメ 「あ……」
アヤメ 「ゴメンナサイ……人違いでした……」
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー!!」」
??? 「っ! それより、後ろ、銃頼めるか!」
アヤメ 「え、アッハイ!」
ハイデッカー 見ると、君たちの背後にハイデッカー達が迫っている

NM 2体、立ち止まっているとしてOKです
アヤメ 銃を構える
アヤメ 論理トリガ

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=45,~3~,~3~,6,4 > 成功数3 #1
🎲5B6>=46,4,~2~,~2~,~3~ > 成功数2 #2

NM ワザマエ!

アヤメ BLAM!BLAM!
アヤメ ただの眼鏡に擬態させたサイバーサングラスで狙いをつけた射撃!
ハイデッカー 「「グワーーッ!」」緑色の花が咲く
スレイヴァー 「ノイズめ!」バイオ血液を浴び、スレイヴァーが悔しげに唸る
??? 「グッキル!」
アヤメ 「ど、ドーモ……」照れたようにはにかんだ
??? ニンジャがさらにアクセルを開ける
アヤメ 「わわ」
アヤメ あわててつかまる

??? 「いい子だ、飛ばすからつかまっとけ!」
NM 加速度と風が君たちを捕まえ損ね、飛び去っていく
アヤメ 「そ、そのどちらさまで……?」
??? 「ああ、すまん。言い忘れてたな」
??? 「俺はカキツ。カキツ・ハンダ」
カキツ 「副業でヒーローをしてる、ゲーム開発者さ」

アヤメ 「ひーろー……?」

NM 【ツチノコストリート・アパート『トテモフルイ』】

カキツ 「むさ苦しいところで悪いけど上がってくれ」
NM カキツに連れてこられた先はボロボロのアパートだった。
NM 大きな古いUNIXが置かれた狭い部屋。タタミの枯れた匂いがどこか懐かしくアヤメの鼻をつく。

アヤメ 「ど、ドーモ」
カキツ 「ちょっとそこで待っててくれ」
カキツはそう言うと、アヤメを部屋に残したまま早々に別の部屋へと入ってしまった。
アヤメ 「アッハイ……」
アヤメ ……周りを見渡す
アヤメ そして唐突に痛みを思い出した
慌てて医療キットを取り出そうとする
アヤメ 「……ッ!」

NM 医療キットを取り出そうとした時、君の視界にノイズが走る

アヤメ 頭を振る

NM ニューロンの上部……イメージ的にはこめかみ部分に致命的な欠落を感じる。
NM 未だに君はインターネット世界と完全に切り離されていた。
NM あのハッカーニンジャの呪い……”ポートロック・ジツ”は全く減衰せず、効力を残しているようだった。

アヤメ 「これだとほんとにただの……美少女JK……」ティグリリウムを真似てみて気分を紛らわせる

NM たしかに可愛さは残る。だがインターネットに接続できない、それは──
NM ──今から二週間後の合流連絡を仲間から受けられないことを意味する。

アヤメ 「………」

NM 逆に言えば、それは最近現れたアマクダリの恐ろしいハッカーの探知から逃れられるということでもあるが……。

アヤメ 「どうしよう」

NM では打開策を考えつくか、ニューロン判定をフッてみましょう
NM 知識(ハッカーの流儀とセキュリティ)があるので難易度E

アヤメ at9@e
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=34,5,~2~,~1~,4,3,~2~,~1~,4 > 成功数5

NM 6がない!だいぶ焦っているな

アヤメ 「あのニンジャを殺すか……より高位なハッカーに何とかしてもらうか……かな」

NM その通り、考えられる解除方法は3つある
1.ジツを使った相手を殺す
2.コトダマ空間を認識できるレベルのヤバイ級ハッカーにLAN直結してもらい強制的にこじ開ける。ニューロンが灼ける可能性あり
3.膨大な計算力を持つ大規模サーバー等のUNIXと接続し、かけられたロックの内容を解析して解除する。

NM だが少なくとも……ただの美少女JKになってしまったアヤメに、あの女ニンジャを殺すことは不可能だし、今はナンシー=サンもいない。そして大きなサーバーへのコネもなかった。

アヤメ 「1は単独では無理、2はナンシー=サンと接触できるかわからない、3は……そもそもそんなものがどこにあるかわからない」

NM 昔はカネさえあれば大規模サーバーにもアクセスできたらしいが、今はアマクダリによるインターネット管理が強まっている。
メガサーバーのような強力なUNIX機器は厳格な政府の管理のもとに置かれ、メガコーポ以外手が出せなくなっている。
キョートとの戦争が始まってからは特にそうだ
NM 思考が行き止まりになった時……

アヤメ 「つまりメガコーポのOLになればいい!?」
カキツ 「だいぶ無茶じゃねえか、そりゃ」君の前に、医療キットが差し出された
アヤメ 「あ……どうも……」そういえば一人ではなかったのであった
アヤメ 頬を染めて俯く
カキツ 「まあ人の進路に口を出すつもりもないけどな」
カキツ カキツは笑うと、机の上にさらに無機質な棒を置いた。
カキツ トーフバーだ
アヤメ 「でも……2週間以内にオーエルにならないといけないんです……!」
アヤメ 「あ……どうも……」
アヤメ 頭を下げる。視線は合わせられない。兄に似ているからだ
まず傷の処置をする

カキツ 「一体なんでまた……カネでも必要なのか?」
カキツ カキツは傷の処置をするアヤメから目をそらした。(服をまくったりするからね)
アヤメ 「えっと……事情がありまして……カネの問題でなく……」
カキツ 「そうか、まあ詳しくは聞かないが……」
NM 医療キットで応急処置を終えると、ザゼンの効果で急速に痛みが引いていく。

アヤメ アヤメはどこまで話すか悩む
一人ではこれ以上のアイディアは浮かばないだろう
だが巻き込んでいいものか……そしてどこまで信用していいのか

カキツ 「まあ事情を聞くつもりはない。だがハイデッカーが追ってきてるし、今日一日はここにいたほうがいいだろう」
アヤメ 「アリガトゴザイマス……」
カキツ カキツは淡々と告げる。もしかしたらこうした人助けをよくしているのかもしれなかった。
NM 痛みが引いてくると、この部屋の光景も徐々にクリアになってくる。

アヤメ 「あと13日……」

NM 部屋には所狭しとUNIXや本、漫画、ゲーム機が散らばっている。
どれもファンタジーやSFのようなレトロ・エンターテイメント。
NM 特にUNIXにいたっては画面いっぱいにドット・アートのゲーム画面が映し出され、パワードスーツを着た兵隊が宇宙人の戦車と相対している。
NM ものは違うが、どこかソウタのゲームとよく似ていた。
アヤメ 「……これ」
カキツあ、気になるか!?
カキツ カキツが食い気味に反応してくる。
アヤメ 「ふえ!?」
カキツ 「あ、す、すまん」
アヤメ 「アッハイ……昔兄としたゲームと雰囲気が似てるなって」
カキツ 「む、昔……」カキツは少しだけ落ち込んだ顔をすると、はにかんだ。

カキツ 「実はこれ、俺が作ってるゲームなんだよ」
アヤメ 「エッ!?」
カキツ カキツが話すことには彼はインディーズゲーム開発者で、画面はそのゲーム『オーウェル84』なのだという。
カキツ 「ほら、ゲーム開発者って言ったろ?」
アヤメ 「あ、そういえばさっきゲーム開発者って名乗っていましたね」
カキツ 「そう! それでこれこそがそれだ。大群で襲ってくる敵兵器を味方ロボットに乗って迎え撃つ爽快感! 禅TANKにも劣らないプレイ感!」
カキツ 「どうせ暇だろ? やってみないか!?」
カキツ それまでの態度と打って変わってカキツが乗り出すようにまくし立てる
アヤメ 微笑む。兄をなんとなく思いだ……ちょっと違うな……となる

アヤメ 「わかりました」
カキツ 「ほんとか!?」カキツは破顔し、UNIXを少しいじった。
NM レトロを思わせるゲーム画面が立ち上がる。

NM ではプレイしてみましょう。難易度はキッズです
アヤメ わーい

NM ニューロンで

アヤメ at9@k
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=22,4,3,6,6,2,5,~1~,5 > 成功数8 > サツバツ!!

NM ツヨイ
アヤメ うしゃしゃしゃ

NM ではアヤメはそのゲームを瞬く間にクリアしてしまった。というのも────
NM ────そのゲームはひどく単調、言ってしまえば「つまらない」のだ
NM 画像は良いものの敵AIがクソで並んで横一列に並んで進んでくる敵を撃つだけ
NM プレイ感としてはあのレトロオブレトロゲー、インベーダーゲーム以下かもしれません。

アヤメ (単調……)

NM そしてアヤメはわかります。これを作ったのは明らかにプログラムの素人だと。

カキツ 「どうだ!?」
アヤメ 「ストレートとオブラート、どちらがいいですか?」
カキツ 「……す、すとれーとで…………」
アヤメ 「単調ですね。敵が一列で向かってくるだけで。でも画像はいいです」
カキツ 「Oh……! やっぱそうか、そうだよなあ……」
カキツはそこそこ傷ついた顔をすると、がっくりと項垂れた。
アヤメ 「あまりプログラムがお得意ではない……?」
カキツ 「ま、まあ……」カキツは一瞬目をそらすと頷いた。

カキツ 「一応これオンラインゲーになっててさ、でもサーバーの維持費すらきつくてなあ……」
カキツ そう言うとカキツは部屋の隅においてある古いUNIXを見た
アヤメ 「ふむふむ……」
カキツ 「い、一応これでもファンはいたりするんだぜ?」
カキツ 「ちょっとだけだけど……」切ない顔をする
アヤメ 「ほほう。ふーむお手伝いできるといいんですが……私もゲームのプログラム弄ったことはないんですよね」
カキツ 「いやあ、別にそこまで無茶を言うつもりはないさ。率直な意見が聞けただけで十分」
カキツは力なく笑う。

NM 実際、カキツを助けたところで事態の打開にはつながりそうにはない。
NM 部屋においてある古いサーバーでは、明らかにアヤメにかかっている”呪い”を解くには力不足だ
NM 大人気ゲームを管理しているサーバー等なら話は別だろうが────

アヤメ 「つまり私が大人気ゲームを開発すれば……」チガウ
カキツ 「ハハハ。まあ、一流ハッカーでも知り合いにいたら助けでも借りたいとこだけど────」

カキツ その時
突如、破砕音がベランダから響き、砕けた壁が君たちの方に飛んできた!

アヤメ 「……ッ!?」
カキツ 「!!?」
カキツ カキツはコートを翻してアヤメをかばう。
アヤメ 「あ……」
カキツ 「おい、アヤメ=サン狙いか!?」
アヤメ 「まさか……さっきの」ふらつきの時か
カキツ 「どんだけ悪いことしたらこんだけ狙われるんだ?」
アヤメ 「わ、悪いことはしてないですよ!?」
カキツ 「でもここまで……」

カチコミヤクザおいカキツァ! お前よくもオジキのタマ獲ってくれたなァ!」

カキツ 「……」
アヤメ……私じゃないじゃないですか!?
カキツ 「スマン!」
カチコミヤクザ女子供を10人ぽっち拷問したくらいでよくも!!
アヤメ極悪人じゃないですか!?
カチコミヤクザ 「バカ野郎、オジキはヤクザといっても正義のヤクザでよぉ……!」
アヤメ 「ヤクザに正義も何もないでしょ!?というか正義名乗ってる方が質悪いでしょ!」
カキツ 「そんなヤツの話まともに聞く必要ねえ!」そう言うとカキツはメンポを頬にはめる。
アヤメ 「あっはい」
アヤメ 知り合いのヤクザを思い浮かべる
少なくともあの人は自分を正義とは言わないよなぁと思った

カチコミヤクザ 「うるせえガキだ、まさかテメェのスケか!? やっちまえ!」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ピガガー!!」
アヤメ 「スケ=サン?」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 瞬間、ヤブが君に標準を定める
ヤクザヤブ(モンキーモデル) BRATATATATATATA!!
カキツ 「!」狭い室内、回避の余裕はない。カキツが君の前に立ちはだかる

カキツ 「グッ……!?」銃弾を受け、仰向けに倒れ込む
アヤメ 「あっ」
カチコミヤクザ 「おっしゃあ、カキツを殺った!!」
カチコミヤクザ 「次はオマエだ、生意気なガキ!!」
アヤメ 「この……!」銃を引き抜く
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「スケサンヤクザは賢くてツヨイ」
アヤメ (ハッキングは……直結するしかないか……ッ!)
ヤクザヤブ(モンキーモデル) その時アヤメは思い出す。
ヤクザヤブ(モンキーモデル) モンキーモデルのヤブは、下半身に整備用のLAN端子がむき出しになっている。
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 危険だが、カラテが当てられれば直結可能だろう
カキツ 「バ、カ……逃げろ……!」
アヤメ LANケーブルを取り出し駆けだす
カチコミヤクザ 「おいヤブ、そいつは商品にするからなってエェッ!? 向かってきた!?」
アヤメ 「逃げたって撃たれるだけです!」

アヤメ at3
NinjaSlayer : アヤメ 🎲3B6>=4 > 5,~1~,~2~ > 成功数1

NM 命中!

アヤメ LANケーブルを突き刺す……!反対側は既に自分と繋がっている!
カチコミヤクザ 「は、だからって女の細腕とそのちっこい銃でなにができる!」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ピガッ……!?」

アヤメ あとはニューロンの問題だ!

NM ◉デーモンの放逐に成功すれば即死させられます
NM というわけで判定だ、GO!

アヤメ at9@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=5 > ~3~,~1~,~2~,~4~,~1~,6,~4~,~2~,~2~ > 成功数1

NM あぶねえ!
アヤメ こわい
NM このセッションはNMのまっさんダイスに対する揺るぎない信頼で構成されています(ニ回目)

アヤメ ヤブにハッキングを仕掛ける!
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ピガッ、ピガガ……!」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) インターネットには繋げなくとも、直結ならばハッキングは容易い
ヤクザヤブ(モンキーモデル) ましてや、ヤブのモンキーモデルなど!
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ピガガガガーーーッ!?」ヤブが悶え苦しむ!
アヤメ 「うわつくり荒い」

NM 爆破と支配権奪取すきな方選んでいいよ
アヤメ 支配権奪取
NM OK!

アヤメ 「はい、敵はあっちですよ~」
カチコミヤクザ 「え」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ドーモ!」
アヤメ ショックサスマタぶんぶん
ヤクザヤブ(モンキーモデル) ヤブはとても素直に、ヤクザにサスマタを振り上げた
カキツ 「ま、まじかよ……」
カチコミヤクザ 「ア、アイエエエエエ!?」
アヤメ 「死なない程度に電圧下げて」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ヤブはヤクザを許さないです」
ヤクザヤブ(モンキーモデル) ショックサスマタで攻撃

ヤクザヤブ(モンキーモデル) at6
NinjaSlayer : ヤクザヤブ(モンキーモデル) 🎲6B6>=4 > 6,~1~,~3~,4,~3~,~3~ > 成功数2

ヤクザヤブ(モンキーモデル) ZZZZZZZZZZT!! ギリギリ死なない程度の電撃がヤクザを襲った!
カチコミヤクザ 「グワーッ!? グワーッ! ……ムン」
アヤメ 「よっし」
カチコミヤクザ 感電したヤクザは後ろにバタリと倒れる。
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「ピガガガ……」そしてハッキングを受けたヤブは脆い回路に過剰負荷がかかり……
ヤクザヤブ(モンキーモデル) 「プスン」停止した。
アヤメ 「なんとかなった」Vサイン
カキツ 「…………」
カキツ 呆然とアヤメを見る

カキツ 「あ、あ……」
アヤメ 「?」
カキツ 傷が痛むのか、呻くように声をだす
アヤメ 「あ」慌てて傷の治療をしだす
カキツ その手を、カキツの両手がガッシリと掴んだ。
カキツ 「アヤメ=サン!」
カキツ 「頼む! 俺のゲームづくりに協力してくれ!!
アヤメ 「え……?」

NM カキツが語ることには。
カキツ カキツは今やってもらったように兵器で戦うインディーズゲームを作っているのだが、技術力も兵器知識も足らずあまり面白いゲームが作れていない。
カキツ 結果赤字赤字で、「悪人退治専門」のニンジャエージェントという副業で賄っているのだという。
カキツ いい加減もう限界か。そんなところに現れたのがアヤメで……
カキツ ヤブを瞬時に片付けた兵器知識とハッカーとしての能力を見て、短期間でも良いからゲーム制作を手伝ってくれないかということだった。

アヤメ 「そんな仕事が……」
カキツ 「そうなんだよ、このスマイルマンってエージェントが色々仕事を紹介してくれるんだけどな……」

アヤメ 笑爺じゃねーか!!!(編注:シルバーカラスに依頼を出していたエージェント)
NM ムカンケイデスヨー

カキツ カキツはIRC端末を見せる。いわゆるスマイルマークが画面に映って、慇懃無礼な口調でヤクザ退治等の仕事を紹介していた
アヤメ 「そんな人がいるんですね……」怪しいなぁと思う
カキツ 「それはどうでもいいんだよ、それより頼むよアヤメ=サン」
アヤメ 「あっはい」
カキツ 銃弾を浴びた胴体に包帯を巻き終えたのもそこそこにカキツが両手を合わせる。
カキツ 「俺と一緒にゲームづくりをやってくれないか。しばらく行くアテがないんだろう?」
カキツ 「あ、この家が汚いか? どうせヤクザ達にバレたし引っ越すから! 個室付き、どうだ!」
アヤメ 「まぁ一宿一飯の恩義というか命の恩人の頼みですしね」
アヤメ キョウリョクさせていただきます、と頭を下げた
キョウリョクカンケイは関係ない

カキツ 「本当か!?」ありがとう! カキツはアヤメの手をとる。顔が近い!
アヤメ 「わわ」頬が赤くなる
カキツ 「あ、す、すまん」
カキツ カキツも慌てて距離をとった。同じく顔が少し赤らむ
アヤメ 「え、えっとでは見てみましょう」
カキツ 「頼むよ……」

NM そして……この関係にはアヤメにも利益がなくはない
NM 仲間ニンジャのいない2週間の間、ニンジャであるカキツの傍は一時的な潜伏先として最であることは事実だ

アヤメ だぜ!

NM そしてもし、万が一、億が一、このゲームが人気になって大規模サーバーとの契約がとれるようなことがあれば……アヤメの呪いを解くことが出来る、かもしれない。
NM ……まあ、望み薄だが

アヤメ そ、そんなことないって!
アヤメ ガンバロ!

カキツ 「そういえば、あと13日とか言ってたな、何の日なんだ?」
カキツ カキツはそう言いながら床に落ちてしまったカレンダーを拾い上げ、壁に貼り直す
アヤメ 「えっと……その……仲間……友達……との待ち合わせの日で……」
カキツ 「なるほど」カキツはそう言うと、カレンダーのその日に大きく丸を書いた。
カキツ 「じゃあとりあえずその日までを一つめの目安にしよう! よろしく頼む、アヤメ=サン!」
アヤメ 「……ハイ!」
カキツ アヤメの言葉に、カキツは大きく微笑んだ。


◆◆◆

NM 【翌朝】

NM 起きると、君はベッドの上にいた。
NM カキツはどうやらさきほどまで床で寝ていたらしく、床の上に毛布が放り出されている

アヤメ 隣には……いなかった
NM 流石にね!

アヤメ 「……」
アヤメ 寝ぼけた頭で周囲を見る
カキツ 「ああ、起きたか」
カキツ カキツが部屋に入ってきた。その手にはオーボンを掴んでいる
アヤメ 「おはよございましゅ……」
カキツ オーボンの上に載っているのはバイオライスのよそわれた茶碗に、湯気を立てているソイスープ
カキツ ソイスープの中には粉末整形野菜が不揃いな形で入っていた
カキツ 「朝ご飯だ、ありあわせだけど良かったら食べてくれ」
アヤメ 「どーも……」受け取る
アヤメ 「……!」ようやく目が覚めた
アヤメ 「あ、その……オハヨゴザイマス……」寝起きの顔を見られて頬を赤らめた
カキツ 「ハハハ、無理もないさ。昨日は大変だったからな」

NM 思えば昨日は忙しかった。あそこから逃げるようにアパートを引き払い、新しいアパートを探し、突貫で引っ越し作業……眠りについたのは深夜だ。
NM これまでの疲れも含め、モータルであるアヤメが眠り込んでしまうのも無理はない。
NM ねぎらうように、目の前でソイスープが湯気を立てている

アヤメ 恥ずかしそうに朝食を口に運ぶ
NM 素朴な味わいだ。不揃いな具材がカキツ自身あまり料理に慣れていないのであろうことを思わせる
NM アヤメが来たので少し格好つけてみたのか、挑戦してみた、というところだろう

アヤメ 微笑む
アヤメ ずずーと飲む
カキツ 「…………」その様子をニコニコと見つめる
アヤメ 「おいし……」よく考えたら同居人共は誰も料理なんてできないので人が作ったご飯は久々である
カキツ 「良かった」
アヤメ 「……!?」見られていたことに照れた
アヤメ やはり兄に似ているなと思う
カキツ 「ああ、気にしないでいいからさ」カキツも向かい側に座り、オワンに口をつけた。
カキツ 「俺も誰かと一緒に飯を食うのなんて久しぶりで、嬉しくてさ」

アヤメ 「そうなんですか?」
昨日の騒動を思い出す
「そりゃそうですよね……」
カキツ 「人と一緒に住める暮らしはしてないからな」
笑いながら、ふとカキツが目線を部屋の隅にやる。
そこには少年二人組が肩を組んだ写真が飾ってあった。
カキツ 「……まあ、アヤメ=サンもそうみたいだが」
カキツ 「ニンジャのことをなんて説明したもんか悩んでたんだけど、そもそも知ってるみたいだな」
アヤメ 「い、一応同居人はいるんですよ!?」
アヤメ 「ええ」
カキツ 「そうなのか!? ちゃんと暮らせてるのか!?」同居人がいる、という言葉に目を見開く。
カキツ どうやらアヤメと同じくらいの女の子を想像したようだ
アヤメ 「あ、いえ年上でニンジャが多いですから……」
カキツ 「ああ、そういうことか」ニンジャが多い。そのことは何らかの連想をさせる。「……その歳で、大変なんだな」
アヤメ 「あはは……」

NM そういえば呪いの話とかそのへんはカキツにします?
アヤメ しちゃいましょうか
NM OK!
アヤメ 完全に気が緩んでいるのである!

カキツ 「そういえば、ひとつ聞いていいか?」
アヤメ 「?」
カキツ 「寝言を聞いて申し訳ないんだが……合流しなきゃ、とか、サーバー、とか言ってたが、なんかあるのか?」
カキツ バイオ米をかきこみながら、何の気なしに尋ねる
カキツ デリカシーが……あまりない!
アヤメ 「えっと……その同居人と合流する約束が13日後なんですけど」
カキツ 「ほう」
アヤメ 「合流場所があとから送られてくるんですよね」
アヤメ 「でも昨日のニンジャにハッキングされてインターネットと繋がれなくなってて……」
カキツ 「……そりゃ、大事だな」カキツが眉をひそめる。

カキツ 「ゲーム開発に協力してもらうんだ、こっちもなにか協力できたらいいが……」
アヤメ 「匿ってもらってるだけで充分協力してもらってます」
カキツ 「そう言うなって、頼れる時は頼っちゃうもんだぜ」
カキツ 「そのハッカーニンジャに心当たりはあるか? もしオレが仕留められたらなんとかするよ」
カキツ ……ただ、アヤメの目から見てもカキツのワザマエはそれには足りない
アヤメ 貴方が昨日轢いた奴です……と思いながら曖昧にほほ笑んだ

NM 草ァ

カキツ 「他にも解除の方法は……うーん、オレのゲームが人気ならでかいサーバーでも用意して解析できるのかもしれないけど……」カキツが項垂れる
アヤメ 「まぁまぁ」
アヤメ 「相手はあ……ハイデッカーかもしれませんからこれ以上は気にしないでください」
カキツ 「ハイデッカー……警察組織か。あんまいい感じしないんだよな、アイツら」
カキツ 「警察ってからには善側なんだろうけど、やり過ぎというか……」
アヤメ 「あはは……そうですね……」
カキツ 「アヤメ=サンも警察に追われるような悪人にも見えないしな……」
カキツ カキツはそう呟くと、立ち上がりUNIXの電源を入れた。
アヤメ (言えない……ロケット打ち上げ施設で奴隷労働されてた人達を助けたとかそんな感じで喧嘩売ったなんて……)

NM 壮絶すぎる

アヤメ (UNIX……借りられたらいいのかもしれないが巻き込んでしまうのは間違いない)
カキツ そんなアヤメの思いを知らず、カキツは笑顔を見せた。
「じゃあ、早速で悪いけどゲーム開発に協力してもらっていいか?」
NM インターネットには接続できずとも、UNIXに接続してゲームをいじるくらいのことは出来るだろう
アヤメ 「ハイ」
アヤメ 居住まいを糺す

NM UNIXにはLAN端子がある。接続しますか?
アヤメ とりあえずは直結せずに見るかな……
それでだめそうなら直結
NM NM注:警戒の必要はないです
NM OK
NM ではキーボードをいじると……
アヤメ 直結は……ふつうに危ないからね!常識的に考えて

NM アヤメがUNIXを立ち上げると、画面にバイナリコードが大量に打ち出された
カキツ カキツはそれを見ただけで眉間にシワをよせる。相当苦労していたのだろう
NM だが、アヤメにはそれがはっきりと読める。
アヤメ ふんふん頷く
NM ゲームの基盤自体はかなりしっかりしているようだった。腕の良いプログラマーが作り、途中で投げ出したような。

カキツ 「昔に人から引き継いだゲームでさ」
アヤメ 「……」ちらりと先ほどの写真に視線を向けた
アヤメ 「なるほど……」
NM 少年ふたりが肩を組んだ写真。よく見れば一人はカキツの子供の頃のようだ。
NM もう一人はさらに年下だが、顔はカキツによく似ている。
アヤメ (弟さんかな……)
カキツ 「基盤はできてるんだけど、それ以外……特に敵AI周りが空っぽでさ。見様見真似で切り貼りしてみたんだけどうまくいかないんだ」
アヤメの視線に気づかないまま、カキツがアヤメの肩越しに画面を覗き込む
アヤメ 「なるほど……」内心近づかれて動揺しているがちょっと頬が赤くなったこと以外表面には出さない

NM 動揺を抑えつつアヤメが画面を進めていくと、敵AIのウィンドウが開いた
AI兵器:YABOO ブゥン、と音を立てて無骨な機体が表示される。
AI兵器:YABOO それはどう見てもヤブだった

アヤメ ヤブだー!きゃっきゃ

アヤメ 「モーターヤブですね」
カキツ 「開発者が、実はもともとオムラの技術者でさ」
アヤメ 「アア……」
カキツ 「最初はヤブのAI開発に関わろうとしたけど、破壊力が足りないとかで閑職に回されてたらしいんだよな」
アヤメ 「破壊力が足りない……」
カキツ 「で、これはその時アイツが作った試作品を元にしてるんだが……」
AI兵器:YABOO YABOOのAIデータが表示されると、たしかに途中までは完璧なAIが組まれていた。
AI兵器:YABOO このまま組み上げていればドラグーンにも匹敵しようか、という性能

アヤメ クローンヤクザ脳並!
アヤメ やはりそうなんだ!火力とちゃんとしたAIがあればヤブはドラグーンなんかに負けない!!
NM そうだ!モーターヤッター!
アヤメ モーターヤッタ―!

AI兵器:YABOO だが、それも基盤だけ。実際の行動アルゴリズム部分からは完全な空白になっていた。さながら呼吸と歩行と食事しか知らない人間のような。
アヤメ 「うむむ」

NM さて、というわけでこれからモーター理論を証明していきましょう
アヤメ わかりました
オナタカミを滅ぼします
NM 熱意だ

NM ハッキング(N)成功数+知識B(2:ハッカーの流儀・セキュリティ)だけコストを使用したヤブを作り出せます。

◯射撃精度向上(射撃ダイス+3) :コスト1
◯緊急回避装置(回避ダイス+1) :コスト2
◯敵識別強化(マルチターゲット) :コスト2
◯射撃管制AI(射撃難易度低下) :コスト2
◯格闘強化AI(連続攻撃2取得) :コスト3
◯対ニンジャ射撃AI(時間差) :コスト3
◯火炎放射器(カトンLv3取得) :コスト3
◯ZAMI(常時キリングマシーン) :コスト5

アヤメ なんだとぉ

NM 失敗した場合は精神力消費で振り直せるぞ。モーターヤッター!

アヤメ at9
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=4 > 5,5,5,~2~,6,~1~,~2~,5,~3~ > 成功数5

NM 7!
NM あっと6が一個あるから8か

AI兵器:YABOO 「ピガガガ……」
AI兵器:YABOO YABOOが画面の中で唸る。
カキツ 「どうだ? いけそうか?」

アヤメ ふーむ
振りなおしたら次の奴になって今の値は使えない感じですよね
NM ククク、これはソロセだぜ?
アヤメ ククク……
NM 今の数値をとりおきして振り直していいぜ
アヤメ わーい!
アヤメ なら一回だけやっとこう
NM あと精神力は寝たので全回復してます

アヤメ at9
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=4 > ~1~,~3~,4,5,~2~,4,~3~,6,6 > 成功数5 > サツバツ!!

NM わぁ
NM 7+2=9
アヤメ 9か……
NM LAN直結するならダイス数を+2してもいいが?
NM (その場合AI開発に熱中しはじめるアヤメロールになる)

アヤメ ◯対ニンジャ射撃AI(時間差) :コスト3
◯射撃精度向上(射撃ダイス+3) :コスト1
◯射撃精度向上(射撃ダイス+3) :コスト1
◯緊急回避装置(回避ダイス+1) :コスト2
◯緊急回避装置(回避ダイス+1) :コスト2
こうだ!

NM ツヨイ!

アヤメ カタカタ……ターンっ!
カキツ 「ウォ速……」
カキツ カキツがアヤメのタイピング速度に恐れおののく
アヤメ 「よしよし……こんな感じかな……」
アヤメ 気付いていない
AI兵器:YABOO 「ピガガガガ……ハルカニイイデス……」

AI兵器:YABOO ◯対ニンジャ射撃AI(時間差)
◯射撃精度向上✕2(射撃ダイス+6)
◯緊急回避装置✕2(回避ダイス+2)

AI兵器YABOO ヴン、YABOOの目に赤い光が灯る
カキツ 「おお、すごい! じゃあアレだ、早速テストプレイをしてみよう」
カキツ 「俺がプレイヤーになってみるよ」
アヤメ 「どうぞ!」
カキツ カキツがUNIXにコントローラーをつなげると、『ラエヴィガータ』というキャラクターが画面の中に生まれる
アヤメ 「おおー」
カキツ 「じゃあ、とりあえず敵は2体ってとこかな。これだと前は10秒くらいで片付いたんだけど」
カキツ 「あっさりオレが倒しても文句言わないでくれよ?」
カキツ そう言うと、カキツはスタートボタンを押した。
アヤメ うふふと笑う

ラエヴィガータ 【戦闘開始】

NM ではヤブの操作はお願いします!
アヤメ うす!

ラエヴィガータ ラエヴィガータの行動
ラエヴィガータ YABOOに連続攻撃2

ラエヴィガータ 2 at4
NinjaSlayer : ラエヴィガータ 🎲4B6>=44,~2~,4,4 > 成功数3 #1
🎲4B6>=45,~2~,4,~3~ > 成功数2 #2

ラエヴィガータ 4ダメ!(電撃弱点は反映しない)
NM 回避判定どうぞ!
AI兵器:YABOO そうだった

AI兵器:YABOO 2 ev1
NinjaSlayer : AI兵器:YABOO 🎲1B6>=46 > 成功数1 #1
🎲1B6>=4 > ~2~ > 成功数0 #2

ラエヴィガータ 2ダメ!

ラエヴィガータ 「イヤーッ!」
ラエヴィガータ 画面の中のカキツがレーザーソードをヤブに突き立てる!
AI兵器:YABOO YABOOは応じるようにショックサスマタで切り結ぶ!
カキツ 「!?」
カキツ 「え……受けてきた!?」
AI兵器:YABOO YABOOは一歩下がると射撃を開始する
カキツ 「な……速……!」

AI兵器:YABOO ガトリングガン・アーム: 銃器、連射6、

NM 射撃ダイスは12,操作をどうぞ!

AI兵器:YABOO 6 at2
NinjaSlayer : AI兵器:YABOO 🎲2B6>=4 > ~1~,~1~ > 成功数0 #1
🎲2B6>=4 > ~2~,5 > 成功数1 #2
🎲2B6>=44,~1~ > 成功数1 #3
🎲2B6>=4 > ~1~,4 > 成功数1 #4
🎲2B6>=4 > ~3~,~3~ > 成功数0 #5
🎲2B6>=45,~1~ > 成功数1 #6

NM 4発時間差!
AI兵器:YABOO 時間差!4!

カキツ 「ヤブの銃弾はまとめて大きく回避すれば……」
AI兵器:YABOO BATATATATATA!!

ラエヴィガータ 4 ev1
NinjaSlayer : ラエヴィガータ 🎲1B6>=4 > ~2~ > 成功数0 #1
🎲1B6>=46 > 成功数1 #2
🎲1B6>=45 > 成功数1 #3
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #4

AI兵器:YABOO 回避動作に応じるように弾幕を修正する
カキツ 「……って、え!?」
ラエヴィガータ 「グワーッ!」ラエヴィガータが被弾!
カキツ 「ウソだろ!?」
AI兵器:YABOO 「YABOOは2体います」

AI兵器:YABOO 撃つぜ!
NM 来い!

AI兵器:YABOO 6 at2@e
NinjaSlayer : AI兵器:YABOO 🎲2B6>=3 > ~2~,6 > 成功数1 #1
🎲2B6>=33,~2~ > 成功数1 #2
🎲2B6>=34,4 > 成功数2 #3
🎲2B6>=36,~2~ > 成功数1 #4
🎲2B6>=3 > ~1~,3 > 成功数1 #5
🎲2B6>=33,~1~ > 成功数1 #6

カキツ 2発は回避不可!
AI兵器:YABOO 全成功(集中状態)

カキツ 4 ev1
NinjaSlayer : カキツ 🎲1B6>=4 > ~2~ > 成功数0 #1
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #2
🎲1B6>=4 > ~1~ > 成功数0 #3
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #4

カキツ ぎゃ
NM 6ダメ、死!

AI兵器:YABOO しっかり狙ったYABOOが射撃を開始する
カキツ 「ヤブがこんな動きするわけが……」
カキツ 動揺が操作ミスを産む。
AI兵器:YABOO 回避動作を先読みしたかのようにアームを動かす
カキツ 「な……!」
ラエヴィガータ 「アバババーーッ!!」
ラエヴィガータ ヤブの銃弾の雨がラエヴィガータをバラバラに引き裂いた!
AI兵器:YABOO 「YABOOは強いです」

【GAME SET】

カキツ 「…………」
アヤメ ふふんと言う顔
カキツ 「………こんな強いAI、ゲームになるかーっ!!」
カキツ 「凄いのは凄いけど!!」
アヤメ 「あ……」
アヤメ 「いやでもほらここから落とせばいいんですから……ね?」
カキツ 「そ、それはそうか……いやでも禅TANKの”TYRANT”だってこんな動きはしないぞ……」
カキツ カキツは悔しかったのか再びアヤメのYABOOに挑みだす
アヤメ 「うふふふ」
カキツ 「ぐおーっ!?」

NM そんなこんなでゲームの開発は進んでいく……

アヤメ 「1体で十分ですよ」
カキツ 「いーや4体だ! 4体同時に相手にする!!」
アヤメ 「2体に負けてたのに!?」
カキツ なお、1体相手でも普通に負けたらしい
カキツ 「ゲーム開発者の意地をぉおおおお……」
カキツ ばたり、カキツは倒れた

カキツ PRRR
カキツ そんなカキツの懐でIRCが着信音を鳴らす
アヤメ 「うふふふふ」
アヤメ 「あら」
カキツ 「ん、ああ、”副業”だ」
カキツ 「もし良かったらついてくるか? 変装用具もあるしな」
アヤメ 「んーーー……ではどうせだし」

◆◆◆

NM 【酒場『ワルイヤツ』】

店員 「シュリンプ・ビールとカガヤキ、おまたせしましたー。こちらお通しのイカペーストです」
店員 店員が君たちのテーブルにサケとツマミを持ってくる。
アヤメ (未成年なんですけど……!)とカキツをにらむ
カキツ (スマン、怪しまれたくなくて……!)カキツがチョップポーズで謝罪する
NM 二人の格好は変装のため、少し洒落た感じのシティコスだ
アヤメ 飲むふりをする
NM 傍から見たら夜の街に遊びにでている不良カチグミの子供、といったところだろうか

カキツ 「真面目だな?」
アヤメ 「お酒は脳細胞を破壊しますから……」
アヤメ 「あと酔ってその辺の人と直結とか本当に嫌なんで……」
カキツ 「それはオレがいるから絶対させねえけどさ」笑うと、店員を呼び止める。
カキツ 「スミマセン、割る用のパインジュースください」
店員 「ヨロコンデー」ほどなくして、パインジュースが机に運ばれてくる

アヤメ ぱいーん

NM バイオパインだ
NM なんかオレンジ色をしている
アヤメ 微笑む
カキツ 困ったような笑顔を返した。
カキツ 「それで、”スマイルマン”によるとここは児童臓器売買ヤクザ達の隠れ蓑になってるらしくてな」
カキツ 「証拠を押さえて、ぶちのめしたい」
アヤメ 「ほほぅ……」

ヤクザ 確かに振り返ってみれば、バーテンダーや店の入口に立っているバウンサーがあからさまにヤクザだ
アヤメ (ふむ……)
アヤメ 「買い手が来るってことですね……」
カキツ 「ああ。それを待つつもりなんだが……」

NM なお店の壁には業務用と思われるLAN端子がところどころに開いている
NM それを使って先行して調べることもできる

アヤメ パインジュースと間違えてカガヤキを飲む
カキツ 「オイ?」
アヤメ 「……」
カキツ 「……」
アヤメ なんかとろんとした目になって
アヤメ 「あLAN端子がありますよ~」
アヤメ 指さす
カキツ 「いや、ちょっと待……」
カキツ カキツも考えないわけではなかったが、さっきのアヤメの言葉に思いとどまったところだったのだ
アヤメ ふらふら酔っていきもつれた風を装って直結DA!

NM ウワーッ
NM ではN判定をどうぞ

アヤメ at9
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=4 > ~1~,~3~,5,~2~,~2~,~3~,~2~,~1~,5 > 成功数2

アヤメ GO!GO!
NM 酔ってる!危ない!

NM ではアヤメはこの店のデータベースにハッキングして、その裏帳簿……児童臓器売買の証拠を見つけました
NM さらに……アマクダリへの上納金の記録も
NM ここ最近、この組織は上納金を出し渋っていたようです

アヤメ こっそり直結を解除
「………」渋い顔をする
カキツ 「おい、大丈夫かよ?」

アヤメ つまりよぉ
アヤメ アマクダリが来るんだな
NM のんびりしてるとそうなりますね

アヤメ パインジュースをぐいっと飲み干す
アヤメ 「酔っちゃったみたいで……かえりましょう」
カキツ 「え? いや」
アヤメ データは手に入れましたからと小声で
カキツ 「……わ、わかった」
カキツ 「スミマセン、オカンジョ!」
カキツ カキツは寄ったアヤメを支えるような素振りをしつつ、ともに店の外に出た
アヤメ (アマクダリのことは黙っておこう……)
アヤメ 知らない方が良いことは世の中にたくさんあるのだ
カキツ 「大丈夫か?」

NM だがこの任務はヤクザをぶち殺さないと終わらないのだ

アヤメ 「ええ」
カキツ 店の外、路地の影にくるとカキツが心配そうにアヤメを覗き込んだ
アヤメ 「さすがに一口でそんなに酔いませんよ」
アヤメ 慌てて目を逸らす
カキツ 「……まさか本当にハッキングするなんて、無茶だぞ」
カキツ どうやら本当に心配していたらしい
アヤメ 微笑む「えっとですね。証拠はこちらに」
カキツ 「あ、ああ」
アヤメ 携帯端末に表示する
(アマクダリのことは濁して言っても上納組織があると知ったら何とかしようとしてしまうだろう)
カキツ 「……確かに、これなら十分な証拠だな」
カキツ カキツは頷くと、メンポをしっかりと装着した。

カキツ 「じゃあ、行ってくる。そこのバイクの影で待っててくれ」
アヤメ 「……カキツ=サン。もうすぐ警察の巡回が来るそうです。そんなデータもありました」
アヤメ 「急いでくださいね」
カキツ 「ああ」
アヤメ 「危ないと思ったらすぐ逃げてください」
カキツ 「心配性だな、大丈夫だよ」カキツは微笑むと、店の中に躍り込んだ。

カキツ 「イヤーッ!」
NM 店の中から騒がしい音と騒ぎが聞こえてくる。
グレーターヤクザ 「く、くそ! なんだオマエは!」
カキツ 「ドーモ、ラエヴィガータです」
カキツ 「証拠は上がってる。警察に突き出させてもらうぜ」
ニンジャヨージンボ 「イヤーッ!」
カキツ 「イヤーッ!」
ニンジャヨージンボ 「アバーッ!」
グレーターヤクザ 「う……くそっ!? 児童臓器捌いたガキモツトバしただけで慈悲はねえのかテメェらにはァ!」
カキツ 「ああ、慈悲はないね」
アヤメ 「滅茶苦茶悪でしょ」
アヤメ 声を聴きながらつぶやく

NM やがて店の中は静かになった。

アヤメ (大丈夫だったかな……)
カキツ 「タダイマ」
カキツ 店から出てきたカキツが微笑む
アヤメ 「……おかえりなさい」
カキツ あちこちに傷は負っているが、無事なようだ
カキツ 「ああ、悪いな。物騒なところ見せちゃって」カキツは申し訳無さそうにコートを脱ぎバイクの荷物入れに押し込むと、後部シートにアヤメを促した。
アヤメ 頷く
アヤメ 「気にしないでください」
カキツ アヤメの言葉に微笑む。「これで当分の鯖代が稼げた。アヤメ=サンのお陰だよ」
アヤメ 「ええ……」問題はアマクダリだ
カキツ 「急がないと警察が来るんだったな、行こう」

NM バイクが走り出す
NM 流れていく貪婪な夜景は、どこか秩序だって見えた。
アヤメ 「……」
NM アヤメの機転のおかげでアマクダリとの遭遇は避けられたようだった。
アヤメ しがみつく力を強めた
NM ……だが、あのタイミングでアマクダリが訪れる予定になっていたことは、本当に偶然だったのだろうか?
カキツ 「? 大丈夫だって、大した傷じゃない」

◆◆◆

NM それからしばらく

NM 【街中】

NM ゲーム開発と、時々の副業
NM そんな日々が10日ほど続いた

アヤメ 「………」残り時間は短い

NM 買い出しのために出てきた街中は騒がしい
NM 『約束の日は近い。オヒガンに行けば亡くなったあの人とも会えますね?』
NM 『旧世紀の電波はノイズなく1bit的平穏さで溢れていました。もうすぐ天におわす神によりオートマチック自動的にそれが取り戻されます』
NM 『凹凸のないフォルム。ブレない出力。誤差のない未来をお約束。洗練、オナタカミです』
NM 『キョートとの戦争!市民は今こそ団結が必要!スパイや売国奴に気をつけて!貴方の隣にハッカーはいませんか? 危ない!きっとキョートのテロリストだ。すぐに通報を!』

アヤメ 「だれが凹凸のないフォルムじゃい」
カキツ 「なんの話!?」

NM ペケロッパカルトの終末予言とか、メガコーポ宣伝とか、ハイデッカーの街宣、キョートとの戦争、そんな放送が猥雑な売り込み文句とともに街で混ざり、重金属酸性雨に流されていく

アヤメ 「いえ……気にしないでください」
カキツ 「最近開発に根を詰めたからな」カキツが苦笑する
カキツ 「でも、お陰様で今すごい好評なんだよ」
カキツ カキツはそう言うと、IRC端末をアヤメに見せた。
アヤメ 「おお……」
カキツ 売上は急上昇、ゲームコミュニティ『蒸気機関』の人気は16位まで伸びている
カキツ メガコーポが支配するゲーム市場においてインディーズゲームがここまで来ること自体、特にここ1~2年では快挙と言っても良い
アヤメ 「まさかこんなに……」
カキツ 「アヤメ=サンのAIが本物の兵器にも劣らないって評判になってるんだよ」
カキツ 「それが本物志向のゲーマーに受けてるんだ」

アヤメ (本物より強いぜ!)
NM そうだね!

アヤメ 「なるほど……」
カキツ 実際掲示板を見ると手強いAIに挑むプレイヤー達の称賛で溢れている
カキツ おそらくダーク◯ウル的な受け方をしたのだろう
アヤメ (ふぅむ。こっちで稼ぐのもありかも……?)
カキツ 「ほら、凄いぜ? 『スゴイ!』『リアル!』『よい』『モータースゴイ!』……」
アヤメ 「最後のオムラの人では?」
カキツ 「潰れたのに残党でも残ってるのかな……」
NM 『敵が強くて良いですね?』『奮闘できます』『雑魚達に自分のIPを簡単に分からせられるのがこのゲームの良いところだったのに残念です』『クールだ!』
カキツ 「まあ難しいせいで文句も無いわけじゃないが、好評率は9割超えだ」
アヤメ 「そんなに……」

カキツ 「それで……、こいつを見てくれ」カキツはさらにIRC端末を操作する。画面がメッセージに切り替わった
アヤメ 「?」
NM 見るとそれは、スゴイテック社によるゲーム開発設備貸付のオファーだった。
NM 無論、その中にはスゴイ級大型サーバーも含まれている。
アヤメ 「わぁ……」
カキツ 「アヤメ=サンの言ってた”呪い”だが……、この設備なら解けるんじゃないか?」
アヤメ 「……かもしれません」
アヤメ (しかし……あまりに都合がよすぎないか)と警戒心が頭をもたげる
カキツ 「だろ! 喜ぶと思って、さ」なにかの感情が混じったのか、語尾が少しだけ弱まる。

アヤメ 「……?」どうしましたかと視線で問う
カキツ 「いや、もう少しだなと思っただけだ」
アヤメ 「……寂しくなってきましたか?」
カキツ 「ははは、正直ね」カキツは隠さずに言うと笑った。
アヤメ 悪戯っぽく見る
だが瞳にある感情はそれだけではないように思えた
カキツ 「…………」一瞬、言葉に詰まると、カキツは続けた。「スゴイ・テック社の条件は、」

カキツ 「スゴイテック社の条件は、週末の蒸気機関のデイリーランキング10位に入ること。多分、この調子ならギリギリいけると思う」
アヤメ 「なるほど……」
カキツ 「アヤメ=サンの餞別になるといいけど……」
アヤメ 「………」
アヤメ なんとなく黙ってしまう
アヤメ そしてちょっと思う
同居人が増えてもいいのではないか、と

カキツ 「…………あの、アヤ────」
店員 「ドーデスカ、美味しいオサケありますよ!」
店員の声がカキツの言葉にかぶさった
店員 「そこのカップルの人、飲まないと損しますよ!祖先に報告できないです!」
アヤメ 「カッ……!?」
カキツ 「……あ、あはは」
カキツ カキツは否定もせずに、店員を押し戻す
アヤメ 頬が赤い
店員 「勿体ないですよ! チャンスは今だけ! 逃すと後悔するよアナタ!」
カキツ 「アハハ……」

カキツ PRRRRR
カキツ カキツの懐のIRC端末が鳴る。
アヤメ 「……」
カキツ 「ん」
アヤメ 服の裾を掴んだ
カキツ 「…………」カキツは無言のまま、そのアヤメの手を上から握った。
カキツ ほとんど手を繋いだような格好のまま、もう一方の手でIRC端末を取り出す。
カキツ 「大丈夫」
アヤメ 「……」頷く
カキツ 「もう十分ゲームで稼げてるからな、副業はもうやめにするつもりだ」

カキツ 「メッセージは……」
カキツ カキツはアヤメを安心させるためか、メッセージの内容を声に出して読み上げていった
アヤメ 「……」
カキツ 『送り主はスマイルマン。フリーはやめて、正規職員にならないか。組織名は言えないが、アクシスエージェントと呼ばれる待遇を用意している』
アヤメ 「アクシス(中枢)……」
カキツ 『給料は破格。悪を倒す秩序の尖兵。アナタにピッタリ』
アヤメ 「やめておきましょう」
カキツ 「2週間前までなら受けてたよ」カキツは笑うと、アヤメの手を握り直した。
アヤメ 握り返す

カキツ 「それで、もう一件は……これは仕事というよりは指名手配か」
アヤメ 「……?」
カキツ 「フジキド・ケンジ組織を見かけたら即座に捕縛、あるいは討伐」
カキツ 「邪悪なテロ集団。首謀者のフジキド・ケンジは死亡するもハッカーが2名市内に潜伏」
カキツ 「どちらも女で、外見情報は金髪コーカソイド系の女。もうひとりは────」
アヤメ 「フジキド・ケンジ組織……」
カキツ 『青い髪にメガネをかけた小柄な────』
アヤメ 「……」

ハイデッカー 「チョットイイデスカ、市民」

NM 降りた沈黙を待っていたかのように、声がかかった
NM 三つ子のような男たち。オナタカミ装備に全身を包む。
アヤメ (ハイデッカー……)
ハイデッカー 「職務質問です。市民。市民IDを提示しなさい」
カキツ 「…………」

カキツ カキツは、次の瞬間──

カキツ 「イヤーッ!」

ハイデッカー 「アバーッ!?」

アヤメ 「!?」

アヤメ 「カキツ=サン!?」
カキツ 「行こう!」
アヤメ 「なんで……!」
カキツ カキツはアヤメの手を引いて走り出す。
カキツ カキツは応えない、ほとんど抱き上げるようにしてニンジャの速度で走り出す。
アヤメ 「なんで……!」
カキツ 瞬く間に残るハイデッカーを打倒すと、そのままバイクに乗った。
アヤメ 「これだとあなたまで……」
カキツ 「…………」カキツは何も応えないまま、アクセルを開け続けた。

カキツ 高速で流れてゆくネオン看板の光。川向うではヨロシサンが所有する巨大大観覧車がゆっくりと回っている。
アヤメ 「カキツ=サン……!」
カキツ 「ゲーム作りは元々弟の夢だったんだ」
カキツ ポツリ、とカキツは呟いた。
カキツ 「元々はオムラにいて、カイジュウを倒すためのロボット、人々を守る正義のロボットを目指してたって。でも倒産して、次にゲームって。バカな夢だろ?」
アヤメ 「弟さん……あの写真の……」
アヤメ 「そんな……ことは……」

カキツ 「でもオムラがオナタカミに吸収されたあと、アイツは市民を殺すための兵器ドラグーンを作れと言われた」
アヤメ 「……」
カキツ 「断ったアイツをオナタカミはあっさりと殺した。事故だって言われたが、信じるヤツはいない」
アヤメ 「そんな……」
カキツ 「けどな……アイツにオナタカミを勧めたのは俺だったんだ」
アヤメ 「……」しがみつく腕がびくりと震える
カキツ 「オムラが倒産して、ゲーム会社を一緒に作ろうって言ってきたアイツの誘いを断った。夢よりちゃんとした仕事の方が大事だろって」
アヤメ 「……」腕に力を込める

カキツ 「俺は、アイツを守れなかった。引き継いだつもりのアイツの夢もひとりじゃ潰しちまうところだった」
カキツ 「そこに現れたのがアヤメ=サンで────」
アヤメ 「そんなこと……」
カキツ カキツは一瞬言いよどみ、そして口を開いた
カキツ 「そんな弟のこともどうでもよくなっちまった」
アヤメ 「え……?」
カキツ 「────」川向うで花火が上がり、カキツが続けようとした言葉がかき消される。
アヤメ 「カキツ=サン……?」
カキツ 「────だから、一緒にいてくれないか。時間制限つきなんかじゃなく」
カキツ 「副業で貯めたカネもある。警察に追われているならキョートでもオキナワでも逃げればいい。オレは、ニンジャだ。キミを守れる」
アヤメ 「……」力を込めて抱き着く

NM キミは受けてもいいし断ってもいいし、黙っていてもいいし、聞こえないふりをしてもいい

アヤメ 「仲間がいるんです。……今までやってきた仲間が。でも私もカキツ=サンと一緒にいたい……」
カキツ 「…………」
カキツ 「……ありがとう、今はそれで十分だ」
アヤメ 「……私にもきょうだいがいました」
カキツ 「……!」
アヤメ 「……兄は、というより私たちはある人……ニンジャを正義の味方だと思って支援していました」
カキツ 「…………」カキツは背中で聞く。左右にはネオン看板。オナタカミ、ヨロシサン、NSTV……
アヤメ 「でもその人は暴走して……兄はそれでもその人についていこうとして……そして兄もニンジャとなり、多くの人を不幸にしようとしました」
アヤメ 「その止める時に協力してくれたのが今の仲間なんです」

アヤメ 「だから……その……カキツ=サンも……」
カキツ 「俺も……?」
アヤメ 「一緒に……」
カキツ 「……それも、いいかもしれないな」フードの中のカキツが微笑んだのが背中からでも分かった。
カキツ 「なにより、キミと一緒にいられる」
アヤメ 頬が赤くなる
カキツ 「ならなおさら頑張らないとな。蒸気機関、ランキング10位。目指すはメガサーバーの契約だ」
アヤメ 「はい……!」
カキツ カキツはアクセルを開けた。空気がそのまま圧力となって襲うが、カキツの後ろにいるアヤメにはほとんど来ない
カキツ ただ、矢のようになったネオンが流れ続けていた。

◆◆◆

The quick brown fox jumps over the lazy dog.

【14日目・カキツのアパート】

カキツ 「ヨシ!!」
カキツ UNIXの画面を見てカキツがガッツポーズをした
アヤメ 「順位が……?」
カキツ 「ああ、見てくれよこれ!」
アヤメ 覗き込む

NM 見ると、二人のゲームは『蒸気機関』の人気ランキング10位に入っていた。
NM コメントも好評が9割超え

アヤメ 「おぉ~……」
NM 『よい』『モーターヤッター!』『敵が強い』『強すぎる』『開発者は狂ってる』『クール』
アヤメ 「狂って……」
カキツ 頷く。「アヤメ=サンのおかげってことだな」
アヤメ ちょっと不満顔である
カキツ 「ハハハ、スゴイってことさ。ゲーマー業界じゃ褒め言葉だろ?」
アヤメ 「そうかな……?」微笑む
カキツ 「そうさ」カキツは笑うとアヤメの背中を軽く叩き……
カキツ 「…っと」顔を赤らめ手を引っ込めた
カキツ きっと弟によくする振る舞いだったのだろうが、今の相手はアヤメだ


アヤメ にこにこ
アヤメ そっと体重を預けるようにする
カキツ 「!」
カキツ 「…………」カキツは困ったように微笑むと、アヤメの肩をそっと抱いた
カキツ 「……これでサーバーを手に入れて、アヤメ=サンの呪いを解いて、仲間との合流」
アヤメ 頷く
カキツ 「よし、じゃああともうひと頑張りだな!」
アヤメ 「ハイ!」
カキツ カキツは少し名残惜しそうに立ち上がると、携帯UNIXをいじる。

カキツ 「よし、ちょっと買い物に行ってくる。ゲームの調整の方任せていいか?」
アヤメ 「わかりました。……気をつけてね?」
カキツ 「ダイジョブダッテ」カキツはおどけてIRC端末の画面を見せた。あれからスマイルマンからのメッセージは来ていない。
アヤメ 心配そう
カキツ つまり、勝手に”副業”に行ったりしない……という彼なりの意思表示らしい
アヤメ 頷く

アヤメ 「でもあなたももうハイデッカーに追われているかもしれない」
カキツ 「大丈夫、変装していくし……なにより」
カキツ 「やっと帰るところが出来たのに、今更死んだりしない」
アヤメ 「……」照れる
カキツ そう言うと、カキツは扉を開いて出ていった。
アヤメ 「う~~」と唸った
顔が赤い

NM かわいいね!

NM カレンダーの丸印はちょうど今日を示している。
仲間との合流日で、兄の命日で、カキツとの別れの日……のはずだった日

アヤメ 「……」
アヤメ ぼうっとカレンダーを見る
2週間前にはこうなるなんて思っていなかった

NM さて、カキツに頼まれたゲームの調整を済ませてしまおう。
アヤメ ウス!
NM プレイヤー達はこの二週間で君のAIに慣れてきている。
NM さらに強いAIを実装してしまってもいいかもしれない。
アヤメ お、おう

NM ちゃんと実装できたかは、ニューロン判定HARDだ

アヤメ at9@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲9B6>=5 > ~4~,5,5,~4~,~2~,6,~3~,~4~,6 > 成功数4 > サツバツ!!

NM ワァ……
アヤメ つよい

アイリス・ヤブ 『ヤブはパターンに甘えた動きを許さないです』

アヤメ ひどい

アイリス・ヤブ アイリス・ヤブ(命名カキツ)はプレイヤーを無事虐殺した
NM これでゲームの評価も上々だろう

アヤメ そうかな……そうかも……

NM その時、ゲーム画面に一つのbotが現れた。

NM NAME:HYDECKER

アヤメ 「ハイデッカー……?」

HYDECKER 『市民、お知らせです』

HYDECKER 『このゲームは人間が戦車に立ち向かうなど、反政府的内容が見られます』
アヤメ 「非現実的ならわかるけど反政府的!?」
HYDECKER 『そのため、戦時特措法第67条に基づき』
HYDECKER 『このゲームは今から削除します』
アヤメ 「……!?」
アヤメ 「ちょ……」

NM 次の瞬間、ゲームの画面に砂嵐が混じり始める
NM アヤメには分かる。
NM これは強力なbotウィルスによるハッキングだ。

HYDECKER 『削除進行度、1%……3%……5%……』

NM 砂嵐の画面で、ハイデッカーbotの出す無機質な音声が響く。

アヤメ 対抗手段は……!?
NM 相手はウィルスです。
NM 対抗するには、同様のハッキングが必要です。

HYDECKER nj6
NinjaSlayer : HYDECKER 🎲6B6>=4 > 6,6,~3~,4,5,~2~ > 成功数4
アヤメ at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=4 > 4,5,4,4,5 > 成功数5

NM 強い
NM 強すぎない!?
アヤメ もうLAN直結やめろ
NM 草
アヤメ でも6ないから
(編注:ハイデッカーの4+2に対して5で負けているの意味)
NM おっと

HYDECKER 『削除進行度、10%……13%……15%……』
NM アマクダリ謹製のウィルスは強力で、キーボードタイピングでは追いつかない。
アヤメ キーボードをたたく!叩く!
NM アヤメの爪にひびが入るほど打っても、まだ追いつかない
アヤメ 「……物理じゃ間に合わない!?」
アヤメ 残る手段は直結だけだ
HYDECKER 『20……21……22……』

NM いいんだぜ、使ってもよ……
NM イニシアチブブーストもあるぞ
アヤメ やるか
アヤメ ちょっと待ってね
(編注:スキルを確認するのでちょっと時間をくださいの意。宣言せず反応をしなくなるのは特にソロでは避けよう)
NM 良いぜ
アヤメ ニューロブーストは難易度1低下だったか……
アヤメ 即応ダイスがあればなぁ
NM モータルだからな……
NM いやあるな
NM
アヤメ ほんとだ
アヤメ それも突っ込もう
アヤメ 合計12だ
NM カモン!
NM 目標は成功数6個!

アヤメ at12
NinjaSlayer : アヤメ 🎲12B6>=4 > ~2~,~1~,~2~,4,~2~,~3~,~3~,5,~1~,~3~,5,6 > 成功数4

NM イニシアチブブースト使ってるからイージーで成功
NM えっとその場合7+1で8か
アヤメ ですね!

HYDECKER 『30%……31%……30……29……』
アヤメ 「やらせない……!」
HYDECKER アヤメがLAN直結し、論理タイピングで対抗しだしたことによりウィルスの侵食が止まり、進行バーが押し返されていく
HYDECKER 『ピ……ガガ……』
アヤメ これがアルゴスに見つかることだとアヤメは自覚していた
HYDECKER 『16……13……11……』
HYDECKER 『8…………4……3……2……1……』
アヤメ だが、それでも
常に理性が感情に勝ることができる人間など実のところほとんどいない
アヤメ 彼女も愚かさとは無縁ではなかった

HYDECKER 『0……ピガガガガガ…………』
アヤメ 「ハー……ハー……」
HYDECKER 平穏さを取り戻したゲームの画面内で、botが爆発四散する。
アヤメ 直結を解除する
NM カキツの……彼が弟から受け継ぎ、アヤメと二人で作ったゲームは守られた。
NM その時、画面内のプレイヤーの一人が、まるでカメラを意識するように正面を向いた。

NM プレイヤーネームは『SLAYVER

アヤメ 「……!?」
スレイヴァー 『ゲート、ゲート、パラゲート……』
アヤメ 気付かれた。アヤメは理屈ではなく直感する
スレイヴァー 『この手触りは記憶がある。そこにいたのかフジキド・ケンジ組織』
スレイヴァー 『約束の日……天使が高らかに吹き鳴らす2600Hzのクラリオンによって全てのノイズは一掃される』
アヤメ 「この狂人……!」

NM そして次の瞬間────

ハイデッカー 「「「ザッケンナコラー!!」」」
アヤメ 「……!」
NM アヤメの判断は愚かであったかが、愚かではなかった。
NM アマクダリの調査力は、この国家そのものと化した調査力は
NM たった二人のノイズがどれだけ隠れようとしても────
────”神の目”には、それを見つけ出すことなど容易いのだ。

ハイデッカー 「「「ザッケンナコラーテロリスト排除!!」」」
アヤメ ハイデッカーが来る
このアパートの構造を思い出す
アヤメ 廊下は狭い
アヤメ クローンヤクザだけなら粘れるか
アヤメ そう思いながら銃を取り出す。直結する
アヤメ オートでスライドが動く
初弾が装填される
NM この部屋にはカキツが元々とりつけていた迎撃用の銃座ドローンがある
NM アヤメならば自分の銃と、そのドローンの銃撃、両方を使って戦うことができるだろう
アヤメ 眼鏡型のサイバーサングラスにドローンのステータスが表示される

迎撃ドローン ダメージ1、連射2、時間差・マルチターゲットなし
迎撃ドローン 常にアヤメの後に行動

アヤメ ぬぅ
(編注:ハイデッカーの体力は1なので、せめてマルチターゲットがないと連射2あっても同じじゃねーかという思いを抱いて唸っている)

アヤメ 息を吸う。覚悟を決める
あの人が帰ってこないことと帰ってくることを望みながら
アヤメ ドアを蹴り開けた
ハイデッカー 「「「「ザッケンナコラー!!」」」」駆け上がる音が、ついにこの階にまで届く
アヤメ 「こっちのセリフだ!ザッケンナコラーッ!スッゾコラーッ!クローンの分際で!」
ドラグーン BRATATATATATATA!!地上からはドラグーンが窓に向かって掃射。
窓際においてあった鉢植え達が吹き飛んだ。

NM では、戦闘開始!

アヤメ 「人間を舐めるなアマクダリッ!」
ハイデッカー 「ザッケンナコラー反逆者!」
ハイデッカー 「大人しく制圧されなさい」
ハイデッカー 「抵抗は無意味です」
アヤメ 「ふざけるな!誰が大人しくするもんか!」

アヤメ よし
アヤメ ●射撃スタイル:論理トリガ

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=4 > ~2~,~1~,6,4,6 > 成功数3 > サツバツ!! #1
🎲5B6>=44,5,6,~3~,5 > 成功数4 #2

NM 出目に殺意が戻ってきた!

アヤメ 左右のハイデッカーを撃つ
ハイデッカー 「「アバーッ!?」」

アヤメ ドローン!
迎撃ドローン 自由に動かしていいぞ!

アヤメ 2 at2
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=4 > ~1~,5 > 成功数1 #1
🎲2B6>=45,~3~ > 成功数1 #2

アヤメ 左シネーッ!

アヤメ BATATATATA!!
アヤメ 銃弾が廊下を埋め尽くす!
迎撃ドローン BRATATATATATA! アヤメの怒りを吐き出すようにドローンが鉛玉を吐き散らす!
ハイデッカー 「アババーッ!」ハイデッカーのひとりが蜂の巣にされ死亡!

ハイデッカー ハイデッカーの銃撃

ハイデッカー at3
NinjaSlayer : ハイデッカー 🎲3B6>=4 > ~3~,~3~,~1~ > 成功数0

ハイデッカー BLAM!
アヤメ 頭を引っ込めてやり過ごす
ハイデッカー ドアに銃弾が当たり、甲高い音を立てる
ハイデッカー 「「「ザッケンナコラー市民!!」」」
ハイデッカー 「「暴虐なテロ行為に対する正当な鎮圧!」」
ハイデッカー ハイデッカー達はさらに再現なく増援が訪れる
アヤメ 「うるさい!クローン!同じことしか喋れないのか!」
アヤメ 弾倉を叩き込む
スレイヴァー 『ひとつ、聞きたい』
スレイヴァー 画面内からニンジャの声がする。

アヤメ 論理トリガ
NM 来い!

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=46,~1~,~3~,~3~,~2~ > 成功数1 #1
🎲5B6>=4 > ~3~,5,6,~2~,4 > 成功数3 #2

アヤメ 左右!
アヤメ ドローン!

アヤメ 2 at2
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=4 > ~2~,~3~ > 成功数0 #1
🎲2B6>=4 > ~2~,5 > 成功数1 #2

アヤメ 左!
NM 死!死!死!

スレイヴァー 『なぜ抵抗する? アマクダリのノイズ無き社会を何故拒む?』
アヤメ 「ウルサイ!そんなものだれも望んじゃいない!」
アヤメ 「ノイズってなに!?誰が決めたの!?」
アヤメ 撃つ!撃つ!撃つ!
ハイデッカー 「「「アバババーーーッ!!?」」」銃弾によりハイデッカーが吹き飛ぶ。

スレイヴァー 『定められたIPに立たぬもの、それがノイズ』
アヤメ 「だれが定めたかって言ってんのよ!!!」
スレイヴァー 『神だ』
スレイヴァー 『天におられる電子の神』
アヤメ 「神ィ!?」
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー!!」」
ハイデッカー ハイデッカー達がオナタカミ・チャカガンを撃つ!

ハイデッカー 2 at3
NinjaSlayer : ハイデッカー 🎲3B6>=4 > ~3~,~3~,~1~ > 成功数0 #1
🎲3B6>=4 > ~3~,~3~,6 > 成功数1 #2

NM 1発!

アヤメ ev5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=4 > 6,~1~,4,~1~,6 > 成功数3

アヤメ 「あいにく私は無神論者よ!」
アヤメ ドアを盾にして銃撃をやり過ごす
NM ガァン! ドアが激しい音を立てる
スレイヴァー 『理解が出来ない。神は実在する。ハッカーなのにそれが分からないのか』
アヤメ 「知ったことか!」
ハイデッカー 「「「「ザッケンナコラーノイズ!!」」」」
アヤメ 「全部自分と同じ考えをすると思うなんて!お前こそハッカーか間抜け!」
ハイデッカー スレイヴァーの意を受けたハイデッカー達がさらに現れる。
スレイヴァー 『当然では? それは即ち大いなる1bitへの回帰なり』
アヤメ 「ハッカーは自由を求めるもの!私の周りはそうだった!」
スレイヴァー 「それはただのノイズにすぎない」
スレイヴァー 「排除されるべき、ノイズにすぎない」
アヤメ 「1bitなんて求めてない!」
スレイヴァー 「天地開闢の時よりこの世界には0と1しか存在しえず:すなわち男と女:生と死:神と人:天と地:その間のあらゆる揺らぎは全て偉大なるサーキットを過剰負荷にて麻痺せしめる:排除すべきノイズなり」
アヤメ 「それにしても……貴女こそノイズじゃない?」
スレイヴァー 『……?』
アヤメ 「こうやって聞くということは、神に疑問を持ったんでしょう?」
アヤメ 「笑えるわね。信者が疑問を想う宗教!」

アヤメ 論理トリガ

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=4 > ~1~,5,~3~,6,6 > 成功数3 > サツバツ!! #1
🎲5B6>=4 > ~3~,5,4,~3~,4 > 成功数3 #2

アヤメ 銃弾を放つ!
ハイデッカー 「「アバババーーッ!!」」跳ね跳ぶ銃弾がハイデッカーを吹き飛ばす

アヤメ 2 at2
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=44,5 > 成功数2 #1
🎲2B6>=45,4 > 成功数2 #2

アヤメ ドローンが火を噴く!
ハイデッカー 「グワーッ!?」
ハイデッカー 頭を失ったハイデッカーが廊下から転落する
スレイヴァー 『理解不能』スレイヴァーはせせら笑った。
スレイヴァー 『我らはアマクダリ、地上の神意代行者なり』

ハイデッカー 銃撃

ハイデッカー 3 at3
NinjaSlayer : ハイデッカー 🎲3B6>=4 > ~2~,~3~,4 > 成功数1 #1
🎲3B6>=45,6,~3~ > 成功数2 #2
🎲3B6>=46,~1~,~2~ > 成功数1 #3

NM 3発
アヤメ ぐおお
NM あ、体力は回復しておいていいぞ!

アヤメ 2 at2@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=55,~2~ > 成功数1 #1
🎲2B6>=5 > ~3~,6 > 成功数1 #2
アヤメ ev1@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲1B6>=55 > 成功数1

NM ワザマエ!

アヤメ その場で伏せる
アヤメ クローンヤクザのリズムがわかってきた
NM 空間を銃弾が埋め尽くす
アヤメ 「わからないの?私からしたらお前たちがノイズなの」
ドラグーン 「クオオオーーー!」
ドラグーンは相変わらず地上からの銃撃を繰り返す。
その巨体ではボロアパートの階段を登ることはできないのだ
アヤメ アヤメは嘲った
「ニンジャ?半神的存在?それだけでもばかばかしいのに」
アヤメ 「神意の代行者?正気?このマッポーの世に」
スレイヴァー 『神は実在する。神の目がお前を見ている』
スレイヴァー 『ノイズを排除せよ』
アヤメ 「あれは『ただの』ハッカーよ。あなた達が神格化しているだけよ」

NM 次の瞬間────

レイドオフィサー 「イヤーッ!!」
アヤメ 「……ッ!」遂に来た
レイドオフィサー 跳躍し、3階建ての廊下にニンジャが現れた。
アヤメ ニンジャだ。おそらくみんながいれば取るに足りないサンシタだろう
レイドオフィサー その全身をオナタカミ製ニンジャスーツに身を包み、手に持つはプラズマカタナ
レイドオフィサー だがモータルにとっては────
アヤメ 終わりが近づいてきた

レイドオフィサー 「ドーモ、レイドオフィサーです。なんだ? モータルの女のガキ? それも一人?」
アヤメ アイサツをしている瞬間に銃弾を叩き込む

NM カモン!

アヤメ 2 at5
NinjaSlayer : アヤメ 🎲5B6>=4 > ~2~,6,6,6,~1~ > 成功数3 > サツバツ!! #1
🎲5B6>=44,~2~,~2~,~3~,4 > 成功数2 #2

レイドオフィサー アイサツ中なので難易度+1

レイドオフィサー 2 ev3@5
NinjaSlayer : レイドオフィサー 🎲3B6>=56,~2~,~4~ > 成功数1 #1
🎲3B6>=5 > ~4~,~3~,5 > 成功数1 #2

アヤメ ちぇ

レイドオフィサー 「! イヤーッ!」
レイドオフィサー 銃弾をカタナで切とばす
アヤメ 舌打ちする
レイドオフィサー 「流石薄汚いテロリスト。アイサツの礼儀も知らんか」
アヤメ 再装填。終わりが近い
アヤメ 「うるさい。バカ」
レイドオフィサー 「楽しむにもその薄っぺらな体ではな……まあアマクダリではそんな些細な愉しみも許されんが」
アヤメ 残弾を確認する
レイドオフィサー ニンジャは嘲笑いながら近づいてくる。
アヤメ 「あら?なら今から転向したら?」
レイドオフィサー 「ハ、馬鹿が」
アヤメ 銃を構える
ドローンが狙いをつける
レイドオフィサー 「俺は賢い選択をしたんだよ。お前のような馬鹿なガキと違ってな」
ハイデッカー 「ザッケンナコラーテロリスト銃殺!!」ハイデッカーの銃撃

ハイデッカー 3 at3
NinjaSlayer : ハイデッカー 🎲3B6>=46,6,5 > 成功数3 > サツバツ!! #1
🎲3B6>=4 > ~2~,~3~,4 > 成功数1 #2
🎲3B6>=4 > ~3~,5,6 > 成功数2 #3

アヤメ うおおお

アヤメ 2 ev2@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲2B6>=56,~3~ > 成功数1 #1
🎲2B6>=5 > ~3~,~2~ > 成功数0 #2
アヤメ ev1@h
NinjaSlayer : アヤメ 🎲1B6>=5 > ~1~ > 成功数0

アヤメ 2!
NM 残り1!

アヤメ 注意をニンジャに向けていたからだろう
ハイデッカーの銃撃を忘れていた
ハイデッカー BLAM!BLAM!BLAM!
ハイデッカー 銃弾が迫りくる
アヤメ 「~~~~ッ!!」
アヤメ 痛みに呻く
アヤメ 床に倒れ込む
レイドオフィサー ガシャン。無造作にドローンを破壊しながらレイドオフィサーが迫りくる
アヤメ それでも銃は握ったままだった

レイドオフィサー 「あァ、もしかしてだ」
レイドオフィサー 「あの白コートのニンジャが来るのを期待してるのか?」
アヤメ 「……誰のこと?」
レイドオフィサー 「は、強がっても構わんが、ヤツなら来ないぞ」
アヤメ 「ニンジャスレイヤー=サンが来ることは期待しているけれど?」
レイドオフィサー 「ハ、ハッハッハ。ここにきて死んだ狂人の名前が出るとはな」

アヤメ だれか来てほしかった
ダイキャット=サン、ティグリリウム=サン、シシケバブ=サン、ポプシクル=サン、ストロボ=サン
そしてあの人を助けに行ってほしかった

アヤメ 「知らないの?」
アヤメ 「ニンジャスレイヤーは負けたけど死んだところは確認されていないはずよ?」
レイドオフィサー 「だが、俺は見逃してない。白コートのニンジャといった時一瞬眉が動いたな?」ニンジャ観察力の悪用だ。
アヤメ 「白コートの知り合いがいっぱいいるのよ」
レイドオフィサーだ、あ、が、ここには来ない」
レイドオフィサー 「そして、あのニンジャ、ラエヴィガータも来ない。死んだからだ」
レイドオフィサー 「あっちにはニンジャが4人行ってる」

アヤメ 「ハ」
アヤメ 「四人ねぇ、つまり」
アヤメ 「まだ仕留めた知らせは届いていないんでしょ」
アヤメ 嗤う
アヤメ 徹底的に
レイドオフィサー 「ガキが、口ばかりよく回るな!」レイドオフィサーがアヤメの銃を掴む手をひねり上げた
アヤメ 「……ッ!」
アヤメ 銃は放さない
アヤメ これは兄からもらったものだ
レイドオフィサー 「気丈なガキがいつまで保てるか、殺す時に少し試すくらいなら出来るのだぞ?」
アヤメ 「ああそう。それは楽しそうなお誘いだけれど」
アヤメ 「あなた成績おとすんじゃない?」

ハイデッカー 「グワッ……」

レイドオフィサー 「は、まずはそのナメた口を塞いで……」
アヤメ 「『営業成績』最下位で『営業部長』に怒られるんじゃないの?」
レイドオフィサー レイドオフィサーがプラズマカタナを起動する。
アヤメ 「……」遂に来た
アヤメ 終わりの時だ

NM 何かがアヤメの横をとおりすぎた
ハイデッカー 「アバッ……」

アヤメ 目を閉じかけ……「え?」
レイドオフィサー 「さあ、今謝れば楽に殺してやるぞ!」

カキツそうか、俺はお前を楽には殺さん
レイドオフィサー 「エ?」

NM 次の瞬間、レイドオフィサーの胸から、プラズマカタナの切っ先が生えていた
レイドオフィサー 「アバッ……」
カキツ 「ゼェ……」引き抜き、延髄を突き刺す。
レイドオフィサー 「……サヨナラ!」
NM レイドオフィサーが爆発四散する。

アヤメ 「か、カキツ=サン?」
NM その煙の向こうに、そのニンジャはいた。
カキツ 「…………言っただろう」
カキツ 「帰ってくるって」
アヤメ 「なんで……あなただけなら逃げられたでしょ……!」
カキツ よろよろとカキツがアヤメのところに歩み寄る。
カキツ 「逃げる? どこに?」
アヤメ 「どこにでも!」
カキツ 「なら、その帰るところは……ここだろう?」
カキツ その足元には血が滴っている。

カキツ ほとんど倒れ込むように、アヤメを抱きしめる。
アヤメ 抱きとめる
なんとか倒れずに支える
アヤメ 「とにかく傷の治療を……!」
ハイデッカー 「「ザッケンナコラー!!」」
NM それを許さないとばかりに、ハイデッカー達が殺到する

アヤメ 「まだ……」
カキツ 「ウ……オオ……イヤーッ!!」
アヤメ 「カキツ=サン!?」
ハイデッカー 「アバーッ!?」
カキツ スリケンが飛び、ハイデッカーを打ち倒す
アヤメ 「逃げて!」
アヤメ 反対側に銃撃する
カキツ 「今度こそ、死なせない。絶対に……!」うわ言のように呟く
NM 「「アババーッ!!」」
NM 銃弾を受けてハイデッカーが倒れる

アヤメ 「……もう」
カキツ 「中に……緊急用の、シャッターが……」
アヤメ 抱えたまま部屋の中に入る
カキツ カキツが廊下の赤いボタンを指差す
アヤメ ドアを閉め、ボタンを押す
NM 『緊急事態、シャッター閉鎖ドスエ』
NM 穏やかなマイコ音声とともにシャッターが閉じる
NM その直後から、銃弾がそのシャッターを打ち付ける音が雨音のように響いた
NM 今は耐えしのげても、時間の問題だろう。

アヤメ 「とにかく傷を……」
カキツ 「…………ゼェッ」カキツの白いコートは半分近くが赤く染まっている。
カキツ それが致命傷かどうかは、まだ分からない。応急処置をすれば助かるかもしれない
アヤメ 服を脱がせる
カキツ カキツの身体には痛々しい傷がいくつも開いていた。
カキツ 「ああ…………」カキツが部屋の奥を見て呻く
アヤメ とにかく消毒と止血だ

NM OK
NM では血は止まった。アヤメは慣れてるだろうしね

アヤメ 「次はスシ……!」
アヤメ 自分の傷を後回しにして冷蔵庫を漁る
カキツ 「アヤメ=サン、それなら……」
カキツ カキツが震える手で、自分が持っていたビニール袋を取り出した
アヤメ 「!」受け取るとあける
カキツ そこに入っていたのは、中くらいのケーキ箱。中にはぐちゃぐちゃになった白いホールケーキが入っていた
カキツ 「今日は……合流日以外に、特別な日って……前、言ってたような……」
カキツ 「アヤメ=サンの誕生日かな、って……」
アヤメ 「カキツ=サン……」
アヤメ 「気障なこと……考えるんだね……」その声はほとんど泣き声だった

カキツ 「ゴホッ」
カキツ 「この”副業”に首を突っ込んだのは、弟を殺したやつを突き止めるためだったんだ」
カキツ 「オナタカミの暗部につながれそうな案件なら、多少怪しくてもやってきた……正義のヒーローなんて嘘っぱちで……」
アヤメ 「……」
カキツ 「だけど、ゴホッ……。アヤメ=サンの前では、正義のヒーローでいたかった」
アヤメ 撫でた

カキツ カキツは無理矢理に立ち上がる。その視線の先にはアヤメが守ったゲームがある。二人で作ったゲームが。
アヤメ 「ばか……そんなこと言ったら私指名手配のテロリストだよ」
カキツ 「でも、ヒーローだ」
カキツ 「俺たちのゲームを、守ってくれたんだな」
アヤメ 腕を組む
ちっちと指を振った
「三人の、でしょ?」
カキツ 「…………そうだな」

NM ゲームが再び、すこしずつ崩れ始める。

アヤメ 「……ッ!」
カキツ カキツは微笑んだ。
カキツ ゲームが崩れはじめていることにも、もう気づかないようだった

────── そしてアヤメには分かる。
────── この攻撃はbotの生易しいものではない。
────── プレイヤー達ごと葬り去る、無慈悲な”神”の僭称者の攻撃

アヤメ 冷蔵庫にあった飲み物を含ませるためにメンポをずらした
アヤメ 「なにが神だ……」
ドラグーン 「クオオオーーー!!」
アヤメ 「いつか……滅ぼしてやる……」
アヤメ 水を飲ませる
ドラグーン ドラグーンがランチャーを部屋に向かって打ちこむ。
ドラグーン 爆撃は外れたが、それでも衝撃が家具を吹き飛ばした。
カキツ 水を含む。

アヤメ カキツを抱きしめる
アヤメ 庇うように
カキツ ケーキと水の栄養がカキツの身体をすこしずつ癒やしていく。
NM 爆発に写真立てが飲まれ、消し飛んだ。
アヤメ 「……ッ」
カキツ カキツの手が、アヤメの背中に置かれた。
カキツ その手には、僅かながら力がこもっている。
アヤメ 「カキツ=サン……」
NM BRATATATATATA! シャッターが今にも引き裂かれそうな悲鳴をあげる

カキツ 「アヤメ=サン、脱出しよう」
アヤメ 「どうやって……?」
カキツ カキツは震える足で立ち上がると、台所へ歩いて行く。
アヤメ 支えるようにする
カキツ そしてプラズマカタナを起動し、ダストシュートの蓋突き立てた。
カキツ 「……イヤーッ!」
カキツ 「イヤーッ! イヤーッ!」
カキツ 鈍い音を立て、蓋がちぎれ飛ぶ。

カキツ ダストシュートは、かろうじて人が通れる程度の穴になっていた。
カキツ 小柄な、少女ならば。

カキツ 「行ってくれ」
アヤメ 「……カキツ=サン!!」
アヤメ いやいやと首を振る
カキツ 「大丈夫だ、必ず後で合流する」
カキツ 「俺ひとりならなんとかなる。今までもなんとかなってきた」
アヤメ 「……ほんとうに?」
アヤメ 目に涙をためている
カキツ 「当たり前だ、さっきも……ゴホッ! ……さっきも、約束、守っただろう?」
アヤメ 「……でも!」

カキツ 「合流場所は」アヤメに微笑むと、カキツはその言葉に被せるように言った。
カキツ 「合流場所は、スゴイテック社のサーバータワー。実はさっきの外出で、契約を交わしてきたんだ……」
アヤメ 「カキツ=サン!」
カキツ 「241号サーバーだ」鍵をアヤメの手に握らせる。
アヤメ 涙がこぼれる
カキツ 「ゲホッ…………ああ、それと」
カキツ アヤメの後頭部に手をやり、顔を近づける。
カキツ 血の味が、アヤメの唇に触れた。

アヤメ 「……!」
アヤメ 目を閉じる
アヤメ 涙が頬を伝う
カキツ 唇が触れる。ほんの僅かな時間だけ、二人はそうしていた。
カキツ 「サーバールームには……ゲームのバックアップがある」
アヤメ 「カキツ=サンはずるいよ」
カキツ 「…………」
カキツ 「悪い」微笑む

アヤメ 「わかった。先に行く。ゲームも復活させる。何度でも」
カキツ 「ああ、頼んだ。必ず合流する」
アヤメ そういうとぐいとカキツの襟をつかんで引き寄せた
カキツ 「!」
アヤメ 再び唇が合わさる
さきほどよりわずかな時間
アヤメ 「私のところが帰る場所って言ったよね!」
アヤメ 「待ってるからね!絶対に来てね!一生待ってるからね!」
カキツ 「……ああ。絶対行くから」カキツは精一杯の力をこめて、微笑んだ。
アヤメ 「こなかったら恨むから!ずっと!」
カキツ 「……ああ」そのままアヤメの身体をダストシュートと促す
アヤメ 「でも嫌いになってなんか上げないからね!」そう駄々をこねる子供の言うように喚くと
ダストシュートに飛び込んだ

NM 殆ど使われていなかったダストシュートは一瞬の暗闇の後、ゴミ捨て場にアヤメを放り出した

「ヘロー・ワールド」

カキツのバイク その前に、まるで分かっていたかのようにカキツのバイクが走り込んでくる。
アヤメ 「……こんにちは」
アヤメ バイクに跨る
アヤメ 間に合わないことは理解していた
だけど納得はしない
アヤメ 最速で行き、呪いを解き、最速でみんなを呼び、カキツ=サンを助ける
カキツのバイク 「行き先はスゴイテック社のサーバータワーが登録されています。よろしいですか?」
NM ガシャアン! シャッターが吹き飛ぶ音が頭上から聞こえてくる。
アヤメ 「ええ」

オーダーソード 「ドーモ、オーダーソードです」
ゼッティック 「ドーモ、ゼッティックです」

アヤメ 「全速力で。光よりも早く」
カキツのバイク 『了解しました』

コンスタブラリー 「ドーモ、コンスタブラリーです」

カキツのバイク 『The quick brown fox jumps over the lazy dog』
カキツのバイク カキツのバイクが走り出す。音よりも、光よりも速く

カキツ 「ドーモ、ラエヴィガータです」

アヤメ 涙があふれ出る
納得はしない
だがわからないほど愚かではいられなかった

カキツ 「………」カキツは、そう言うと壁のパネルの一つをこじ開けた。
コンスタブラリー 「馬鹿な男だ。アマクダリ・アクシスの誘いを断ったと聞いたぞ」
カキツ 「ああ、俺は馬鹿な男さ」
カキツ 「だから、惚れた女との約束も守れない」パネルの裏から現れたのは、小さなスイッチ。
コンスタブラリー 「お前、まさかそれは────」

アヤメ 急げ。急げ。急げ。確率は限りなく0に近くても
アヤメ 0ではないと信じるしかないのだから

カキツ (ああ、アヤメ=サン)
カキツ 「────」

NM 背後で、爆発音がした。

アヤメ 振り返らない
振り返るともう前に進めないと知っていたから
アヤメ ただあふれ出る涙は止められなかった

NM バイクは殆ど自動操縦で高速道路を駆け抜けていく

アナウンサー 「緊急速報ドスエ」ビルの壁面モニタが突然オイランアナウンサーの声を流した。
支配的視聴率を持つNSTV社の緊急ニュースだ。「ツチノコストリートで爆破テロが発生しました。テロリストが1名逃走中、指名手配中です」 

アヤメ 「………」ほとんど身体を預けるようにしてバイクに掴まっている

アナウンサー 「痛ましい事件ドスエ……」豊満なオイランキャスターがニュースを読み上げる。
「反政府テロリスト団体フジキド・ケンジ組織が、アジトに捜査に入った無辜のハイデッカー相手に自爆テロを敢行しました」

アヤメ 聞かない
聞いてはならない
アヤメ あの人は生きているのだ
約束したのだから

アナウンサー 「こちらが緊急指名手配犯、アオイ・アヤメと共謀者、カキツ・ハンダの写真ドスエ」アヤメとカキツの写真がモニターに映った。
「彼らはもともと器物破損、爆破、殺人などの身勝手の末に逃走しており…」
「何でそんな事するのかなあ」「小さな女の子がこんなことを」「間違いなくゲームやインターネットの悪影響ですよ!」「安心なオナタカミやヨロシサン提供の娯楽ならこんなことはないですね」ゲストコメンテーターの言葉 

アヤメ だからこのニュースは間違いなく
アヤメ フェイクニュースなのだから

アナウンサー 「しかし希望はあります」オイランキャスターが豊満な胸を揺らし言葉を切った。
アナウンサー 「複数名の殉職者を出したハイデッカー達ですが、彼らはテロリストに対する正義の怒りに燃え、立ち向かいます。ハイデッカーは負けません! このネオサイタマの正義と治安を守るために彼らは戦い続けるのです! 見てください、あの走るハイデッカー達を、輝くドラグーンを!」

NM そのアナウンサーの言葉の先を、花火がかき消した

アヤメ ただあふれ出る涙はそのままに歯を噛み締めた
アヤメ 少女はなにかを誓った
カキツに、ではない。カキツは死んでいないのだから
アヤメ だから花火に誓った
アヤメ 余人にはけして理解できない何かを


◆◆◆

 【スゴイテック社・サーバールーム】

NM サーバールームの中は効率化により完全に無人化され静まり返っていた。
NM カキツの鍵を差し込むと、自動的に対応したサーバールームへとエレベーターが運んでいく

アヤメ 今の自分が出せる範囲で全力で進む

NM 呪いが、君の視界を蝕む。
NM それでも、その呪いを解く大サーバーはすぐ目の前にあった

アヤメ ノイズに一つの感情を向けて、そして進んだ
今は急がなければならない

NM サーバーにはLAN端子が幾つも開いている
NM その中には、カキツが言っていたゲームのバックアップデータがあるだろう。
NM それに、サーバー自体に接続すれば、サーバーのデフォルトのアンチウィルスプラグラムが呪いを解除するに違いない

アヤメ 痛みをもどかしく思いながらLANケーブルを取り出す
アヤメ そして突き刺した

NM LANケーブルを接続すると僅かなめまいがする。
NM サーバー内のアンチウィルスソフトが、アヤメのニューロンの呪いをウィルスとみなして破壊しはじめたのだ
NM すこしずつ、視界のノイズが晴れていく。

NM 一方で……サーバーの中にはゲームのバックアップなど、入ってはいなかった。
アヤメ 「……」
NM あったのはたったひとつ、テキストファイル。
アヤメ 無感情に半ば自動的に開いた
NM テキストファイルには、たった二文だけ書かれていた。

『愛してる』
『負けるな』

アヤメ 涙があふれ出てきた
アヤメ 「……ずるい」
アヤメ 「なんで……」

NM それは、カキツ・ハンダという男なりの別れの言葉だったのかもしれない。
NM 君がテキストファイルを開いたのに反応して、隠しファイルになっていたファイルがpopする。
アヤメ そのテキストファイルをロックをかけて自分の奥底に保管する
アヤメ 「……?」
アイリス・ヤブ それは、モーターヤブ用の自動戦闘AIだった。
アイリス・ヤブ 君はそれに見覚えがある。
君が最初に作り、強すぎて封印されたゲームの戦闘用AI
アヤメ 「これは……」

アイリス・ヤブ それはカキツの弟が遺したモーターヤブ用AIをベースに、アヤメが作り出したゲームAIを無理やり寄り合わせたもの。

アヤメ 「……!」床を殴る

NM 弟が生きた証を残すための。

アヤメズルい……!

NM 死ぬ前に出会えた愛する人を守るための。

アヤメなんで……!

NM 圧倒的な理不尽に対して声を上げるための。

アヤメなんで……!!

カキツ カキツ・ハンダの全てだった。

アヤメカキツ=サン……!

NM チン。小さな音を立てて背後でエレベーターが開く。
 足音が一つ。それに続く、走行音
スレイヴァー 「まさか、ノイズ如きにニンジャを4人もとられるとは」

アヤメ プログラムを電子の世界で抱きしめる

スレイヴァー 「ゲート、ゲート、パラゲート、パラサムゲート……」
スレイヴァー 「お前を守る者はもういない」
スレイヴァー 「何人か犠牲は出たが、それも神が定めしIPのアドレスだったのだろう」

◆スレイヴァー(種別:ニンジャ/アマクダリアクシス)
体力:12
精神力:9
脚力:4
カラテ:8
ニューロン:8
ワザマエ:6
ジツ:4(ハッカー)

◇装備や特記事項
▶︎強化骨格 ▶︎▶︎テッコ
▷▷内蔵型電磁ワイヤーウィップ
▶︎▶︎生体LAN端子
【ジツ・スキル】
☆索敵モード
★ポートロック・ジツ
ハッキングで対抗判定を行い勝利した場合発動
対象のインターネットアクセスを全て封じる
相手がニンジャだった場合はジツ使用不能に、
戦闘兵器だった場合はコントロール権を得る

連続攻撃2 時間差 マルチターゲット
◉重サイバネ
◉kill-9/sudo_kill-9
◉ニューロマンシー
◉デーモンの放逐
◉サモン・クローンヤクザ
◉サモン・ウォーカー
◉エコノミック・カラテ
◉忠誠心(ペケロッパ・カルト)
◉知識(ハッカーの流儀)
◉知識(セキュリティ)
◆ドラグーン(種別:戦闘兵器/生体兵器)
体力:6
精神力:-
脚力:6
カラテ:6
ニューロン:4
ワザマエ:6
ジツ:-

◇装備や特記事項
アームパンチ: テック近接武器、ダメージ1・連続攻撃2
バルカン砲:銃器、連射3、ダメージ1、射撃難易度:NORMAL
(全ターゲットが互いに隣接している場合のみマルチターゲット扱いにできる)

【ジツ・スキル】

アヤメ コピーを保管しつつ
アヤメ 「……」そして立ち上がった

NM まだ呪いは解けてはいない。
NM 進捗バーは8割のところでもどかしいほど遅く

スレイヴァー スレイヴァーは手慣れた様子で、そこに無線LANでハックをかける。

アヤメ 振り返る
泣き晴らした赤い目で

スレイヴァー 「ノイズを排除する」
スレイヴァーがアヤメのニューロンに侵入しようとしてくる。

アヤメ その目は屈してなどいなかった
アヤメ なにも諦めていなかった

NM カキツとの思い出をしまい込んだ、心の奥底にまで。
スレイヴァー 「そのままお前のニューロンも、そのサーバーの中身も焼き切ってやろう。
それで、世界はまた”神”がお望みになる素晴らしい平穏なる1bitに近づく」

アヤメ 「うるさい」

スレイヴァー 「ああ、約束の日が近い!」スレイヴァーには君の声など聞こえていない。電子的熱狂で自分を抱きしめる。
「ああ、天使が高らかに吹き鳴らす2600Hzのクラリオンによって全てのノイズは一掃されるのだ!」

アヤメ 「おまえのような存在に割く容量は1バイト足りともない」
アヤメ もう一本のLANケーブルを銃に接続する
NM 銃が応え、LED光を返す。

NM だが、このままニューロンを焼き切られればアヤメは死ぬ。
サーバーの中身も全て、永遠に1bitの平穏の中へと消えることになるだろう。
平らかなる世界。全てが押しつぶされた平穏の中では何の苦しみもない。
出会いの喜びも、失った悲しみも、今燃え上がる怒りすらも消されてしまうだろう。

アヤメ だが、電子の世界には彼がいる
彼の弟の共同作成物
ヤブの戦闘AIプログラムだ

NM ならば

何かのために戦えるのというのであれば────
神の平穏を拒絶するならば────
────その目を、開け。

アヤメ キツネサインを突き付ける!
かかってこい!ファック野郎!

NM その時
君の目に、2つの世界が重なって見えた。
精神的高揚にニンジャが哄笑する物理世界。そして0と1で構成されたコトダマの世界

NM アヤメは以下の能力を取得

◉『コトダマの目』
ハッキングダイス+7、ハッキングスキルの基本使用精神力-1、基本ハッキング難易度−1
◉『サモン・レジスタンス』
精神2消費。自分の手番に『その他行動』として実行。付近のヤブ1体に自律AIを流し込み強化する。
ヤブはそのターン即座に行動し、次ターン以降は操作者の直後に行動する。
同時最大操作可能数:4
『出目6・6:2体同時に出現する』

スレイヴァー 「さあ、終わりだ! そのニューロン、焼き切ってくれる!」
スレイヴァーが君のニューロンの中に侵入しようとする!
モータルの電子的肉体を焼き払わんと!

スレイヴァー nj15
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲15B6>=4 > ~3~,6,6,4,6,6,~3~,~2~,4,5,~3~,4,~3~,4,5 > 成功数10

NM イニシアチブブースト使ってもいいぞ!

アヤメ at16@e
NinjaSlayer : アヤメ 🎲16B6>=35,3,~2~,~2~,3,3,6,4,3,~1~,6,~1~,6,~2~,~2~,6 > 成功数10 > サツバツ!!

NM 互角!

スレイヴァー 「……ッヅァ!!?」
スレイヴァー 弾き返されたスレイヴァーが一歩後ろに下がった。
スレイヴァー 無機質なサイバネアイが信じられないものを見る目で君を見る

アヤメ The quick brown fox jumps over the lazy dog
アヤメ そう呟いた
アヤメ 「……こいファック野郎!」

NM コトダマの目で周囲を見ようとすればすぐ分かるだろう。
NM この部屋の壁を一つ隔てたところに警備用のモーターヤブがある!

スレイヴァー 「ふ、ふざけるな!! お前など!!」

NM スレイヴァーは今kill9をやったのでアヤメの手番!
アヤメ ◉『サモン・レジスタンス』
NM いいぞ、ではハッキング判定をどうぞ!

アヤメ at16
NinjaSlayer : アヤメ 🎲16B6>=4 > 5,5,~3~,~2~,4,~2~,6,4,~2~,~1~,4,5,6,~3~,6,~1~ > 成功数9 > サツバツ!!

アイリス・ヤブ アヤメ モーターヤブにアクセスする「オオ……オオオー!!」
アイリス・ヤブ ヤブが隔壁を打ち破り、室内になだれ込む
アイリス・ヤブ その目には赤い光が宿り、スレイヴァーを見据えている。
スレイヴァー 「な……!?」
アヤメ 電子のアイリスと物理のアヤメはスレイヴァ―を、指さした
アイリス・ヤブ 「アイリス・ヤブは賢く強い」
アイリス・ヤブ 「敵性存在は排除します」

スレイヴァー 「ば、バカな……まさか、開いたのか!? お前などが!?」
スレイヴァー スレイヴァーは震えた。ヤブの力にではない。自分のニューロンの奥底を射抜くようなモータルの瞳にだ。
アイリス・ヤブ 応えたのはヤブのガトリングの回転音であった

アイリス・ヤブ 連射6 時間差

アイリス・ヤブ 6 at2@e
NinjaSlayer : アイリス・ヤブ 🎲2B6>=33,~1~ > 成功数1 #1
🎲2B6>=35,3 > 成功数2 #2
🎲2B6>=34,~2~ > 成功数1 #3
🎲2B6>=3 > ~2~,6 > 成功数1 #4
🎲2B6>=33,5 > 成功数2 #5
🎲2B6>=35,3 > 成功数2 #6

スレイヴァー 「ウ、ウオオオオオッ!?」

スレイヴァー 6 ev1
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲1B6>=4 > ~2~ > 成功数0 #1
🎲1B6>=46 > 成功数1 #2
🎲1B6>=46 > 成功数1 #3
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #4
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #5
🎲1B6>=44 > 成功数1 #6
アイリス・ヤブ 6 at2@e
NinjaSlayer : アイリス・ヤブ 🎲2B6>=34,4 > 成功数2 #1
🎲2B6>=35,3 > 成功数2 #2
🎲2B6>=33,~1~ > 成功数1 #3
🎲2B6>=35,3 > 成功数2 #4
🎲2B6>=3 > ~1~,3 > 成功数1 #5
🎲2B6>=3 > ~2~,6 > 成功数1 #6
スレイヴァー 6 ev1
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #1
🎲1B6>=4 > ~2~ > 成功数0 #2
🎲1B6>=44 > 成功数1 #3
🎲1B6>=45 > 成功数1 #4
🎲1B6>=45 > 成功数1 #5
🎲1B6>=44 > 成功数1 #6

アイリス・ヤブ モーターヤブのガトリングアームが銃弾を吐き始める
スレイヴァー 「グワーーーッ!?」スレイヴァーの身体を弾丸が引き裂く。
ドラグーンを盾にしようとするも、アイリス・ヤブはそれよりも速い!
アイリス・ヤブ それはニンジャの行動を、回避動作の先に向けて振り向けられる!
スレイヴァー 「ば、馬鹿な! ニンジャよりも速いだと……!?」

スレイヴァー スレイヴァーの行動
スレイヴァー sudo_kill-9
スレイヴァー ハッキング勝負をし、成功差分の精神ダメージを与える

スレイヴァー 「認めない、こんなノイズが! こんなノイズが神の恩寵を授かるなど!!」

スレイヴァー nj15
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲15B6>=4 > ~3~,5,~2~,4,5,~3~,~3~,5,~2~,6,4,~3~,~2~,4,~3~ > 成功数7
アヤメ at16
NinjaSlayer : アヤメ 🎲16B6>=4 > 4,4,4,~3~,5,~2~,6,~1~,~2~,4,6,4,~2~,6,~2~,5 > 成功数10 > サツバツ!!

スレイヴァ―7+1:アヤメ10+3

スレイヴァー 「世界は1bitの平穏の元に!」
スレイヴァー スレイヴァーが君のニューロンに無線ハックをしかける。
アヤメ 「なにが1bitの平穏だ!」
スレイヴァー 電子肉体が強烈な緑の槍を作り出し、君に投げ込む
アヤメ アヤメの論理タイプ速度は加速する
アヤメ アヤメは飛翔した
アヤメ それを回避しつつ避けられないものは電子の壁を作り出し、弾く
スレイヴァー 「ガッ……!?」

NM ちなみにこのハッキング勝負、負けた場合攻撃をしかける場合でもダメージだ
NM つまりスレイヴァーの精神に5ダメージ!
アヤメ Foo!

スレイヴァー 「ガ……ピガーーッ……!?」
スレイヴァー 弾き返された槍はそのままスレイヴァーの電子肉体を射抜く
ドラグーン 「クオオオーーー!!」
アヤメ 「お前なんか!」
スレイヴァー 「こんなことが……あってはいけない……!」
ドラグーン ドラグーンは叫び、ヤブへと銃弾を吐き出し始める。

ドラグーン 3 at2
NinjaSlayer : ドラグーン 🎲2B6>=4 > ~1~,6 > 成功数1 #1
🎲2B6>=45,5 > 成功数2 #2
🎲2B6>=46,6 > 成功数2 > サツバツ!! #3
ドラグーン 3 at2
NinjaSlayer : ドラグーン 🎲2B6>=4 > ~2~,5 > 成功数1 #1
🎲2B6>=44,4 > 成功数2 #2
🎲2B6>=4 > ~3~,~1~ > 成功数0 #3

NM 3ダメ1発が左に、2ダメ1発が右に
アヤメ 纏めて回避

アイリス・ヤブ 2 ev2
NinjaSlayer : アイリス・ヤブ 🎲2B6>=46,5 > 成功数2 #1
🎲2B6>=4 > ~3~,6 > 成功数1 #2

ドラグーン 「クオオオーーーーーー!」
ドラグーン BRATATATATTATATA! 無機質な銃弾が空間を満たす
アイリス・ヤブ ヤブはステップを踏むように、銃弾を回避する
ドラグーン 「!?」
ドラグーン ドラグーンの生体脳が驚愕する。
スレイヴァー 「馬鹿な、デジタル的にありえない──!」

NM アヤメの手番!

アイリス・ヤブ 「アイリスヤブは否定します」
アイリス・ヤブ 「これが現実です」
スレイヴァー 「ノ、ノイズが現実を語るなァーッ!」

アヤメ パルス・グレネードをプレゼント

アヤメ 攻撃フェイズに使用する。
このグレネードは、視線が通っているターゲット地点1箇所を中心に
『爆発(カトンLV1)』を引き起こす。
敵味方全員にダメージを与える。
ただし、ダメージ属性は火炎ではなく電磁となる。
『射撃難易度:NORMAL』『連射1』。
アヤメ at3
NinjaSlayer : アヤメ 🎲3B6>=4 > 6,5,~3~ > 成功数2
スレイヴァー ev2
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲2B6>=4 > ~3~,4 > 成功数1

スレイヴァー 「ッ!?」
アヤメ パルス・グレネードを全力で投擲した
スレイヴァー 放り投げられたグレネードをスレイヴァーはジャンプ回避!
スレイヴァー 「この程度!」
アヤメ 爆発!
アヤメ ドラグーンをも巻き込む!
ドラグーン 「アバーーーッ!!」飲み込まれたドラグーンは生体脳を焼かれ悲鳴を上げる!

アイリス・ヤブ ガトリングアームが動く
アイリス・ヤブ 上に向けて
スレイヴァー 「……! しまっ……」

アイリス・ヤブ 6 at2@e
NinjaSlayer : アイリス・ヤブ 🎲2B6>=33,~2~ > 成功数1 #1
🎲2B6>=35,3 > 成功数2 #2
🎲2B6>=33,5 > 成功数2 #3
🎲2B6>=3 > ~2~,3 > 成功数1 #4
🎲2B6>=3 > ~2~,4 > 成功数1 #5
🎲2B6>=3 > ~2~,3 > 成功数1 #6
アイリス・ヤブ 6 at2@e
NinjaSlayer : アイリス・ヤブ 🎲2B6>=35,4 > 成功数2 #1
🎲2B6>=3 > ~2~,5 > 成功数1 #2
🎲2B6>=3 > ~1~,3 > 成功数1 #3
🎲2B6>=33,5 > 成功数2 #4
🎲2B6>=35,~2~ > 成功数1 #5
🎲2B6>=33,3 > 成功数2 #6
スレイヴァー 8 ev1
NinjaSlayer : スレイヴァー 🎲1B6>=4 > ~1~ > 成功数0 #1
🎲1B6>=45 > 成功数1 #2
🎲1B6>=46 > 成功数1 #3
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #4
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #5
🎲1B6>=4 > ~1~ > 成功数0 #6
🎲1B6>=4 > ~3~ > 成功数0 #7
🎲1B6>=46 > 成功数1 #8

スレイヴァー 5+4=9ダメージ
スレイヴァー 死!

アイリス・ヤブ 二機のヤブは全力で射撃を開始した
スレイヴァー 「待────」
アイリス・ヤブ 弾幕はニンジャを追う
スレイヴァー ニンジャでも面の攻撃を避けることはできない。ましてやそれが空中であるならば
アイリス・ヤブ 真っ赤に燃える曳光弾トレーサーが5発に1つの割合で混ぜられた銃弾は
アイリス・ヤブ ニンジャに正確に突き刺さっていくのをだれの目にも示していた
スレイヴァー 「アバッ、アバババッ、アバババババーーーッ!!?」

アヤメ アヤメはキツネサインを掲げる
アヤメ 「誰が待つか。ファック野郎」
スレイヴァー 「アバ! アバババババーーーッ!! 神よ、助け、電子の神よ……!」
スレイヴァー 「アバババババババーーーッ!」
銃弾の雨がサイバネで強化されたニンジャの身体をボロ屑に変えていく
アヤメ 「これがお前が否定したがっていたノイズだよ」
スレイヴァー 「アバババーーッ! 嫌だ、約束の日が近いのに! 1bitの平穏! ノイズ無き世界! 平和! 安息! 正義! 秩序!」
アヤメ 「うるさい!」
アヤメ 「そんな日は来ない!来させない!」
スレイヴァー 「アバババババ──神よ、A.R.G.O.Sよ────」
スレイヴァー 「サヨナラ!」スレイヴァーは爆発四散!

アヤメ 「フー……フー……」
ドラグーン 「指揮官の死亡を確認、機密保持のため自爆します」
ドラグーン KBAM!
アヤメ 大きく肩で息をする
NM しばらく銃弾の跳ね跳ぶ音が続いた後────
NM ────サーバールームには静寂が戻った。
アヤメ 電子の世界から引き上げる
アヤメ 物理の視界だけとなる

アイリス・ヤブ 「ピ……ガ……」
アイリス・ヤブ 過剰負荷がかかっていたヤブ達が限界を超えて崩れ落ちる
アヤメ ヤブの頭を撫でた
アイリス・ヤブ 「ピ……ガ……」
アイリス・ヤブ ヤブは、どこか、ヒロインを守ったヒーローのような満足気な表情に見えた。

NM 電子的昂揚が失われた後の、急激な寒さ。
NM PING
アヤメ 「……」
アヤメ 確認する
NM 電波の戻ったアヤメのIRCに、一本の通信が入った
ポプシクル 『ボス、無事か!? セーフハウスが攻撃されててお前はいなくて……』
アヤメ 血が失われているのもあり、少しふらつく
アヤメ 「まったく無事じゃない……」
ポプシクル 『マジかよ、そんなクチが叩けるなら………………』
ポプシクル ポプシクルが突然押し黙る

アヤメ 「……?」
ポプシクル 『ボス……泣いてるのか?』
アヤメ 「……知らない」
アヤメ 完全に泣き声だった
ポプシクル 「どこにいるか知らんが、すぐ迎えに行く」
ポプシクル 「だから、良い子で待ってろよ」
アヤメ 「うん……」
NM 通信が途切れる。

アヤメ 「……」
NM 君がビルを出ると、ネオサイタマの夜景が出迎える。
アヤメ カキツ=サンとつぶやいた
NM その言葉は、重金属酸性雨に飲まれて消えていく。
NM だが、その言葉の切れ端は電子の……コトダマの海に紛れて
NM いつかきっと、届くだろう。
アヤメ 「……」空を見上げる
アヤメ 相も変わらず雨が降り続ける
NM 髑髏の月が君を見下ろす。
NM ”神の目”が。

アヤメ キツネサインを突き付けた
アヤメ それは疲労で弱弱しいものだ
アヤメ だが、けして崩れるものではなかった

NM 『インガオホー』そう嘯こうとした月は、君のキツネサインに怯んだように見えた。


ニンジャスレイヤーTRPG CP
『The Mote in God’s Eye』
【Iris blooming on wasteland】



第13話
「リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ」
に続く


【登場人物紹介とか】

カキツ・ハンダ
(ニンジャネーム:ラヴィエガータ)

男/ニンジャ/25歳。白いPVCコートに黒い鋼鉄製のメンポ。
プラズマカタナ、銃器、バイクといった様々なテック武器を使いこなして戦うフリーランスニンジャエージェント。
一見柔和だが本質は内向的で、読書やビデオゲームを好む。緊張すると手に持ったペンや携帯電話をくるくると回すクセがある。

両親はネオサイタマ郊外で小さな町工場を運営しており、プロダクト作りを手伝う中でカキツは工学、弟はITの道に進む。
子供の頃の夢はふたりで正義のロボットを作ることだったが、サラリマンとなり暗黒社会に揉まれる中でその夢は摩耗していった。

そんなある時、弟が勤めていたオムラが倒産したことを機会に、二人でゲーム会社を立ち上げようと持ちかけてくる。
オムラで壁にぶち当たるも、弟は夢を「正義のロボットが出るゲームを作る」と変えて持ち続けていたのだ。
しかしサラリマンとしてなんとか軌道に乗っていたころだったカキツはそれを断り、オナタカミへの転属を進める。
カキツの弟が死体となりツチノコストリートの裏路地で発見されたのはその一ヶ月後のことだった。

カキツは弟の遺志を継ごうと素人なりにゲーム開発に乗り出す一方で、開発費用稼ぎ兼弟の死因調査のために裏社会に首を突っ込む。
そうして荒事をこなす中でニンジャ化、笑い爺のスカウトを受けてフリーランスニンジャとして活動するようになった。
弟を死なせておきながら遺志を継ぐことも仇を討つことも満足できない自分に苦しんでおり、それは行動のちぐはぐさとなって表れている。

ゲーム開発がどん詰まり、エージェント稼業でも弟の仇を探れず、あらゆる点で限界を感じていたカキツ。
そんな中で子供を助けるためにニンジャを敵に回したアヤメを見て、半ば反射的に助けてしまった。
最初は弟のためアヤメの力を借りる、という意識のカキツだったが、
ニ週間を共に過ごすうちにいつの間にかアヤメのことを弟との思い出以上に大切に思うようになる。

なお、弟の仇としてのアマクダリの存在には薄々気づいており(オナタカミを調べていれば当然行き当たる)、
アヤメがそれと戦っているということもなんとなく理解していた。

ちなみに彼は最後のアマクダリの襲撃を予期できていたわけではなく、
サーバールームに残していた”最期のプレゼント”は本来はサプライズの告白+プレゼントに使うためのものだった。
(「ゲームのバックアップがある」というのはアヤメに行かせるための咄嗟のウソ)

弟の死は自分のせいだと思っていた彼にとって、アヤメとの出会いは弟への贖罪を果たすと同時に、
新しく愛する相手を見つけることで彼自身の人生を再度歩みだすための救いだったのだろう。

スレイヴァー

アマクダリ・アクシス。元ペケロッパ・カルトに所属していた女性ハッカーニンジャ。
「全ての人間の魂の居場所はIPで定められている」と唱える狂信的かつ偏執的な運命論者で、
アマクダリ/アルゴスという神によって定められた運命に愚民を従わせることが自らの役割と信じて疑わない。

アマクダリにおいてはハッカー狩りを任務としており、今回はフジキド・ケンジ組織(仮称)の協力ハッカーであるアオイ・アヤメの捕縛を任務としていた。

ペケロッパ・カルト信者は幹部を除き自我が希薄なことが特徴だが、セッション中を見て分かるように彼女は強い自我を持っている。
彼女は本音ではあくまで他者を1bitに制圧することに幸福を感じており、自分自身が1bit化することは求めてはいなかったのだ。
それ故彼女はカルトを抜け、アマクダリへと転属している。アヤメが途中指摘したように背信者だったのである。

戦闘スタイルはハッキングを活用してクローンヤクザやドラグーンを指揮して敵を攻撃する指揮官型
また、ジツとして持つ"ポートロック・ジツ"は敵のローカルコトダマ空間をオヒガンから隔離し、インターネット接続やジツの使用を封じる強力なものである。
最後のアヤメとの戦闘でも動揺せずドラグーンを使ってアヤメを狙っていれば勝利できただろうが、彼女が背信者故に捨てられなかった自我/プライドがそれを許さなかった。

実はカキツのゲームの愛好家であり、多額の課金をしていた。
これはスパイ目的ではなく、「大量の敵をたやすく倒す(=運命に従わせる)」ゲームデザインに彼女なりの美を感じていたからであり、
アヤメのAIが導入されてからは偏執的なクレームを繰り返すようになっていた


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