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骨折を早く治す食事【栄養療法】【骨折】

整形外科に勤めていて多い『骨折』。
スキーヤーも特に春の悪雪ではケガをされる方も多いと思います。みなさん無事にシーズンは終えられたでしょうか?

さて、今回はもしも骨折をしてしまったら🦴
骨折後の栄養療法についてです
リハビリをしているなら栄養療法も必ずセットです!!

今後の怪我の予防、骨粗鬆症対策にも役立ちます。


【骨の材料】

骨を直す為には、まず骨の材料を知りましょう。

  • カルシウム だけではありません

  • コラーゲン

  • マグネシウム

  • ビタミンK

  • ビタミンD

このあたりがとっても重要。
骨の形成に重要な栄養素を説明していきます↓↓↓



【コラーゲンは最初に必要】


骨折後、特にスポーツ選手は効率的で確実に、早い復帰が求められます。
食事は美味しく楽しく😊そして治療は効率的に🍚
コラーゲンは骨の基盤となる栄養素。

①まずはコラーゲンの生成

コラーゲンはお肌に効くイメージが大きいと思いますが、骨の構造上ではその鉄筋(骨組み)コラーゲンにあたります。

コンクリートの建物をイメージしてください。
骨組みがあって初めてセメントを入れることができます。

ではコラーゲンとは何か。
コラーゲンはたんぱく質ビタミンCからできます。
タンパク質(g)は中〜強程度運動習慣のある方でしたら体重(㎏)の1.5倍ほどは欲しいところ。。。

タンパク質摂取量 / 運動習慣のある人 1日 
☆体重kg×1.5g=○○g

足りてる?


食品に含まれるタンパク質の例
タンパク質は様々な食材を組み合わせるのが◎

骨折後のタンパク質不足は致命的。骨をつなぎ合わせるのにはタイミングが重要です。
また一回の食事にタンパク質が2種類以上揃うと満足感も段違い!
間食が欲しくなっていたらそれはタンパク質不足かも🍩
まずは目安のタンパク質量をクリアしてみてください。


【カルシウムはセメント】

②カルシウムで骨形成

もちろん骨形成にはカルシウムが重要です。
コラーゲンで形成した鉄筋の隙間にセメントとなるカルシウムを流し入れるイメージです。
食事では毎食カルシウムをしっかりとって質のいい骨を作りましょう。

③カルシウムの兄弟マグネシウム


また、マグネシウムはカルシウムとブラザーイオン(体内でお互いに協力して働く栄養素)になる為、カルシウム量の調節に重要です。

摂取量の割合
カルシウム:マグネシウム = 2:1

瞼ピクピクはマグネシウム不足👀


ミネラルはちょこちょこ足しが重要


④ビタミンKの相乗効果で骨密度UP

ビタミンKにはカルシウムを沈着させる役割があります。これら他の栄養素と同時に摂ることで骨密度が増加することが分かっています。
例えば代表的なのは納豆、今が旬のモロヘイヤなど野菜にも多く含まれます。ビタミンKで密度の高い骨を作りましょう。

【太陽の力を借りて早期回復を】

⑤ビタミンDについて

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進します。
血中のカルシウムの働きを調整するため、骨粗鬆症予防の観点からもとても重要な栄養素です。

ビタミンDはアスリートにも関連が深く、ビタミンDの血中濃度(25-OH ビタミンD)が20ng/mL未満では疲労骨折の発生率が高まることが知られています。

一方で、国内では約77%がビタミンD不足(30ng/ml未満)の状態にあるというデータもあります。

そして食事からの摂取が重要なのはもちろんのこと、ビタミンDは体内で生成することのできる唯一のビタミンなのです。これは作り出すしかない!
その方法はズバリ日光浴!
なんと体内ビタミンDの8割は紫外線由来
1日30分間の日光浴で皮下では最低限のビタミンDを生成することができます。

日常でしっかり日に当たることはできていますか?
ビタミンDはその特性上冬季やこれからの梅雨の時期、季節によって不足しがちな栄養素と言えます。
骨折していればなおのこと外出する機会が減るかもしれません。
意識して日を浴びましょう🌞
紫外線は衣服や日焼け止めクリームで遮られますので、暖かい時期は週に2回、30分ほどは半そで短パンで日光を浴びることを推奨します!


ビタミンD濃度(25 OHビタミンD)は血液検査ではかれます!
私はサプリ使用せず30ng/mL以上キープ中👆

ビタミンDは野菜や豆、芋などにはほとんど含まれず、魚やきのこに多く含まれます!
特にしいたけは紫外線によりビタミンDが増えるので、生ではなく干し椎茸にするとより多くのビタミンDが補給できますよ🍄※1〜2時間の天日干しで約10倍とも言われます。お日様のチカラすごい!干すしかない!

私も干し椎茸をストックしスープや炊き込みご飯に入れています。
毎日の自転車通勤での恩恵もかなり大きそうです。満員電車の通勤では知らず知らずのうちにストレスでビタミンCも過剰に消耗してしまうので、様々な面で自転車通勤メリット大!!
栄養療法は毎日のジミーな積み重ね…

まとめ

そもそもエネルギー不足は厳禁!ということを忘れずに。
せっかくタンパク質の豊富な食事でも、お米の量(糖質量)が不足しているとそのタンパク質は生きるのに必要なエネルギーに変換されて骨の材料に使われません。
身体は骨より脳のエネルギーを優先します。
スポーツされている方特に、運動量が減ったからと言ってむやみに食事の量や質を落とさないこと。
その上で

  • カルシウム 

  • コラーゲン

  • マグネシウム

  • ビタミンK

  • ビタミンD

をしっかり摂って。
日光浴びて。
リハビリに通いましょう!

リハビリ+栄養!
練習+食事!

ではまた!


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