新まおり | Maori Atarashi

舞台に立つ人。 他の誰かを演じるより “自分” でいる事の方が大変かもしれません。でき…

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舞台に立つ人。 他の誰かを演じるより “自分” でいる事の方が大変かもしれません。できるだけフィルターを介さずに自分の言葉を残したいです。

最近の記事

この夏、わたしが目撃した30万人の記憶

過去は存在しない。未来なんてものも無い。 ただ頭の中に「記憶」と「想像」があるだけで、 ほんとうは時間が進んでいるわけじゃないよ。 ずっとこの場所で "今" があるだけなんだ。 そんな話を3日前にした。 なんかそれ分かる、と思った。 同時に少しさみしくも思った。 だって、私たちの脳は平気で ウソをつくことを知っているから。 記憶としてしか存在しえない過去を ほんとうに過去だと信じていいのだろうか。 あの楽しかった思い出が、 あの辛かった記憶が、 過去の時点で確実

    • どうだ、羨ましいだろー!!

      全てにおいてスタートが遅すぎたのだ。 ダンスにしろ歌にしろ芝居にしろ、 本当は幼い頃からやりたかったのだから、 その頃からちゃんと始めておきたかった (ちゃんと、というのが肝)。 今になって、 どうしてあのとき習わせてくれなかったんだ! と親を責めたくなる事もある。 幼い頃にタイムスリップするなんて不可能だし、 私がやっとこさ10年続けた頃には 周りの人達は30年40年と続けているわけで、 先に始めた人がそれを辞めない限り 私がどれだけそれを長く続けようとも 時間を追

      • 23

        Instagramより ◇ 先日お誕生日を迎えました。 23って二十歳よりよっぽど特別な 人生の区切りだと思っています。 成人したからって 法や制度が変わるだけで、 生活や環境は変わりゃしません。 勝手に「人に成れたね、おめでとう」 なんて祝われたって ピンとこないんです。 ◇ 23歳は違う。 生き方が大きく変わります。 四年制大学をストレートで卒業して 新卒入社することを前提にした イメージでしかないけど。 なんなら私は そのどちらも経験していないのだけど。

        • 私は夢に追いかけられていた

          神様はいじわるだ。 テレビで活躍する芸能人を見て 「いいなあ。夢を叶えられて」 と私達は羨ましがるが、 当の本人は「プロ野球選手になるのが夢だった」 なんて語る。 家族や友人が勝手に履歴書を送っただとか、 スカウトされたから暇つぶし感覚にだとか、 きっかけは様々。 女優になりたい!モデルになりたい!タレントになりたい!と渇望してやまず、 それでも夢破れていく人はごまんといるのに、 たった一握りのそれを叶えた人達は 「なるつもりはなかった」と。 叶えた

        この夏、わたしが目撃した30万人の記憶

          不要な芸術を今、必要とする

          読み飽きた文面かもしれませんが、今年は全てのイベントや舞台・コンサート出演が中止となりました。 お知らせできるような嬉しい予定は何もなく、前回の投稿からこんなにも時間が空いてしまったのです。 なので!ようやく! 2020年、最初で最後のステージ出演となります。 絶対に来てねとは言えないけど、ぜひ来てほしいな。 この表現も決り文句になってきたなと思いつつ、やっぱり『こんな時期だからこそ』と声を大にして言いたい。 本当の意味で「だからこそ」を実感できるコンサートになると

          不要な芸術を今、必要とする

          アイスクリーム、落ちる。わたし、泣く。

          はじめにお煎餅を焼いたら全部焦がしてしまったんです。それで水曜日に書いたお話。 すごくすごく大切な事のような気がします。私は忘れちゃいけないような気がします。だから書きました。上手じゃないけど。 子どもの頃に考えていた(と思っている)事を未だに忘れられない。それには何かしらの意味があるんじゃないかと思うんです。 今の私にはあの頃よりボキャブラリーも文章力も考える頭もある。 何より、あの頃の私に無くて今の私にある最大の強みは「大人」という武器。 それを憎んでもいるけど、

          アイスクリーム、落ちる。わたし、泣く。

          「"自由に生きる" というレール」の上の人生

          私はこれまで何でも自分で自由に選択させてもらってきた。 . 沢山してきた習い事は全て自分からだったし、好きな部活をし、行きたい高校や大学に行き、好きな勉強をして、そして勝手に退学もした。 . 全部が全部希望通りに好き勝手できたわけでは無いけれど、何かを強制させられることはなかった。 . と思っていた。しかし、果たして本当にそうなのだろうか。ひょんな事から疑問をいだき始めた。 . . . ◇ 昨夜は大学受験をした時のことを友達に聞いてもらった。 未だに思い出すだけで悲しく悔しく

          「"自由に生きる" というレール」の上の人生

          話すな、聞け。の教え

          人の話や意見は拒否せず、出来る限りちゃんと聞きます。私の為にエネルギーと時間を使ってお話してくださるって本当に有り難い。 でも、感謝した上で「そういう意見もあるんだな〜という参考にはさせてもらうけど、私の生き方の参考にはできません」という気持ち。青いと思われようが頑固だと思われようが、私の意見のほうが素敵だと今は思うんです。 話を聞いているときは「そうかそうか〜」ってできても後で文章にしちゃうあたり、気の強さが出ているというか、まだまだ青いことの証明みたいな感じ。 ハナか

          話すな、聞け。の教え

          私が尊敬する演出家は「みんな自分の役を良い人みたいに演じたがるんだよ。そんな良い人なんかじゃないからね」って言ってたな。うん、そうかも。でも本当は舞台上に悪人なんて一人もいない。ただ嫌われ役がいるだけだ、とも思う。いつも「主役が変われば善人悪人の立場は逆転する」なんて考えている。

          私が尊敬する演出家は「みんな自分の役を良い人みたいに演じたがるんだよ。そんな良い人なんかじゃないからね」って言ってたな。うん、そうかも。でも本当は舞台上に悪人なんて一人もいない。ただ嫌われ役がいるだけだ、とも思う。いつも「主役が変われば善人悪人の立場は逆転する」なんて考えている。

          毎回その場しのぎでやり過ごせたとしても、過ぎた後のそれは「しのいだ」ではなく「嘘をついた」に変わっているんです。 過ぎ去った事としてではなく、相手の中には「嘘」が1つまた1つと蓄積していることに気づいてほしい。 素晴らしい大人にはなれなくても、正直な大人でいたいです。

          毎回その場しのぎでやり過ごせたとしても、過ぎた後のそれは「しのいだ」ではなく「嘘をついた」に変わっているんです。 過ぎ去った事としてではなく、相手の中には「嘘」が1つまた1つと蓄積していることに気づいてほしい。 素晴らしい大人にはなれなくても、正直な大人でいたいです。

          上達のコツは、できる人や上手い人に囲まれること。他力本願。どうか全員先に上手くなってくれ!後で追い越すから。

          上達のコツは、できる人や上手い人に囲まれること。他力本願。どうか全員先に上手くなってくれ!後で追い越すから。

          怒ると体中に虫が湧く感覚がして、頭がもの凄いスピードで回転し始める。そういうときは大抵怒りで泣いているのではなくて、自分の考えを頭の中で読んでみて涙が止まらなくなる。いわば自分に相談をし、自分がカウンセリングをして、立ち直っている。私の脳内めっちゃ便利。誰かに一度貸してあげたい。

          怒ると体中に虫が湧く感覚がして、頭がもの凄いスピードで回転し始める。そういうときは大抵怒りで泣いているのではなくて、自分の考えを頭の中で読んでみて涙が止まらなくなる。いわば自分に相談をし、自分がカウンセリングをして、立ち直っている。私の脳内めっちゃ便利。誰かに一度貸してあげたい。

          将来の夢なんて答えられるはずもない。

          将来の夢ってなんだ。10年前の私からすれば今の私だって間違いなく立派な「将来」だ。 昔から自分の好きなもの・やりたい事を理解していたほうだと思う。沢山のやりたい!に優先順位を付けるのには苦労しても、「志望校どうしよう」「進路希望なんて分からない」と悩む友達が不思議だった。私の考えははいつも夢にしか向かっていなくて、そんな悩みを抱えたことはなかった。 物心ついた時からずっと変わらない夢を持ち、それを叶えるために行動している事を周りの人達は褒めてくれる。そしてとても応援してく

          将来の夢なんて答えられるはずもない。

          貧乏性から膨らませた原稿用紙11枚分の話を、たったの2枚半に収めてみたバージョン

          私がTwitterで貧乏性について書いたところ、貧乏性の物を捨てられない特性は野生本能の名残りじゃないかとのご意見をいただいた。 確かに今日生きていく為の食料が手に入る保証がない、いつ食料が無くなるか分からない世界では「もしも」に備えて蓄えられるだけ蓄えておくのが生きる術かもしれない。 私は中学生の時に "手放す" 快感を知ってしまった。(私は専らこんまり流!あ、誰もそんなこと聞いてないですね。)それからは何となく胸がザワザワしてくると「そろそろ片付けが必要かも」と、沢山の

          貧乏性から膨らませた原稿用紙11枚分の話を、たったの2枚半に収めてみたバージョン

          観劇後に選択できる権利。

          「体育の時間」を観てきました。いっぱい笑った! 世界や日本のスポーツ界というよりは女子体校のお話という印象。そこで起こる数々のドラマを通して当時の女性アスリート達が置かれていた状況も描かれていたんだけど、そこがストーリーの中心だったら多分辛くて苦しくなったと思う。それはそれで観てみたいけど、面白おかしく茶目っ気たっぷりな作品だった事で個人的には「いい話でしょ」って押し売りされていない感じがしました。 思い切り笑って楽しんで「あ〜面白かった!」で終えてもいいし、そこからウズ

          観劇後に選択できる権利。

          舞台『YES I AM…』を終えて その5

          その4はこちら まあ、そんなこんなで 不安や疑いを抱いたまま 本格的な稽古が始まった『YES I AM…』。 結論から言うと、 とてつもなく楽しかったです。 共演者の皆さんは プロとしての責任とプライドをお持ちで、 もちろん新人ベテラン関係なく 私もその自覚を持って やっていましたが、 何となく 学生時代を彷彿とさせる現場でした。 良い所も悪い所もひっくるめて 色んな意味で。 何より、大の大人が 毎日あーだこーだ言いながら 全力で真剣に本気の “遊び” をやって

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          舞台『YES I AM…』を終えて その5