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Deeper Learning Boston 2022カンファレンスに参加しました

この記事はこんな方向けに書いています:
・アメリカの探究学習やPBLがどうなっているのか知りたい
・アメリカの教育カンファレンスを追体験したい
・アメリカの教育の特徴について意見を聞きたい


私は教育大学院でDeeper Learning(21世紀型教育)について研究していますが、9/30〜10/1でちょうどボストンでのカンファレンスが開催されました!
前回の記事では、その事前プログラムの学校訪問について書きましたが、今回はカンファレンスそのものについて皆さんにお伝えしたいと思います。
カンファレンスのホームページと詳しいスケジュールのサイトはそれぞれこちらから:


Deeper Learningカンファレンスは元々サンディエゴでPBL公立高校として有名なハイテックハイチームが立ち上げたものです。
今回はそのカンファレンスをボストンエリアで開催して、ボストンエリアでDeeper Learningを取り入れようとしている学校のネットワークを作ろうという目的でした。
私はJal Mehta教授に存在を教えてもらい、Linda Nathan教授率いる学生スタッフとしてお手伝いする代わりに、参加させてもらいました。
それでは2日間を振り返っていきます。


1日目:オープニングセレモニー→ワークショップ@Hale Education


1日目は朝8時から開始!
ボストンの郊外にあるHale Educationというアウトドア教育を行う団体の敷地で行われました。
アウトドア教育とあって場所はまるでキャンプ場。
森の中にあり、近くにはビーチのように巨大な池もありました。

8時に受付を始めると、スクールバスに乗った参加者が徐々に集まってきました
オープニングでは大人も真剣にゲームに参加
2日間の朝食と昼食(1日目の夜はバーベキューも)がついてきます


ここからがDeeper Learningの本番。
参加者が11個のワークショップに分かれて、Deeper Learningを体感します。
私は学生スタッフとして「Stuck Happens! 5 Questions to Design Your Way Forward - From STEM to SEL to Staff Meetings」のサポートに入りました。
このワークショップは、教育現場の問題にデザインシンキングを取り込もうという内容で、Innovators' Compassというツールを活用します。


最初に個人が"Stuck"ふんづまっている問題を共有します
会場がログハウスで、外に焚き火があったので、グループワークは外に移動!
個人の問題の後は、グループで解決したい問題を選び、デザインシンキングを適用します
最後に今日の内容がどうDeeper Learningに結びついていたか振り返りました


2日目:パネルトーク→発表会→オーケストラとのクロージングアクティビティ@Westwood High School


カンファレンス2日目はWestwood High Schoolという高校を借りて、開催されました。
この高校がとにかく広い!私の大学院より広くて駐車場もあります。
周りのお家も巨大だったので、裕福な地域なんですね…

Deeper Learning関連書籍も販売&後ろの窓には数式が書いてあります


この日の午前中はDen Talkという、Deeper Learningに関するパネルトークが色々な教室で繰り広げられていました。
私はAna TavaresさんとPeter Kiangさん、Jal Mehta教授とShakeeda Barteeさんのトークを拝聴。
どちらも人種の公平性が根底のテーマにあり、特にShakeedaさんが黒人・高校生で妊娠・シングルマザーからソーシャルワーカーになり、今は中学の先生をしている半生のお話が壮大でした。

Peterさんはコロナによるアジアンヘイトから話を展開
Mehta教授はShakeedaさんに質問しつつ、観客にも話を振る


午前中のDen Talkが終わると、ランチがてら1日目の学びの発表会が行われました。
発表内容はプレゼンだけでなくアート系が多く、人前でギターを引っ張り出してみんなで歌い始めちゃうところにアメリカのエンタメ性を感じました。

ソーシャライズしながら学びを共有するためのビンゴゲーム
木の中でも見つけたものから自分の感情を表現
歌を作ってみんなで発表し始めるチーム


発表会が終わると、2日間の締めとしてみんなで体育館に移動します。

途中で通りかかった図書館も巨大です…!
体育館ではオーケストラに迎えられました


最後のアクティビティはオーケストラの中に座って、指揮者のリーダーシップを体感するというもの。
オーケストラがバークリー音楽大学の学生、ファシリテーターがMITの教授というのがボストンらしいです。
このアクティビティはクラシック音楽を楽しむのにも良かったですが、特に興味深かったのが指揮者の学生の言葉でした。


この指揮者の言葉には色々な解釈があると思いますが、私は「指揮者がいなくてもオーケストラがなんとなく(そして周りを見て良く)回ること」が日本の社会みたいだなと感じました。
良いリーダーがいなくても、市民の良識でなんとなく良い方向には回る。
でも危機が起きたときに市民同士で監視し合うし、正直周りを気にしなくて済んだらそのエネルギーをもっと強く使える。
良いリーダーがいたらもっともっと良い社会になる。
ピッコロの音を聴きながら、なんとなくそんなことを妄想しました。


こうしてDeeper Learning Boston 2022の2日間は閉幕しました。
Deeper Learningという得体のないものに触れてみて、そして前日の学校訪問を含めて自分の目でアメリカの学校を見て、アメリカの教育者を見たことで、大学院の授業では得られなかった気づきがたくさんありました。
ここからは個人的な感想になるので、Deeper Learning Boston 2022を通して私がアメリカの社会と教育、そして日本の社会と教育についてどんな気づきを得たか気になる方は、お手数ですが有料部分をご購入ください。


参加してみての感想


Deeper Learning Boston 2022というカンファレンス形式の場でDeeper Learningに触れて良かった&アメリカさすがだなと思うところ、そしてアメリカ社会はどうなるんだろうと疑問に思うところはそれぞれ2つずつあります。

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すべての人が組織や社会の中で自分らしく生きられるようにワークショップのファシリテーションやライフコーチングを提供しています。主体性・探究・Deeper Learningなどの研究も行います。サポートしていただいたお金は活動費や研究費に使わせていただきます。