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vol.4 建築×音楽 ー実施編ー


2020 年 2 月 9 日(日) 建築家・太田翔氏、作曲家・高木日向子氏との共同企画。大阪・本庄西の現場にて、空間づくりを体験する創作ワークシップを実施しました。
休日に過ごしたい理想の公園をテーマとし、理想の空間を”設計”し、そこから聞こえてくる音に耳を澄ませ、音を構築して曲を作り、最後にはそれを演奏しました。

参加メンバーの発想が溢れ、建築と音楽で遊ぶ、想像以上に創造の時間でした!Spice of life coffeeさんの、やさしさあるドリンクの提供は、リフ
レッシュの最高の時間、空間ともなりました。飲料はたいせつ。

1.建築

与条件(建築用語で、発注者から設計者に与える希望条件のこと)から、理想の公園、理想の空間を設計します。
近隣の建物との関わり、道路の幅や交通量など、土地の環境について考え、どんな道を通すか、何を置くか、周辺環境をどう捉えるかみんなで話します。
建築とは、建築家の無限な発想によって創られていると思いがちですが、
様々な条件の中で創作するのですね。与条件というワードはとても新鮮でした。


2.音楽

さて、続いては音楽ワークショップの時間。
設計した公園での過ごし方を考え、どこを通っていくのか線を渡していきます。その線を五線譜に見立てます。
設計した公園から聞こえてくる音は、どのような音があるでしょうか。
テニスボールを打ち合う音、歩く音、コーヒーをすする音、、
それらをオノマトペ(ポーン、スタスタ、ス~~~)に表し、
五線譜に音を載せていきます。

環境音に耳を澄ませるのは、”サウンド・スケープ”を提唱した、マリー・シェーファーの著書「音さがしの本」を参考にしました。
こちらの本は、”身近な自然の音・さりげない日常の音に耳を澄ますことによって、世界や人間に対する柔らかな感性と優しい眼差しを取り戻す。”ことについて記されています。
共著者・今田匡彦氏が大学生と行なっているワークの実践例を新たに加えられており、今回のワークショップの参加者・社会人にとってはむしろ童心や学びをくすぐられる内容であったなあと振り返ります。

ワークの内容も、
・今朝、起きて初めて聴いた音はどんな音?
・前に聴いたことがあるのに、もう絶対に聴けない音をいくつくらい知っているかな?
・冷たいお水と温かいお湯と、コツンとたたいてみたら、どちらのグラスが高い音がするだろう?
など。面白そうでしょ??

3.演奏

モチーフにして音楽を構築し、最後に出来たてほやほやの音楽を演奏しました。
2チームに分かれて作業しましたが、それぞれ、全く違うコンセプトの公園、音楽が完成しました。

五線に頼らない、新たな記譜法がそれぞれのチームで誕生していました。
演奏には、持ってきていただいた楽器(今回はプロのヴァイオリン奏者と、設計会社にお勤めのフルート奏者さんは自前の楽器☆、お隣のお店からピアノをお借りする)や、
既存の楽器以外も、会場にあるものを用いて音を奏でました。
ストーブに水滴を垂らして、ジュッとした音や、床を足で擦る音、ペンで机をトントンと鳴らす音‥‥

横軸が時間の流れになっています。
縦には、一番上には、公園で聞こえてくる音がオノマトペで書かれ、
次に音量、そして数字は時間のカウント数として表されています。
プレーヤーは四人で、それぞれのパートを担当します。
カウントを共有するのに出たアイディアは、指揮者を立て、
指で数字を表して、呼吸を合わせていたところが印象的です。

アフターパーティー

建築、設計という行為と、音楽を構成するという行為に共通するものを、肌感覚で体感できるイベントとなりました。
はじめは手探りで、どうなるか”分からない”ことに取り組んでいくことは、なかなかの負荷がかかることもたくさんありました。

”なんかおもしろそう”
この好奇心を持ったひとが集まって創作されるものはやっぱり面白いです。

それぞれの専門領域を横断した学び、遊びは、まさに今日みなさんとおこしていった出来事のこと。
楽しい!

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