社内取材①オリジナル商品の「開発」を担うなかま
ご供養業界「偲ぶことの真ん中と向き合う」会社
株式会社まなか広報室・壱号のお独り広報室立ち上げ
「社名公開でどこまで書いていいのかな……」日記
3記事目は壱号が新入り4月に取材したまなかのなかま記録①――メンバー1人1人の前にまず担当ごとの「業務の紹介」をお届けしていきます。
「祈りの道具屋 まなか」オリジナル商品を生み出すお仕事
株式会社まなかの仏壇仏具は、2012年から開発から販売までを一貫するD2Cブランド「祈りの道具屋 まなか」としてオリジナルで制作しています。
その商品群のデザイン・制作ディレクションを担当する「開発室」!
新入り壱号。
小売り・製造の知識もゼロでまなかに仲間入りしました。
よって、「お仏壇やお位牌を作るって……」どういうことが普通なのか、自社ブランドってどういうこと?からの社内取材。
「何を聞いたらわかるのかから、あやふやなのですが……」という事前謝罪からすべてスタートです。
オリジナルブランドですが、自社工場や工房があるわけではなく、1つ1つコンセプトに合った素材や、その素材で実際にカタチにできる職人さんを探し、制作依頼をして、一緒に具現化してもらう……それが開発室のお仕事。
そこは「デザインから制作、品質の進行・管理の要!」でした。
オリジナル商品開発のきっかけエピソード
まなかがオリジナル商品をつくるきっかけになったのは、2011年の東日本大震災の、被災地でのお位牌にまつわる声や姿でした。
今なお、復興過程の地域も多く、甚大な被害があったあの出来事は、精神的にも大きな衝撃がありました。
改めて、被災された地域の方々、大切な人を亡くされた方々に心からお悔やみを申し上げます。
報道の画面越しでさえ、津波の凄まじさは衝撃的でした。
全国各地で改めて人とのつながりや絆を見直す動き、絆を大切にしたいという想いを強めた人がたくさんいらっしゃったと思います。
大切な故人の居場所と感じていたお仏壇やお位牌を失った方も「二度目の喪失」の悲しみがあったそうです。また、避難するときに「お位牌を抱えて避難した」という方が多くいらっしゃったことも報じられていました。
住まいや思い出の品と同じように、お仏壇やお位牌も、大切な故人のカタチであり、心の拠り所として大きな役割を担っている。そういう方も少なくない、ということが分かりました。
従来の伝統的なお位牌は、木製で漆を塗り重ねているものが一般的です。(※漆塗りではない伝統位牌もあります)
素材の性質上、特に水害では流されてしまいやすいものであります。また、手に取ったり、持ち運ぶものではなく、お仏壇に安置してお祀りしておくために洗練した形になっていて、それが生きる技法が使われていると思います。
建物や自動車さえ押し流す、あの甚大なエネルギーを持つ災害の前では、どんな素材でも絶対に流されない、ということは無いでしょう。
しかしそれでも。
少しでも水に強くて。とはいえただ頑丈というだけでなくて。
大切な故人の個人性が投影できて。
やっぱり、特別で神聖な雰囲気が感じられて……。
お位牌が持ち運ぶこと――それは万が一の避難などだけじゃなくて、自然に望んだ時にできる素材だったら。いつでも手に触れてあたたかさを感じられる大切な拠り所として、いっそう大切な道具になるんじゃないかな?
まなかの祈りの道具の根っこ。
「一般的じゃない」カタチでも、素直な気持ちを託せる「特別なお位牌」があったって、いいんじゃないかな?
遺された、これからを生きる人たちが、前向きに想いを向けられる、宗教や宗派を超えて、ありのままに祈る道具があってもいいんじゃないだろうか?作り手としてそんな自然な疑問と、想いがずーっとブレることなく続いています。
開発室 is never give up!
「一般的じゃない」けれど、素直な気持ちを託せる「特別なお位牌」を作ろう!
それだけインタビュー回答で聞くと「いいね~!」と簡単にワクワクするばかりですが……
まなかのなかま。こだわりに妥協無し。当然、簡単じゃなかった。
大切な想いを託せる形(デザイン)をコンセプトから深く掘り下げて、唸る。練る。練る。……練る。
そして、大切な故人への想い、故人の魂を託せるに値する素材を検討。
またそれを確かな技術で唯一無二のものとして生み出せる作り手を探して……探して探して、探しまくって、相談アタック。見つかるまで、探す。
「星牌®」は天然石の塊そのものが、色の濃淡、内包物などによる模様の出方が自然の産物。偶然の結晶化。
大切な故人が「たった1人の大事な存在」だったように。
普遍性やそのものの美しさはもちろん、石は木よりも耐久性が高まります。
置いた時のてっぺんが、がなだらかにすぼまった独特の形をしています。
この形は「包み込むように持った時の、しっくり感」を追求した結果たどりついたもの!
この形に至るために、なんと30人以上の手型を元に、何度も試行錯誤を繰り返し、職人さんともやり取りを重ね続けたという……。
普段から手に取って、大切な人を想う時間をあたたかなものにしてもらいたい。その願いが具現化した商品です。
天然石の塊から1つ1つ職人さんが手作業で削り出すため、まったく同じカタチのものはこの世に存在しない。お求めいただくタイミングの素材と加工、一期一会とご縁のお位牌。
この第1弾に限らず、開発室が手掛ける商品、すべてに共通するのは
・想いを形にするデザイン
・その想いを託せる素材
・素材を扱い、具現化できる技術
にこだわっていること。
素材や技術の在処を探して、
「一緒にカタチにしてください!」と交渉して、
試作を何度も何度も職人さんとやり取りして、
時に「そんなの無理だよ」なんて呆れられながらも……
日本の職人技を駆使していただいたりしている……
開発室は、こだわりに「妥協しない」「諦めない」。
「これでいいや」はダメ絶対。「これがいい」と心から作り手全員が、自信を持ってお届けできるものが完成するまで、never give upなのです。
「祈りの道具屋 まなか」のECサイトでは、1つ1つの商品のコンセプト、素材や職人さんの技術のこだわりも紹介しています。
従来の伝統的なお位牌が、しっくり感じる方もいらっしゃる。
幼いころから当たり前に親しんでいたり、大切な人が大事に感じて来ていたカタチが伝統位牌であるならば、想いが素直に託せるものになります。
戒名ではなく、生前のままのお名前を刻みたいという方もいらっしゃるでしょう。
「これじゃなきゃダメ」なんてことはなくて。
また「あれはもう古いからおかしい」なんてことも全然なくて。
まなかは「1人1人が、前向きに、大切な故人と繋がり続けられるカタチ」がいろいろあってあたり前だと考えています。時代が求める価値観の多様性に合わせて、誰もがあたたかな気持ちで「これがいい!」と選べる祈りの道具が増えていくといいな、と願って――現在、開発室は来年お客様の手元に届けたい!予定商品の開発に奮闘しています。
経過取材、楽しみに続けていきます♪ 情報解禁まで、しばしお待ちください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?