News in Brief (24 May 2023) メモ #8

News 1

最初のニュースは、フォルカー・テュルク国連人権高等弁務官 (UN rights chief Volker Türk) がスーダンで対立している将校たちに無意味な暴力 (the senseless violence) を止めるよう警告したという報道。

テュルク氏は、性的暴力に対するゼロ容認を主張せよと訴えていました (insist on zero tolerance for sexual violence)

ゼロ容認とは、いかなる性的搾取・虐待およびセクシャルハラスメントに対して不寛容の姿勢を取ることを指すようです。

スーダンで対立している国軍・主権評議会トップのアブドルファタハ・ブルハン将軍 (General al-Burhan)と、RSFを率いるダガロ将軍 (General Dagalo) に対して、このゼロ容認に対する明確な指示を出す (issue clear instructions) よう求めていました。

違反者 (perpetrators of all violations) には責任を負う (be held accountable) ように、「あいまいでなく明確な言い方で」命令を出せと付言されていましたね (in no uncertain terms)。

市民の命は守られなければならない (Civilians must be spared) という言葉は本当にそうだと思いました。

be spared = be spared one’s life ですね。

テュルク氏は、紛争を終結に導く努力 (efforts to put an end to the conflict) には、人権が中核に置かれる (have human rights at their core) べきだとも述べていました。

UNHCRトップのフィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官 (UN refugee chief Filippo Grandi) は、スーダンから近隣諸国へ逃れる (flee Sudan to neighbouring countries) 人々が30万人以上いるため、難民を受け入れている近隣諸国への緊急援助 (urgent funding) が必要だと述べていました。

チャド東部のボロタ・キャンプ (eastern Chad’s Borota camp) では、人道支援の危機が差し迫っていると警告されていました (warn about an impending humanitarian disaster)。

新たに3万人もの避難民を受け入れたとのことで、支援と保護の必要性に拍車がかかっている (add to soaring aid and protection needs) そうです。

News 2

2つめのニュースは、気候変動による影響 (climate shocks) とスーダンの紛争 (Sudan conflict) が「アフリカの角」(Horn of Africa) の飢餓問題 (hunger crisis) を悪化させているという記事。

Horn of Africa についてはこのページを参照。


「アフリカの角」は、エチオピア、エリトリア、ジブチ、ソマリア、ケニアが含まれる地域ですが、特にエチオピアはスーダンのお隣なので、影響は大きいでしょうね。

国連世界食糧計画 (the UN World Food Programme or WFP)は、何百万の人々が飢餓の危機に陥っている (be trapped in a hunger emergency) と警告していました。

スーダンからの避難民増加に加えて、異常気象です。記録的な長さの干ばつ (the longest drought on record) が終わったかと思うと、今度は雨や鉄砲水 (flash flooding)に変わり (give way to) 、暮らしを揺るがす (shatter livelihood) 事態になっているようです。

A give way to B は色々な訳がありますが、ここでは、A が B に変わったということ。干ばつなのに洪水?と思った方はこちらの記事が参考になります。 

ただでさえ限られた人道的資源 (limited humanitarian resources)でどうにかしている中で、スーダンからの避難民の増加です。

ますますひっ迫している (be stretched further) と書かれていました。これによって、エチオピアと南スーダンは、大変深刻な大量飢餓状態 (desperately food insecure Ethiopia and South Sudan) に陥っているそうです。

過去3年間の干ばつによって、エチオピア (Ethiopia)、ケニア (Kenya)、ソマリア (Somalia) の各所では、2300万人以上が深刻な飢餓状態 (severe hunger) にあり、これに加えて容認できないレベルの死亡率と栄養失調 (unacceptable levels of mortality and malnutrition) も懸念されています。

食料とエネルギーの価格は、下がること知らず高いまま (Food and energy prices remain stubbornly high)。WFPによると、必須物資の平均価格 (the average price of essential goods) も上昇しているそうです。

アフリカの角における救命支援と長期的な回復力強化 (life-saving assistance and long-term resilience-building)のためには、なんと今後6カ月間で8億1000万ドルもの多額の資金 (funding to the tune of $810 million over the next six months) を緊急に用意する必要があると報じられていました。

何々 to the tune of 金額 (金額もの多額の何々)

News 3

3つ目の記事は、温室効果ガス追跡ネットワーク (global greenhouse gas tracking network) の開発に許可 (the green light) が出たというニュース。

世界気象機関(World Meteorological Organization or WMO)によれば、193カ国が世界的な温室効果ガス監視メカニズム (a global greenhouse gas monitoring mechanism) の開発を全会一致で承認した (unanimously approve) とのことです。

この画期的な決定 (the landmark decision) がなされたのは、温室効果ガスの濃度 (heat-trapping greenhouse gas concentrations) が過去80万年間のどの時期よりも高い (higher than at any time over the last 800,000 years) という記録的なレベルに達していた (be at record levels) からだそうです。

地球と宇宙からの観測したデータとモデリングを組み合わせることで、重要な情報のギャップを埋められる (fill critical information gaps) そうです。これは、気象予測 (weather prediction) に関する国際的な協力関係を調整して (coordinate international collaboration) きたWMOだからこそできることなのでしょう。

WMOは、気候変動に関するパリ協定を支持する形で (in support of the Paris Agreement on climate change)、データの交換を「自由で制限のない」ものにする (free and unrestricted) と述べていました。

パリ協定についてはこちらを参照。

1990年から2021年の間に、主な温室効果ガス (greenhouse gases) である二酸化炭素 (carbon dioxide)、メタン (methane)、亜酸化窒素 (nitrous oxide) による気候への温暖化効果 (the warming effect on our climate) は50%近く上昇した (rise by nearly 50 per cent) と述べられていました。温暖化はどんどん深刻になっていますね。

亜酸化窒素は化石燃料の燃焼によって生成される温室効果ガスですね。こちらが分かりやすいです。

元記事URL

https://news.un.org/en/audio/2023/05/1136982

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