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幸せが溢れる社会を目指す:久本和明さん 【Color Full カラ・フル ~私が描く未来の色々~ #4】

「人々の毎日に、幸せや歓びや感動の溢れる世界をつくる。」お話を伺う久本さんが代表取締役を務める株式会社ワンピースのコンセプトです。会社のルール、福利厚生も社長や社員だけでなくみんなで決める。「そんなことってできるの?」という経営方針でみんなが幸せに働ける組織の在り方を追及する久本さん。社会全体の幸せづくりのために久本さんが感じている課題とは何なのでしょうか?

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株式会社ワンピース代表取締役 久本和明さん
〈プロフィール〉
株式会社ワンピース代表取締役。非営利団体『ぐるり』創設者。1984年、兵庫県生まれ。明治大学在学中にベンチャー企業にてインターンを経験。大学を中退して独立後、2007年、23歳の時に株式会社ワンピースを創業。「人々の毎日に、幸せや歓びや感動の溢れる世界をつくる。」というコンセプトのもと、経営者も従業員も、分け隔てなくみんなが幸せに働ける組織の在り方を追求。ティール組織、アメーバ経営、フロー理論、老子、日本文化、チームビルディング、ファシリテーション、コンセプトデザイン理論などを研究、実践。7年間の挑戦を経て、指示・命令・管理・評価がないにもかかわらず、社員が自分で考え、決め、行動するワンピース流の経営手法を確立。また、社会全体の幸せを目指したプロジェクトも複数運営している。
僕たちはみんなで会社を経営することにした。』より

ーー「 社会全体の幸せをつくる会社」壮大なミッションのように感じます。

 「幸せ」とは、一言で表すことは難しいです。働く幸せ、地域で暮らす幸せ、仲間がいる幸せ、家族の幸せ、ずっと健康でやりがいのある幸せ...色々な幸せがありますよね。幸せを実現することで、喜びや日々の感動を作っていけたら良いという思いが、「人々の毎日に、幸せや歓びや感動の溢れる世界をつくる。」というコンセプトに含まれています。

ーー幸せを実現するために様々な課題がありますよね?どうすれば幸せになれるのでしょうか?

 小さいとき、両親がよく喧嘩をしていました。特別お金に困っているというわけではなかったのですが...どうして喧嘩をしないといけないのか?お金があってもどうして幸せを感じられないのか?疑問でした。そんな経験があり、お金が幸せをつくる絶対条件だとは思いません。幸せだと感じられるのには多くの要因があると思います。健康、食の安全や働き方。これまで辛そうに働く人を見てきたり、子育てママの働く場所がないということ感じたりして、会社の働き方を変えてきました。他にも、不必要な事まで覚えされている現代教育、化石燃料に依存した食糧生産の問題を改善していきたいと考えています。

ーーまさに社会課題の解決をビジネスで取り組まれているのですね。

 そうですね。ですが、社会課題の全てはビジネスで解決できないと思います。経済合理性限界曲線というものがあります。ビジネスで解決できるものと解決されずに放置されるものの境界線が、経済合理性限界曲線です。ビジネスで解決されずに放置され、社会課題として残っています。株式会社ワンピースのプロジェクトは、この境界線のはざまで行い、解決できる社会課題を増やそうとしています。それでも、利益、資金調達といったお金の問題で解決できないことが、社会課題となって残ってしまいます。では、お金が問題とならない、お金のない世界があれば社会課題が解決されていくのではないか?と思ったのです。友達の家に遊びに行くときはお金を払うわけではないし、経済合理性なんて考えないですよね。楽しいから家に集まって遊ぶ。同じようにみんなで楽しいことを持ち寄ればお金の問題がなくともいいのではないかと思うのです。例えば、子育てに困っていても、時間があり、子育てを助けたいという人がいれば、その人は「やりたい」「子育てが楽しい」という思いのもと、つい助けてしまう。そんなふうに困っていることを持ち寄って、みんなのものとして、やりたい人が楽しく困りごとを解決していくことで、世の中の色々な問題を解決していきたいです。

2102182_経済合理性限界曲線

↑経済合理性限界曲線(https://kotaro-note.com/business-future/)

ーーやりたい、楽しいという部分をお金なしの世界で実現させるということですね。

お金の問題なしに会社の経営はできないので、非営利団体『ぐるり』を立ち上げ、一部を趣味の世界で社会課題をみんなのものとして解決していこうとしています。物事が個人の所有物になっていくなかで、個人から共有のもの「みんなのもの」にしていきたいです。みんなのものになれば、自分が楽しいと思えることが自発的にできる社会が実現されていくのではないでしょうか。

ーインタビューを終えてー

 社会全体、みんなが幸せになるためにどうすればいいのか?ビジネスの領域を超えて挑戦し、その問いの答えを探す久本さん。そんな挑戦力は、様々な課題を経験を通して認識し、解決のためになにができるのかを模索し行動に移される日々の姿勢から生まれていると感じました。

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「Color Full カラ・フル~私が描く未来の色々~」に込められた願い
 自分のやりたいことができる=「自分が自分の色で輝ける」人がいっぱいいる未来を創るサポートをしたい!そんな思いでこの記事を書いています。自分が描きたい未来を創ろうとする人との出会いが、皆様の「やってみよう」という思いにつながれば誠に幸いです。

前回の記事のご案内
1人の笑顔に向き合い、日中とアジアの架け橋に:尹海淑さん 【Color Full カラ・フル ~私が描く未来の色々~ #3】はこちら

編集者
「まなびたいわ」事務局スタッフ岸野奏。
Green Innovator Academy1期生。

まなびたいわとは?
学生・社会人問わず、多様なバックグラウンドを持つ人々との「対話」や「ディスカッション」を通して、自身の「ありたい姿」「なりたい自分」に気づき、それを仲間(和)で実現させるコミュニティです。

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