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キマジメン(生真面目)なおじいちゃんの見返りを求めない愛に100%応えることが出来ず自己嫌悪に陥ってしまった話

お隣りのお家のおじいちゃん(70代)になぜか私はとても気に入られている。



私の一家は現在住む一軒家に住み始めてもう10年以上になるのだけど、住み始めて最初の頃からかなあ……

そのおじいちゃんにはとても良くしていただいていて。

ここ一〜二年位は、そのおじいちゃんに会員制リゾートホテルの割引チケットをいただいてしまったりして、おじいちゃんにはまるで私のことを姪っ子とか親戚の子と同等なくらいの温度感でかわいがっていただいていて、毎回毎回本当に恐縮している。

(そのおじいちゃんはずっと独身できていてお子さんもいない。でもお人柄が素晴らしくとても上品なかたで、現役時代は大きな会社の幹部をやっていたそう。今でもしょっちゅうご友人とあちこち旅行へ行ったりと裕福な生活を送っているご様子。)




そして私は明日から一泊二日で家族旅行に行くのだけど。

その家族旅行もそのおじいちゃんからいただいた割引チケットを使い会員制リゾートホテルに家族で宿泊する予定になっている。

そしてそのチケットをくださったおじいちゃんは、まるで我がことのようにうちの家族旅行のことを気にしてくださっていて……………

今朝も早い時間からピ~ンポーン!と我が家のインターホンが鳴った。

「はい」

私がモニター越しに覗き込むとそこにはお隣りのおじいちゃんの姿が。

私は、あ、きっとおじいちゃん、我が家の明日からの旅行のことで何か伝えにきてくださったのかもな、そう思い玄関へと向かった。

するとおじいちゃん、明日から我が家が行く旅行先(栃木県・那須)のお勧めスポットの詳細を事細かにズラズラズラ~っとびっしりと書いた(おじいちゃん自らが手書きで書いた)メモを持っている。

話を聴くと『ぜひここが素晴らしいからね、行ってきてみて欲しいんだよ!だから書いてきたよ!』とおじいちゃんは言った。

(その旅行先はおじいちゃんも度々訪れている)




お、お、お、お、おじいちゃん………

キマジメンやね…………



私はちょっとばかし息をのんでしまった。

先日の記事でもこの「キマジメン」という私が勝手に作り出した造語については説明している。

私はおじいちゃんが熱心にお勧めスポットについて説明してくださるのを聴き、

「あ、そうなんですね!わかりました!ありがとうございます!」そう言った。




そう言った。

ええ、言ったんですよ私は。

わかりました、と。

ただ…………


モヤモヤモヤモヤモヤモヤ…………


う~ん。



こうしてこちらのおじいちゃんには愛情を持ってとっても長いこと良くしていただいていて、しかも見返りを求めずにっていうのは、信じられないほどありがたいし、いつもいつもとにかく恐縮しきり状態ではあるんだけれど。


こちらのおじいちゃん。

ちょっと、ご自身の『あなたにはここへぜひ行ってきて欲しい!』熱、圧が時として強すぎてしまって若干困惑してしまうことがある。

な~んて言うんだろう………

全員が全員ではないのだけど、この70代以上の方の中にたま〜にある、

『自分が良いと思ったことはきっとあなたも良いと思うと思いますよ』

みたいな感じ………………

心理的な境界線を見失ってこちらのパーソナルスペースまでグイグイと踏み込んで色々とお勧めしてきてくださる感じが、ちょ〜っと苦手だなあ………って、私は感じてしまうときが正直あるんです。

こんな風に感じてしまうときがある私は心が狭い人間なのかもしれないけれど。

でもきっとそのお隣りのおじいちゃんに全く悪気とかはなくって。

『僕が良いと感じているのだからきっとあなたも良いと感じるに違いないよ!』

って思ってしまうのをきっともう彼は無意識のうちにやってしまっているんじゃないのかなあ………
多分。

そういう人もやっぱ多いよな、とかたまに私は思ってしまう。


私自身が気を付けていること、感じていることは、

自分が良いと思ったからといって、それを人が自分と同じように良いと感じるとは限らない。

感じ方や価値観は人それぞれ。100人いれば100通り。


世代が違ければ尚のこと、良いと思うことが違う可能性は高くなる。


ってこと。



今朝はあ〜んまりにそのおじいちゃんがグイグイグイと強引にくるもんだから、あ、無理!と感じた部分は、

「あ、申し訳ないです!そのスポットは今回行かない!」

って、可能な限り明るくはっきりとおじいちゃんにはそう言った。

おじいちゃんは一瞬「え……」みたいにショック受けてる様子だったから私も一瞬うってなったけど、行きたくないものは行きたくない。

こうして書いたものを見てみると、私ってちょっと冷たい女なんじゃないか?って自分でも思って自己嫌悪に陥ったりもするけど、私は自分の好き嫌い、そしてやりたいやりたくないの感情に鋭く気が付いてしまうタイプであり、それを無視し続けていると本当にストレスでストレスでモヤモヤモヤモヤしてしまう。

だから自分の感情には極力嘘は付かない、自分のこうしたい!の気持ちを貫くためには、人にも極力言いたいことは言うって決めてる。

例えばそうした結果として誰かから嫌われてしまっても、それはそれで仕方がないよなって私は思う。

それまでのご縁だったんだよって。



あ~

………………………。


こうして書くと、もう無意識的に私が考えること、そして生き方はこちらの記事などにも散々詳細は書いてきた、現在の私の思想の根幹を作り上げた彼の影響が大きいんだよなあ~って思う。

彼が昔言ってたようなことと同じようなことを今私自身が再現しながら生きてる感じがする。

自分の感情には極力嘘は付かない、自分のこうしたい!の気持ちを貫くためには、人にも極力言いたいことは言うって決めてる。

例えばそうした結果として誰かから嫌われてしまっても、それはそれで仕方がない。

それまでのご縁だったんだ。


てところ。
まさにあの彼はそういうスタンスで生きてた人だった。

でもそれは仕方ないよな。

過去は変えることが出来ないし、あの人と繋がっていた頃の私がいたから今の私がいるとも言える。


ここまで読んでくださってありがとうございました。

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