あなたの性格を決めている<小さな成功体験>とは?
はじめに
こんにちは!
瞑想実践研究家の心庵まもるです。
noteでは瞑想に纏わる情報発信を行っています。
瞑想実践の方法やその結果としての効用、また瞑想に関する雑記なども書くことがあります。
内容のベースは自身の瞑想実践に基づく研究の結果をお伝えしているものです。
時々、脱線することもありますが、お付き合い頂ければ幸いです。
また、私は著作活動も行っています。
現時点では5冊の著作をKindle(電子書籍)、POD(紙の本)という形式で出版しています。
また、Kindle(電子書籍)のみになりますが、「誰でも簡単活用!瞑想入門シリーズ」というシリーズものの著作が3冊あります。
どれも瞑想を起点とした日常にある様々な課題や問題と向き合うテーマです。
自己紹介がてら以下にリンクを張っておきます。
宜しければ覗いてみてください。
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★誰でも簡単活用!瞑想入門シリーズ
何故、このように瞑想の本を起点とした執筆活動をしているのか。
その点については下記記事で語っています。
また、瞑想を広げる活動をしている理由については下記記事を参照してみて下さい。
前置きが長くなりましたが、以下より本編の記事になります。
1.性格とは何だろう?
人間は皆、肉体的特徴が異なるのと同じように心の在り方にも個性があります。
それを私たちは「性格」と呼んで心の在り方を区別するための概念として使うのです。
優しい性格。
強情な性格。
おとなしい性格。
活動的な性格。
言葉にすれば様々な性格を表現できます。
しかし、実際には言葉で表している性格は傍から見た評価を表しているに過ぎません。
「優しい性格」という評価もあれば「優柔不断な性格」という評価もあります。
優しい性格の人は同時に優柔不断にもなりがちです。
要するに性格とは、ある行動パターンや思考パターンに対する評価の表現上の違いすぎないといえます。
性格とはパターンであり、より多く使われるパターンのことを取り上げて性格と呼んでいるに過ぎません。
本当の意味で性格を理解するためには、その人の採用するパターンを観察する必要があるといえるでしょう。
2.性格のパターンは何で決まる?
性格が行動や思考のパターンに過ぎないとするならば、そのパターンはどのようにして決まるのでしょうか。
パターンがどこから生まれるのか。
これは先天的な要素と後天的な要素が考えられます。
先天的な要素とはもって生まれた時、すでにパターンがプレインストールされているという可能性です。
一般的には遺伝的要因、胎教などの影響があると謂れています。
後天的な要素とは生まれてからの体験、学習によって身に着けたものです。
では、パターンはどのような形で身に着けていくのでしょうか。
その秘密を知る鍵となるのは小さな成功体験にあります。
成功体験というとビジネス・自己啓発の世界で良く聞く言葉であるかも知れません。
自分の掲げた目標が達成できた。
ビジネスで大きな成果を上げることができた。
こういったものを成功体験と呼ばれたりしています。
しかし、今、ここで問題にしているのは、このような社会的な文脈における成功ではありません。
一個の生命としてのとてもシンプルで小さな成功体験のお話なのです。
それは問題点にぶつかったときにどのように対応して解決できたのか。
ここに小さな成功体験の本質があります。
私たちは小さな成功体験に基づいて行動や思考のパターンを決めているのです。
3.小さな成功体験をする瞬間
小さな成功体験が私たちの行動や思考のパターンを決めている。
とするならば、どのようなタイミングで小さな成功体験は生まれるのでしょうか。
例えば「犬に吠えられた」という体験について考えてみましょう。
生まれて初めて「犬に吠えられた」時、私たちは皆、どのように対応するのでしょうか。
・びっくりして、その場で泣き出す。
・すっとんで犬から遠くへ逃げる
・吠えてきた犬を追い払う
・とりあえず犬は放っておく
・なぜ犬は吠えているのだろうと観察する
色んなパターンが考えられます。
泣いて立ちすくんでいたら誰かが助けてくれた。
あるいは、犬が吠えなくなり怖い状況でなくなった。
この場合には、私たちは「泣いて立ちすくむ」ということが小さな成功体験として心に刻まれるようになります。
よく考えると、泣いて立ちすくむことが犬が吠えているという状況に対応する解決策として合理性が高いとは言えません。
しかしながら、結果として問題が解決したような形にはなっているので、小さな成功体験として心に刻まれるのです。
「犬から逃げる」という選択も問題から離れることで解決するという成功体験を生みます。
逆に「犬を追い払う」という行為は問題そのものを消し去る能動的な動きが成功の鍵であったと認識するでしょう。
「犬を放っておく」ことは問題の静観、見て見ぬふりでやり過ごすというものです。
これも立派な成功体験になります。
あるいは「犬が吠える理由を分析」することは、思考することにより問題の糸口を探すことで解決しようとすることです。
これらどれもが問題に対する一つのアプローチであり、解決したという実感を伴う小さな成功体験を生み出すといえます。
4.小さな成功体験はパターンの核になる
現れた問題に対して小さな成功体験の導かれ方は色々あるということです。
問題は小さな成功体験は物事の向き合い方の核になっているという点にあります。
例えば、先ほどの例で言えば、吠える犬に対して「泣き出して立ち尽くす」で問題に対して成功を収めた場合、物事に対して、すぐに泣きごとを言って、立ち止まるパターンを作り出します。
これが性格の元になるパターンです。
犬から逃げた人は、問題が起こった時、そこから逃げ出すことを脊髄反射的に考えることが多い傾向が出てきます。
それがパターン化すれば、問題に対して逃げ腰という性格が生まれるかも知れません。
犬を追い払った人は、なんでも問題は放っておかず解決する人になるでしょう。
その分、問題を無視したり、逃げたりするのが苦手という性格になる可能性もあります。
見て見ぬふりで成功した人は問題を認識しない、一見、呑気な性格になるかも知れませんが、無認識により問題をこじらすかも知れません。
分析することを選べば、より沢山の知識や方法を見いだせる一方で、行動力が損なわれ思考に傾く傾向が性格となって現れることになるでしょう。
つまり、小さな成功体験は性格を形成するパターンの核になってしまうということ。
それに伴って、私たちは性格という偏りで問題に対応するようになるため、時には成功し、時には失敗するという人生の道筋を歩むようになるのです。
小さな成功体験は、その瞬間に有効に働いた自己の態度に過ぎず必ずしも成功を保証しません。
私たちが問題に対する成功率を高めるためには、自分が獲得した小さな成功体験を見抜くこと。
その上で他の対応方法を問題別に選び、バランスよく配置していくことが重要になります。
私はこれを「小さな成功体験のバランスペンタグラム」と呼んでいます。
これは人が問題に直面した時に起こす態度の指標のことです。
主に五つの項目があります。
1.感情的になる
2.能動的になる
3.静観的になる
4.退避的になる
5.分析的になる
これらは、私たちが問題に向き合う際の態度の傾向です。
1.問題が起こった時に感情を喚起して乗り越えようとする傾向。
2.問題が起こった時にすぐに行動したくなる傾向。
3.問題が起こった時にとりあえず静観する傾向。
4.問題が起こった時にすぐ逃げようとする傾向。
5.問題が起こった時に分析し思考に入り込む傾向。
これらは小さな成功体験の一つの指標ですが、同時に複数が絡み合っていることがほとんどです。
問題の種類によって傾向が変わることもあります。
つまり、この五つの傾向のバランスが個人の性格の核にあるといえるかも知れません。
5.瞑想で自己の中にある小さな成功体験を見つける
小さな成功体験が性格を作り出すパターンの核になっている。
但し、殆どの場合、自分の中の小さな成功体験に気づいていません。
それは非常に些細な体験であることも多く、それが成功という認識もなければ記憶にも残っていない。
そのようなケースが多いことでしょう。
逆に言えば、自覚がないからこそ性格になるまで気づかずにパターンに支配されているということもできます。
小さな成功体験が自分の性格にどのような形で入り込んでいるのかを突き止めるには瞑想する必要があります。
一つの方法としては先ほどのトピックで紹介したバランスペンタグラムを意識した心の観察を行うことです。
一日の中で問題に遭遇した時の出来事を詳しく観察してみましょう。
その中で自分が取りがちな行動がバランスペンタグラムのどれに当たるのか。
ここに注目してみるのです。
そうすることで段々と自分の性格を構成している小さな成功体験に基づくパターンが見えてくると思います。
まとめ
本稿では「あなたの性格を決めている<小さな成功体験>とは?」というテーマで語ってみました。
個人が持つ性格というものは行動、思考のパターンが寄せ集まったものです。
そのパターンの核になっているのが私たちが積み続けている小さな成功体験になります。
小さな成功体験には大きく五つの分類をすることができます。
それをバランスペンタグラムと呼ぶことにします。
バランスペンタグラムをもとに瞑想を進めていくことで自分の性格が理解できるようになるでしょう。
自分がどのような人間なのか。
理解する手がかりになるのが小さな成功体験なのです。
以上が本稿のまとめになります。
長い文章をここまでお読み頂きまして感謝!
心庵まもる
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