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定番にしてほしい漬けマグロ丼。

我が家には定番料理がない。最初の記事にも書いたが、母は料理で同じものをあまり作らない。なんとなく味付けは似ているが、突然北欧料理が出てくることもある。最近はキャロットラペをよく作っているようだが、私はキャロットラペが苦手なので食べない。人参は食べられるのだが、東京でまずい人参が出過ぎて、少し嫌いになってしまったのと、それと酢が絡み合った味わいがどうも受け付けない。ちなみに人参しりしりは大好き。素材ではなく味付けが苦手なのだ。

今回の漬けマグロ丼は、そんな味覚の合わない母が作るものの中で、特に美味しい部類に入る。母は、魚系は必ずデパートで買う。もちろん高いので、安売りの時に少し多めに買っておく。そして、漬けにしたり、焼いたりして保存する。「食事は体に良いものを」という信念から、そういった行動ができるのは、すごいと思う。

そんな美味しいマグロを漬けた、漬けマグロ丼。

漬けマグロ丼、そら豆とえびの中華炒め、海藻乗せ冷奴、ニラえのき卵味噌汁

私の大好きなシソ(大葉?)をたっぷりのせてくれた。私がシソ好きなことを最近知った母は、私が忌憚なくもりもりシソを食べられるよう、100円で100枚くらい入った特売シソを買ってきてくれた。そんなに食べられるかなあ。

海藻もとても体にいい。健康になりたい人は、サプリより海藻を食べれば良いのに、と思う。そら豆は、あまり好物ではないが、中華風にしてもらえると、味が美味しいので食べられる。
私は幼少期、全く好き嫌いしない子供で、体が拒否するセロリと生牡蠣、あとはゲテモノ系以外は何でも食べられる。だが、大人になって「何で嫌いなものを食べなきゃいけないんだ」と思ってから、苦手なものを苦手と言い、食べものを残すようになった。正直食べものを残すのは、母の実家が農家ということもあり、したことがなかった。偉かったと思う。
だがそれは、私の肥満を引き起こしていた。高校生まで肥満だった。健康診断で肥満と診断される肥満だった。のちにこの肥満は、人生に暗い影を落とす。いじめ、過度なダイエット、そこからの心身への影響。医者がはっきり言っていたのを思い出す。肥満は、親の影響だと。もっときつい言葉で言われていたが、要は子供の肥満は、親の管理の問題なのである。その時「ママのせいだって言われた」と、「娘が食べたがるから食べさせて太ったのに、私のせいじゃないのに」と言いたそうな母の顔は、今思い出すと(あまり思い出せないが)まだ若い女の子だ。

さて、そんな母が最近とっても美味しく作ってくれる漬けマグロ丼。実家に帰ってから2回でたが、これが2回とも美味しい。毎度2回目は何かしら変なアレンジを入れてくるので、ドキドキしたが、何も変えずに作ってくれたらしい。助かる。実に助かる。他のおかずも美味しく、全部私の好きなものだった。とても美味しかった。「美味しいね」というと嬉しいくせに黙る、または「こんな簡単なのに」と言ったり、なぜか素直に喜ばない。素直になれない昭和な女だねえ、ほんとに。
いや私も昭和生まれだけど。

というわけで、本日もありがとうございました。


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