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私だけ…未完の愛

私には好きな人がいます。

大好き…と言うより、愛していると言える位の気持ちです。

でも、この気持ちは完全に一方通行、返って来ることのない独りよがりな片想い。

憧れの人をそっと想い、姿を見るだけで、少し言葉を交わしただけでドキドキして、それだけで幸せを感じられた無邪気な片想いとは少し違います。

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もっと切なくて、悲しい片想い…

人混みではぐれて、そのまま置き去りにされてしまったような、理由もわからずにいつの間にかひとりになって、何も出来ずに終わってしまった確かだった関係。

だから、今『好きの気持ち』『愛している』という、私の感情は変わることなく幸せだった日々のままで、忘れることも、嫌いになることも憎むことさえ出来ない。
なんなんだろう?人の恋愛の悩みや、失恋や別れ話には、そんな相手にどうして執着するのだろう?早く忘れてしまえばいいのにと、クールでいられるのに。

人を好きになると言うことは、やっぱり思考や感情を自分でコントロール出来なくなってしまう、効き目と副作用の強い取扱注意の薬みたいなものかもしれない。

執着するというものは禁断症状のようなもので、失ってしまってもそれをただ求めるだけで、他人の言葉も、恋愛におけるマニュアル的な常道も跳ね返すしか術がないものなのかも…

だから、失恋や愛の終わりは、片方だけの物語が未完のまま時が過ぎていく。

いつか諦めがついて、忘れる時がくる日まで。
いつくるか、わからないけれど…

そう、完全にダメな女。恋愛における悪いお手本のような女です。


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