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ヴィーガン・菜食の歴史②〜西洋・中国〜





皆さんこんにちは。✨

最近普及してきているヴィーガン🌱。

実は世界の至る所で、昔から菜食は取り入れられていました。

今回は、菜食の歴史パート②。

西洋古代中国の宗教から見た菜食について

紹介していきたいと思います。


ちなみに、前回は

インド・日本においての菜食の歴史をシェアしました。

興味のある方はぜひこちらもご覧ください😊

パート①はこちら↓


では、さっそく中身に移りたいと思います。


〜東方正教会においての菜食〜

キリスト教の宗派は様々ですが、

ギリシャ、ロシア、セルビア、エチオピアなどの国には

それぞれキリスト教の宗派の一つ、正教会があります。

(ギリシャ正教会、ロシア正教会・・など)

これらの東方正教会のキリスト教徒には

断食期間があります。

断食と言っても、全く食べないわけではなく、

この期間は、食事から

・動物性食品(蜂蜜を除く)

・アルコール

・油

を除きます。つまり菜食がベースと言えます。

ただし、人により、厳守する程度は異なるようです。

断食の期間は、エチオピア正教会を例に挙げると。。

・毎週水曜日、金曜日

・四旬節の期間(復活祭の46日前の水曜日~AshWednesday~から復活祭の前日~Holy Saturday~までの日曜日をの除く40日間)

(* Ash Wednesdayは灰の水曜日、昔行われていた灰を使う儀式から。

  Holy Saturdayは聖の土曜日、黄泉と死が生命をもたらすことの神性や、死への勝利を祝う日。


結果的にエチオピア料理には菜食料理が多いそう。

インスタグラムで見つけた素敵なエチオピア料理。

伝統的なエチオピア料理はヴィーガンで、

植民地化や牛の現金化によって、アフリカの人々は

肉を消費し始め、昔はお祝いや特別な日にしか

お肉は食べていなかったそう。

いつか色々なスパイスや豆を使って

エチオピア料理にも挑戦してみたいです🇪🇹👩‍🍳🌱

皆さんは食べたことありますか??✨

世界の伝統料理、知らないものが沢山あるなぁ...




〜西洋における菜食主義の広まり〜


最近のヴィーガニズムの広がりは急速し、持続可能な社会に向け、

世界中の企業もそんな人々の需要に合わせて動き始めていることがわかります。

日本でも少しずつですが、植物性の肉の代用品や

大手ファストフード店が植物性パティの商品を販売したりと

変わり始めていることを感じます。

特にヨーロッパやアメリカでのヴィーガン市場は年々急増しています。

大手の牛乳メーカーは2社も倒産。植物性ミルクが半分以上というくらいの勢い。

この現象の根源を知るには、

ヴィーガニズムの派生や西洋の歴史を見ていく必要があります。

菜食は、前にも述べたように、宗教によく関連付けられます。

ヨーロッパやアメリカのここ2000年での主な宗教は

”キリスト教” です。

そのキリスト教においての動物を消費することに関して、

歴史的な人物の発言をいくつか紹介します。


オーストラリアの哲学者、ジョン・パスモア

彼の名著は現代哲学の教科書の定番になっている。

__________「キリスト教では、道徳的な理由で肉屋動物性食品を控える事実はないが、一方で動物に対しての哀れみや同情心は聖書に記述されており、動物を殺すことや消費することへの道徳的意義はない」

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キリスト教において、最も大きな影響を及ぼした、

ローマ帝国時代の神学者であり、哲学者、説教者のアウグスティヌス

同じくイタリアの神学者のトマス・アクィナス

__________「人間は動物に対しての配慮に、保護の義務はないが、いくつかのキリスト教派はヴィーガニズムを重要視している」

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西洋での健康志向や予防医学の考え方が広まっていることには、

昔アメリカが、医療費で国は破壊しそうになっていた頃、

当時の大統領、フォード大統領が世界中から研究者を集めて、健康な食事について時間とお金をかけて研究してレポートにまとめられた

”マクガバン・レポート”(1977年)

この結果から多くの国民が、アメリカの食事は病気の元になっていること、ビタミン、ミネラルの重要性運動の必要性を知っていることが大きく関係していると思います。

「私たちの食するものが、知らぬ間に昔のような自然なものではなく、薬漬けのものになっている。 肉を主体とした薬漬けの食べ物心疾患脳卒中の原因であり、これらは食源病である栄養管理をしている医師は栄養学を全く判っておらず、間違った栄養管理が治癒を遅延させている のだ。間違った食生活を改善していかない限り、アメリカは病と共に滅ぶだろう」

彼はアメリカ医学会全米畜産協会など多くの企業団体から総バッシング を受け、政治の舞台から姿を消した。

http://www.akanedai-eysn.com/sp/images/databank/food/13.pdf  から。


そして、このレポートにおいて、

古代の日本人の食事が一番健康に良いと記載されていたため、

日本はこのレポートを翻訳し国民に知らせることはありませんでした。

そのため日本は先進国の中でも数少ない、

肉の消費が増えている国となっています。


そして、レポートには野菜の皮に栄養が多くあり、

皮までまるごと野菜を食べれるようにと、有機農法の法律(National Organic Program)を作ったり、、

つまりアメリカはこのレポートが発表された1977年から、

オーガニックのものが作られ始めていた、ということです。


〜世界初のベジタリアン協会の設立〜

1874年、イギリスで世界初のベジタリアン協会が設立されました。

そして

1850年、アメリカでは聖職者のシルバスター・グラハムによって

American Vegetarian Society が創設されました。

グラハムは私たちも知っている”グラハムクッキー”(全粒粉のクラッカー)の考案者。

この時代のベジタリアンは、よく教会に礼拝にくる人が多かった。

〈 グラハムが考案した厳格な健康法 〉

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当時アメリカでは犯罪、姦淫、病気の人が多く、

その原因と唱えられたものの中には画像にもあるように、

動物性食品が含まれていました。

グラハムはこの時代から、穀物や豆類、

パンを食べるなら全粒粉を使ったものが体に良いことを唱えていたのですね。


〜”Vegan”という用語の起源〜

1944年、Donald Watson(ドナルド・ワトソン)によって

『Vegan』 (ヴィーガン)という用語が作られました。

ワトソンは英国の大工で、彼自身ベジタリアンだった。

ベジタリアンだった彼が「Vegan」を生むきっかけとなったのは、

1943年に起こった、国の40%の乳牛が結核にかかったことだった。

この時彼はこの動物の病気の流行で、

「人々は乳製品は危険で体によくないことに気づき、乳製品を止めるきっかけになるだろう」

と考え、ベジタリアンの人と、肉・魚だけでなく乳製品も避ける人(ヴィーガン)を区別しようと” Veganism”という言葉を作った。

はじめは”vee-jun”と間違った発音する人がいたりと困惑もあったが、

彼の発行するヴィーガンソサエティの雑誌で訂正された。

この当時、Veganと名乗る人々は

アメリカ200万人イギリス25万人ほどだった。

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発表する調査によりデータは多少日がいますが、アメリカは2014年から500%の増加。

ヴィーガン フレンドリーな国で有名なイギリスでは、特にここ10年で急増し、

10人に2人がヴィーガンだという調査もある。

日本は国土の割に人口が多い国で、人口に対してヴィーガンの人口はとても低いですが、ヴィーガン人口はイギリスより多いので、これからヴィーガン事業の需要は増加し続けるでしょう。


〜古代中国の宗教から見た、菜食〜

中華料理と聞くと、お肉や海鮮などを使った料理を思い浮かべますが、菜食の歴史は長く、本場の中華料理屋さんに行くと、大抵ベジタリアンメニューが多かったり、肉の大要食品、”セイタン”も、中国が発祥です。

古代中国から栄えた宗教の『道教・仏教』

どちらの宗教も、肉を使わない食事が唱えられました。

修道女・修道士の食事では

○肉、魚、卵、五葷の玉ねぎ が避けられました。

そのため、いわゆる菜食でした。

しかし、すべての人が菜食ではありませんでした。

菜食は特別な日だけ取り入れられました。

毎月旧暦の1日と15日は菜食の日

当時は寺院に参拝し、精進料理をたべる習慣をもつ人が多かった。

人口の70%が仏教のベトナムでは、

今でもこれが習慣化している人が多いそう。

羅漢齋(らかんさい)は、中国の精進料理。

とっても美味しそう✨


新年の最初の5日として、

菜食のみ行うという伝統的な仏教の習慣に根付いている。

普段の食生活で動物を食べること=犯した罪 を認め、

菜食=”清らか”(Pure)になることとして考えられている。


伝統的な菜食の影響で、中国には様々な肉の代用食品やベジタリアンの食品があります。

○豆腐、セイタン、根菜のデンプンんから作られる肉の代用品、海藻など。

焼いて調理したり、ヴィーガンのミートローフやソーセージ、バーガーやサンドイッチなど、様々な料理にお肉の代わりとして使えます。

↓上に乗っているのがセイタン。


日本は他文化で宗教も様々。

1年を通していろんな宗教の行事を祝ったり。

でも、昔は中国から伝わった仏教の影響で

日本人も玄米菜食が中心でした。🌱

いろんな国の文化や宗教から菜食についてみてみると

とても面白い!

ヴィーガン・菜食の歴史はこの2章でおしまいです。

次回からは、

ヴィーガンの食事で得られるメリットを、

3つの項目に分けて紹介していこうと思います🌿✨

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最後までご覧いただき、ありがとうございました🌸✨

素敵な年末、お正月をお過ごしください。


Mamiko✨🌙


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イギリスのヴィーガン人口:

https://trulyexperiences.com/blog/veganism-uk-statistics/

https://www.statista.com/statistics/1062104/number-of-vegans-in-great-britain/

https://www.finder.com/uk/uk-diet-trends?_ga=2.159763325.1980977180.1566535152-2100258465.1565068082


アメリカのヴィーガン人口
https://vegannews.press/2020/03/06/vegan-america-study/


「マムガバンレポート」について
http://www.akanedai-eysn.com/sp/images/databank/food/13.pdf















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