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人事採用担当の採用権限ってどこまで?

今ちょうど、Twitterで #大卒採用 がトレンド入りしてます。
売り手市場だった就活生が突如コロナの影響をもろにうけてしまう…。
きっとどうしていいかわからないですよね。
社会人だって、これからどうなるやら…って右往左往してますもの。
がんばってもどうにもならないことばかりだけど、他に言葉がない。
うーん、…がんばれ!
そしてうちみたいに「でもうちには来てくれないんだよなぁ…」と思ってる会社さん、いっぱいあると思います(苦笑)

さて、採用権限。誰が内定出すとか決めるの?という話です。
これね、他の会社で採用してた(してる)方にも聞いてみたい。
採用担当者は、どこまで決められる権限がありますか??

私が採用担当をしていた会社は、ちょっと変わっていたかもしれません。
(今は違うかもしれませんが…)

採用担当者が内定まで決定していました

はい。
当時まだ、2年目とか3年目とかの社員です。
でも、内定を決めるのは私たち採用担当でした。
東京と大阪に2名ずつ、計4名の採用担当者。

面接は、5次まで。
1>採用担当のみ
2>人事課長+採用担当
3>総務部長+採用担当
4>専務+採用担当
*>最終面接前の面談 採用担当
5>社長+採用担当

…3~5は人事課長も一緒にいたような気もする…ワスレタ(苦笑)

ちなみにエントリーした学生とは必ず会う会社だったので、1次面接は人数多くて死にそうだったのを覚えています。

で、なぜ5次までやって社長も出て来るのに、採用担当の若造が内定を出すのか、というとこなのですが…

社長の方針、です。

① 一番彼らを見ているのは誰だ。 
学生は面接で緊張している。
短時間の面接で、ベストのパフォーマンスができるわけではない。
その短時間を役付が、その時間だけで判断するのはちがうでしょ。
採用担当は、1次から、各面接の前後とずっと見て、話してきている。
判断するなら、一番見ている人物がするべき。

②採用担当は採用が仕事。さぼるな。
採用担当が最後まで決めるという気がなければ、「この子どうしよう」と悩んだ時に上げてしまいがち。上に判断してもらおうと。
そんな怠慢は許さない。
採用担当がとことん悩んでちゃんと決めろ。

専務も社長も、面接した学生の合否は付けているのですが、採用担当には見せません。
最終面接が終わって、採用担当は内定者を決めます。
決めて、内定の連絡もしてから、社長と答え合わせ(笑)
その一致率が、採用担当の評価につながります。
社長が、会社が、どういう人を欲しいと思っているか、採用担当がちゃんと理解して判断しているかを問われる、ということですね。

優秀なのに最終面接前後に不採用を決めた理由

2つのパターンを紹介します。

①TOEIC 945点女子
最終面接では、特技を披露してもらう(社長の前でw)のですが、英語ぺらっぺら。
能力的にはすばらしい。
でも、別にTOEICが945点だからいいなと思うわけではなく、そこに至る努力を買ってたわけです。
「この能力を武器に」という話になったので、じゃあ実際英語使うとこ行った方がそこ評価してもらえると思うよ、となりました。そりゃそうだw
実際国際機関を中心に受けてたしね、彼女。

就職活動をしている学生さんに知ってほしいな、と思います。
資格や点がすごいから評価してるわけじゃない。そのためにした努力を評価しています。と思います。
…資格ありきの職種ももちろんありますが。

②熱血消防士志望くん
アメフト部で一生懸命頑張ってきて、熱くて仲間想いで、すっごくいい眼の男の子。
いつも一生懸命で、ひたむきに向かってきてくれて、とてもうちの会社に向いてると思ったし、絶対いい営業になると思いました。
正直採用したかった。
でも子供のころからの夢が、消防士だったんですよ…。ずっと。
たまたまうちの会社を受けて、面接を受けていく中で大好きになってしまって、消防士はやめてここに就職しよう…という思いが強くなってきていたのですね。
最終面接の前に、2人きりで面談するのですが、そこでいっぱい話して、聞いて、最終的には私からこう言いました。

「正直欲しいと思ってるし、あなたのここにしますって気持ちも伝わってるけど、やっぱり消防士目指すの辞めたらどこかで後悔すると思う。消防士になった方がいいと思う」

彼もとても悩んで、でも1週間後に「そうします。ありがとうございました」って電話がありました。

いや~、いい子だったけどな~~ってちょっと引きずりましたが(笑)、1年後くらいかな、「消防士になりました!」と連絡をくれました。

いい人材はもちろん欲しいのですが、本当に彼のことを考えたら何がいいんだろう、と一緒に悩み、別の道を勧めることを許してくれた環境に感謝しています。

エントリーシートの代わりに写真

書類だけでは判断しない、という方針だったので書類選考というのは当時しなかったのですが、履歴書とともに写真と作文(笑)を出してもらっていました。

写真は、どんなのでもいいから一番自分らしい、輝いてると思う写真を1枚。(コピー可)

作文は、その写真のこと。
よそ行きのあなたを見てもしょうがないから、自分の言葉で自分の好きなことについて書いてください。
1次面接でも、主に聞くのはそのことでした。

緊張していた学生さんが、一生懸命話しているうちにキラキラした目になっていきます。
短時間で決めなくてはいけない面接の合否。
自分の好きなこと、好きなものについて語ってもらうのが、一番その人らしさを感じられるように思うので、私たちは写真と作文をお願いしていました。

ここで働くことがこの人にとっていいことかどうか

いわゆる”採用担当”だったのはこの新卒で入った会社だけでしたが、その後も何かと採用業務をする機会はあるわけで、今のお仕事でも採用は私がやります。

今までどの仕事でも、今でも、面接で必ずいう言葉があります。

面接は、私があなたを見るだけじゃなくて、あなたもこの仕事を見極めなきゃいけない。だから、気になることはなんでも質問してくださいね。
私だけがジャッジするのではなく、あなたもジャッジして決める場なので。

今マネージメントしているスタジオも慢性人足らずですが、貴重な応募者(笑)でも、何がやりたいの?どうなりたいの?それはここで叶うの?を会って話して、違うよね、ここじゃないよね、がんばってね、と帰す→ 人足らずのまま(苦笑)

でもね、本当に話を掘り下げていくと、「やりたいこと、これじゃないよね?」ってことがしょっちゅうなんですよ。
特にうちが変わった職種(空中ブランコなどサーカスを一般の方にスポーツとして教えるところ)なので、だと思いますが。
2時間くらいお話しして、うちはこういうところだよ、あなたがやりたいのはこういうことだったら、うちじゃないよね?ってなって、ご本人すっきりして帰るっていう…(笑)

採用する、しない、は少なからずその人の人生に影響を与えることだと思うので、考えます。

ここで働くことが、この人にとってプラスになるか。

ああ、そうか、こういうことしてるから、人生相談受付体質になるのでしょうかね?www

#採用 #就活 #転職 #面接 #内定 #思い出話  

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