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詩「可笑しななぐさめ」

例え太陽が偽物だって
僕を真っ直ぐに照らすこの月明かりは本物だ
微笑み返すのを忘れないようにしないと


君に日々をあげたいよ
夜光虫が飛び交う暗闇
長すぎる夜は
羽を落として地に堕ち落とされてしまおうね

道化師になり下がってしまったってかまわない
時計回りの世界に引き摺り落とされたから
砂糖に溶けたくまのぬいぐるみ
破れた水色のスカート
ここに君が忘れてしまったものを
ずっと大事にしている

正常と異常に
きっと大きな違いはない


おかしの世界で
分身のぼくら
9時にはコーヒーを淹れてあげるからね
逆立ちになって待っててね

回転式木馬は今日も
僕のために従属を誓っている

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