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子育て支援の福祉サービスを利用することは母として恥でもなく怠けでもない話。


世の中には色々な人がいる、感性も考え方も違う。


息子のようにIQが、ある一定のラインより下回っていると軽度知的障害と診断を受ける。

それにより申請すれば福祉サービスの利用が可能になり、特別児童扶養手当の申請に挑める。というのも審査があるので絶対に手当てを受けられるとは限らないからこう記しておく。

ただ、この手当はみんなの税金で成り立っているため。世間の一部では「税金の無駄使い」と言われたり、障害に対して甘え、怠け、楽してる、と思われていたりするから小声でしか言えない・・・

時折、肩身の狭い思いする場面に合いながらも生きるために社会に出て働いていたり福祉サービスを受けて生活のサポートをしてもらったりしてる人々がたくさんいる。我が家もそうなるかもしれない。

障害を持つ息子を育てている我が家も悩みながら、自分達だけでは手に負えないこともたくさんある。

自分でどうにかしようなんて考えないでほしい、本で勉強しようが研修を受けようが頭ではきっちり理解出来ていても我が子が今何を求めてるのかには直結しない。なぜなら本に書いてることなどは一般論だからだ。

実際は、子供達それぞれ細かく特徴が違う。本の通りに当てはまらないこともたくさんある。

息子もそうだ、軽度知的障害、ASD、ADHD、を持っていて特徴が混ぜ合わさっていて本で書かれているような特徴も持ちつつ全然違う一面を持つ。

私は育児本や障害の特徴が書いてある本を読んだりして、どうにか息子の手助けが出来るように1人で頑張ってはみた。が、頭で考えるより行動にうつした方が早いと本を読むのをやめた勉強もやめた。

もちろん、勉強は必要だと思う。

でも頭に入れてるだけでは意味がないのだ。実践してみて、初めて勉強してきたことが繋がって我が子の気持ちが少しずつわかってくる。

息子は一般論を覆すような障害児なのだ。

定型に近づけようなんて酷過ぎる、ただ社会に出たときに人々を傷付けたり困らせたりすることがないようにだけはしてやりたい。
定型になんて近づかなくていい、そんなつまんないことはしなくていい。

せっかくだから、このまま今のままの良いところは伸ばす、気を付けたい所はサポートして伝えていく。


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息子が保育園の年長になってまもなく、母親としてちゃんと育てていないと明らかに疑われていて、毎日のように息子の指摘が書かれている連絡ノートを読むことになる出来事があった。

年長になり、初めて息子に症状が出たのだ。

翌年、1年生になるというプレッシャーと園での生活の環境の変化についていけず、秘めていたものが崩壊し悪い方向へいってしまったのだ。

当時の連絡ノートは、かなり地獄だった。育生記録として保存してあるが、今でも読みたくない。

その時、すぐさま療育センターに連絡を取り相談をして面談を申し込んだ。それと同時に入学前の教育相談を教育委員会に申し込んで、話を聞いてもらい前準備として小学校の通級体験が定期的に出来るようにしてもらった。

療育へ行くことを報告すると担任はフリーズした。
母親として子育てを怠けてると捉えられてしまった、育児放棄してよそに育てることを任せたのかと言わんばかりに連絡ノートの指摘や療育に関しての否定は止まらなかった。

こういう感性の人もいるんだと初めて知った。

支援を受けるなんて母親として恥だと思い、必死で自分の力で立派に育てた人も実際いるんだ。そこに誇りをもってる人がいる。

それはそれで素晴らしいと思う

でもこんな身近に頼れる福祉サービスや教育相談があるのに、利用しないなんて勿体なさ過ぎる。別に障害がなくても子育てで困難があれば相談から始められるのに。恥でも何でもない。

はじめは勇気がいるが

でもその時こそが母として頑張るとこだと思った。
ここだけ頑張れば道が何通りも開ける
息子や私たち家族のサポートを受け入れてくれる


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子育てについてたくさん勉強してる人はたくさんいる。勉強したら大人は知識として身に付く、でも子供にその知識がうまく伝わるだろうか。
その知識は自分だけのものになってるだけではないか・・・
自分だけ、今だけ。育てやすくなった。
子供は親から怒られるのが減った。
結果、ストレスがお互い軽減された。
それも良いと思う、
それでもちゃんと育つ子もいる

でも私はその場しのぎをしてるわけではない。

我が子はそれは通用しない。

息子と娘が通う療育は困っていることを実践しながらサポートをしていく、様々な特徴を理解しつつその子の性格に合わせて「苦手」にそれぞれ向き合いながら一緒にいる仲間に思いやりを持ちつつ過ごす練習をしていく。

個性はそのまま尊重し社会性、協調性を育てる手助けしてくれる場所だと思っている。

将来のための自己肯定感、協調性、自立、思いやり、言葉で説明してもわからない大切なものを体ぜんぶを使って覚えていく。

本人達が体感して覚えていく。

将来、社会で生きていくのは彼らだ。

楽しみながら感性も育つ。

怠けと言われようが楽してると言われようが全然構わない。断然、支援を受けた方が本人達のペースに合わせて困り事が解消してくる。


一歩外に出れば自分たちで判断して生きていかなければならない、社会は広くて厳しい。冷たい人もいれば、怒って指摘してくる人も当たり前にいる。彼らは小さな田舎にずっといるわけではない、自分の事を知らない世の中に飛び込んでいかないといけない。生きていかないといけない。
世の中のルールを少し今から覚える必要がある。
その為の準備をしているだけ。

私が親として勉強すべきことは、子供がキツイと感じたときのサポートだ。


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私は「子育てを怠けてる」と思われている担任に対し、とうとう我慢の限界が来てブチ切れてしまい、書かなくてダメなのか理解してもらえない残念だと思いながら作文用紙5枚ほどのお手紙を書いた。

私の育った環境はあまり良くなかったので生い立ちを書いた、子供を放置して同じ環境を繰り返すわけないだろ。その気持ちで療育やら色々受けてるんだ。という内容をズラズラ綴ったものを午前中に渡した。夕方迎えに行くと担任の目は真っ赤になって泣きはらした顔だった、どうやら泣かしてしまったらしい。それから対応がガラリと変わった。

本当は手紙なんて書きたくなかった、書く前に自力で理解してほしかった。
それが出来る先生だと思っていたからだ。
伝えてヘコむ先生ではなさそうだったので書いた・・・

結果いい方向に向かって息子も元気を取り戻して笑顔で卒園した。



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手を借りることは決して恥ではない、怠けでもない。

助けを求めることも生きることとして必要なスキルだと思う。

人間誰でも1人では生きていけないからだ。



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親が実践せずして子供が手の借り方を学べるわけがない。
娘が母になった時にうっすらでもいい、子育てに迷った時に当時の事を思い出してくれたら役に立つかもしれない。

共に成長してきた証を残すために。

将来のために。

一緒に体感して覚えていく。



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普段からいろんな場所へ行って社会性を覚える必要がある我が子達。

行く場所によっては、小さなルールと少しの礼儀が必要になってくる。

まだまだ子供だから周りが見えてなくて人に迷惑をかけることは当然ある、子供だからといっても許せなくて怒られることも当然ある。

それも経験の一つではあるが、無駄に怒られる必要を無くすことは出来る。

息子は人の多い場所でストレスを感じやすく少し多動になる、娘は逆に消極的になって何がしたいか何が欲しいのか目的が見えなくなる。

2人を同時に連れて行くと、かなりストレスになる。

仕方ない、人の多い場所も少しは経験しておかないといけないので子供達が好きな映画館へ時々連れて行って社会というものを知る。
その時に目的地に着き、外へ出る前に必ずその時の必要最低限のルールを話し、昼は何を食べたいか何を買いたいのか、落ち着いた場所で前もって聞いておいて

世に解き放つ。

これにより、全員目的を見失うことなく我を失うことなく過ごせるのだ。

当然、急にアイス食べたいとか唐突に言ってくることもある。イライラしてたらその願いは「無理」と片付けられてカオスなことが起こる。

でも前もってルールとかその日の予定とか話しておけばスムーズだし余裕が生まれるのでアイスが買えて子供達は満足し、自信となって実になる。

私もストレスなく余裕でアイスが買えて子供達とゆっくり食べられる、ただただ腹の身になるが心は満たされる。


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ルールを少しだけ教えて覚えておけば楽しく社会を学べる


みんな笑顔で過ごせる、周りが笑いかけてくれる。
お店で自分達で支払いするときも親切に教えてくれる。

人柄に繋がる

サポートを受けながら親子で共に学べることに感謝だ。

小さな積み重ねが大事、諦めずにコツコツ。まだ小さくて言ってもわからないから無理なんてことはないと思う。


最近、放課後デイサービスを利用し始めたことがきっかけで今まで控えめにしゃべっていた娘が、いきなり言葉や思いや好奇心が一気に溢れ出してデイサービス先でも先生に色々話し掛けたり疑問に思ったことを聞いてみたり、帰って来てからもおしゃべりが止まらない。

とにかく毎日が充実しているようだ。
ほんとにすごい事、思春期前に自分の気持ちを伝えることができるようになって良かったとカウンセリングの先生も一緒に喜んでくれた。


見えないところに努力がいる。

我が家の生活は全く華やかなものではないが

地道に育てる


我が子達の目の先に見える世界や未来の景色が華やかでワクワクで楽しさでいっぱいに見えるように。

未来に希望が持てるように。



サポートしていただいたものは子供達の活動費として使わせていただきます、活動内容は記事にして報告させていただきます。