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お菓子作りは苦手だが。

元来、料理を作ることもお菓子を作ることも「得意」ではない。それでも何十年も飯を作っていれば、それなりのモノができるようにはなる。凝った料理や美しい盛り付けなどは未だにできないオバサンだが、一応ダンナが「おいしい」と言ってくれるようなゴハンは作ることができているらしい。

が、若い頃から苦手なのがお菓子作り。

私にとって、お菓子作りはとても神聖なもののような気がしていて、どうしても構えてしまうのだ。ケーキを焼く、となると道具と材料をきちんと並べて、きっちりg単位で計量して。しかもお菓子作りには「デコレーション」という最後の難関もある。

計量という作業が大の苦手、そして先天性ぶきっちょ症候群のオバサンはキレイにクリームを絞ることもできず、センスよくフルーツなぞを飾ることもできない。お菓子作りというのはもはや「選ばれた人」だけが足を踏み入れていい領域だと思っていた。だからメチャメチャ苦手意識があった。

でも、ある時ふっと思ったのだ。

家で作るお菓子って、昔食べてたような「おやつ」でいいんじゃないか?

今の世の中、おいしいお菓子を食べたいと思えば買うことができる。ケーキ屋さんだって私たちが子どもの頃に比べたらあちこちにあるし、ケーキやお菓子の種類だってはるかに増えた。

だったら、家で作るのはきっちり計量して作るものじゃなく、普段着のように、毎日の料理のように作れるものでいいんじゃないか。別に人にあげることが目的じゃないんだからさ。

というわけで、こんな私でもたまにお菓子なんぞを作ってみたりもする。とはいえ面倒くさがりでぶきっちょなので、とっても簡単なものしか作れない。先日の桜もちもそうだし、ケーキも粉と卵をガーッと混ぜてオーブンに入れればいいようなもの、あとは牛乳寒天とかミルクゼリーとか固めればいいものしか作れない。

が、先日は初めて「モンブランもどき」なんてシロモノを作ってしまった。

お正月用に買ってあった栗の甘露煮が出てきて、賞味期限を見たら・・・過ぎちゃってたもんで、コレどうにかならないかなあと考えて。ダメモトでモンブランっぽいものを作ってみようと思い立った。

栗の甘露煮を飾り用だけ残してあとは鍋に入れて、牛乳とラカントを入れて煮て、バーミックスでガーッとつぶす。ペースト状になったらラム酒を入れて冷ましておく。グラスにカステラを切って入れて、そこに生クリーム→栗ペースト→カステラ・・・と重ねていって、最後に生クリームを絞って栗を飾ってできあがり。まあカンタン♪

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見た目は雑なのだが、透析中のダンナに完成した写真を送ったら「すげえ!」と感動しておった。その日の夜のデザートに食べてみたら、味はちゃんとモンブランだったもんで作った私も感動。時間が経ったせいかカステラもしっとりして、まあおいしいこと。やってみればできるんだなあ。

そんなわけで、たまにテキトーなお菓子作りも楽しんでいるのだが、気づけばこの年齢でむくむく育っている中年夫婦。困ったものである。

ま、作れないと思っていたモノにこの年齢で挑戦できたのもまた、たのし。何でも面白く、楽しく考えていれば毎日は結構しあわせなのだ。

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