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お粥さんを「ググる」

※投稿後の追記 : この記事を公開してから、たまたま今日が方言の日(奄美大島により制定)ということを知った。偶然に引き寄せられた感を、ここに追記・記録しておく。

先日、胃腸を壊した旦那氏に、白粥、お粥さんを作った。

そう。

私は、お粥のことを「お粥さん」と言う。

お芋さん、お豆さんも言う。

お揚げさん、も言うかな。

おいなりさん、は、全国的な気もするけれどどうなんだろう。

そして、もちろん飴は、飴ちゃん。

なんとなく、関西人は食べ物にも親しみを込めて言い始めたのかなぁ、と思うことはあっても、今までしっかりと調べてみたことはなかった。

言語学や方言についての研究で、そういった専門書籍があるかもしれないが、今の時代、調べると言ったら、とりあえず、

「ググる」。

方言分布図

以前、じゃんけんするときの掛け声「じゃんけんぽん」「いんじゃんでホイ」を画像に絞って「ググって」みたとき、日本地図に綺麗に色分けされて方言分布図を表したものが出てきたことがあった。

あれは分かりやすかった。

だから、今回のお粥さんに関しても、そういったものが出てくるといいな、と、どこか期待した。

結果。

お粥さんに限定した色分け日本地図は、まだネット上には上げられていなかった。

画像で検索しても、画面に並んでいるのは、器に盛られた、(たまにレトルトパウチ入りの)お粥さんの写真ばかりだ。

残念。

質問と回答

私がいつも「ググる」と、一番よく目につくのが、実は「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」の質問と回答だ。

世の中には私と同じ疑問をもつ人が、もう既にたくさんいたのだなぁ、といつも思い知らされる。

まさに、よくある質問と回答、って範疇なのかな。

白い服を漂白したつもりが、洗濯が終わってみたら一部ピンクになっていて驚いたときも。

娘の足の親指だけが長くて、爪を短くしていても、2、3日ですぐ靴下の先に穴が開いてしまうのを、洗濯の度に縫いつぶるのに疲れたときも。

「白い服 ピンクになった」

「足の親指 長い 靴下 穴」

とかやると、大概、既に誰かが質問をし、誰かがそれに答えているものが検索上位にいるのだ。

そして、今回のお粥さんについても、上位はその質問と回答だった。

おかいさん おかえさん

いくつか並んでいた質問と回答、それらによると、お粥さんは、「おかゆさん(私のは、これ)」だけでなく「おかいさん」や「おかえさん」な地域もあるようだ。

(おかえさんと聞くと、私には「岡江さん(岡江久美子さん)」が頭に浮かんでしまうな…)

なんとか質問と回答以外の記事をようやく見つけ出し、色分け方言分布図ではないにせよ、納得いくものを「ググる」ことができたので、こちらに貼らせていただく。


山下教授は「最初にさん付けしたのは食物」と推察する。「女房らは、皇族や公家が『召し上がる』ものを自分らの食物と区別し、敬意を示し別の呼び方をしたはず。これが庶民にも広まったのでは」
一方、山下教授は「さん付けする食物は、丸くてかわいい共通点があります」とも指摘する。

「敬意」と「可愛さ」。

なるほど。

敬意だけだと堅苦しい。

敬意だけではなく、親しみやすい可愛さも感じられるもの。

そんなものに「さん」をつけていたのだなぁ。


「お粥さん、出来たよー。食べられる?」

そういって、子どもの頃に母が寝室に運んできてくれたお粥さん。

お粥さん自身の優しさと温かみに「お粥さん」という響きがプラスされて、さらにほっこりさせてくれた記憶。

これからも私は、敬意と親しみを込めて

「お粥さん」

と言おう。





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