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心の診療

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#不登校

アナ雪とメンタルヘルスの回復過程

アナ雪とメンタルヘルスの回復過程

頭でわかっているんだけど、心がついてこないもどかしさって、誰でも経験したことがあると思います。

「周りはそんなに気にしていないと頭ではわかっていても、周りの目が気になって心臓がドキドキしてしまう」
「たいしたことないと頭ではわかっていても、つい緊張して失敗してしまう」

こうした場合、心が納得するまでには、葛藤が必要です。

仮に、無理に頭で考えて動けたとしても、心が納得していないと、
受動的で

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なぜ不登校児童に弁証法が必要なのか

なぜ不登校児童に弁証法が必要なのか

noteで告知するのを忘れていましたが、amazonより
「なぜ不登校児童に好きなことだけさせてはいけないのか」を出版しました。

私の基本的な考えが書かれていますので、
ご家族にうまく説明しづらいと悩まれる方、どうぞご活用下さい。
kindle unlimitedで無料で読めます。

子どもが「共感できない人にならないだろうか」「回避的なままだったらどうしよう」「指摘されることを極端に嫌がるけど

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子どもが心の問題を抱えたときに、まず親がすべきこと

子どもが心の問題を抱えたときに、まず親がすべきこと

子どもが学校に行けなくなった、暴言を吐くようになった、
昼夜逆転するようになった、これまで取り組めていたことができなくなった・・・
突然我が子がこうした心の不調を抱えるようになり、
学校の先生や保健室の先生、スクールカウンセラーといった
これまでそこまで話すこともなかった人達と、
子どものことや家庭のことを話すようになり、
そして、受診を促されて医院のHPを開き、このブログを見た・・・
という読者

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弁証法

弁証法

前回、不登校児への対応を書いた流れで、
今回も不登校児支援で川谷先生から学び、
私が実践している対応について書きます。

不登校児は、学校に「行く」「行かない」で悩み苦しんでいます。
親は苦しみを取り除いてあげたくて、
「それじゃあ、行かなきゃいいんじゃない?」と言うものの、
そんなことを言うと逆に怒り出す・・・
かといって、行く事を親が決めようとすると、それはそれで泣き叫ぶ・・・
なんていうこと

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能動的な行動とは

能動的な行動とは

前回のブログで、能動性と受動性の話を少し書きました。
今回はこの事をもう少し詳しく説明します。

哲学者であるスピノザは、「欲望・喜び・悲しみ」の3つを人間の基本感情と呼び、
この3つから他のすべての感情が導き出されると述べています。
人は、同じ状態であり続けると悲しみのモードに陥ってしまうとスピノザは説明しています。
逆に、本能的な欲求に向かって能動的な行動を行うと、
喜びのモードに向かうことが

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