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ワインとヌーディストビーチ

Life is a beach!


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イントロ 
「Life is a bitch!」
そんな英語の表現があります。
人生なんてどうせクソだぜ!
という意味でしょうか。
それをもじって「Life is a beach!」
という真逆の表現もあります。
つまり、「人生はビーチ、最高だ!」
日本人はどうしても前者に陥りやすいですよね。
何かと「生きづらさ」を感じているからでしょうか。
でも、「Life is a beach!」と考えた方が人生はハッピー。
この小説を無料公開(結末以外)しようと思ったのは、できるだけ多くの人に「Life is a beach!」と信じてほしいからです。
どんな辛いことがあっても、どんなにあなたが人と違っていても、
どんなに「生きづらさ」を感じて生きているとしても。。。。。。
心の奥から「Life is a beach!」と叫んでほしいのです。

著者HP: https://yoshikazumikami.wixsite.com/mysite

ちなみに、写真はすべて著者によるもので、iphone による撮影です。
本のHP:https://store.shopping.yahoo.co.jp/ebookjapan/b00162343160.html

(0)月子さんとノブちゃんへ
 
 
いきなり、マヨルカ島!
 なぜ?

 二人の頭には巨大なハテナマークが出現したことと思う。心臓が飛び出るほど、びっくりしていることでしょう。おまえはやっぱり変態だ! クレージーだ! と罵声を浴びせられそうですね。

 先週、「マヨルカ島に行きます!」と、たった一行のメールを送りつけてから、まったく何も説明していませんからね。次のメールが「マヨルカ島に無事到着!」では、開いた口がふさがらないでしょう。

「変態!」

 月子さんには、そうまた怒鳴りつけられるかもしれません。あの日のようにね。

 実は自分にもまったくわかっていないのです。うまく説明できません。なぜ、いきなり、マヨルカ島なのか。

 会社を辞めて(というかクビになって)、どこか遠くへ放浪したいと妄想したくせに、肝心な放浪先が頭に浮かんでこなかったのです。インド、チベット、モロッコ、ペルー、リヒテンシュタイン、はたまた南極か北極か、火星か木星か、いや月子さんとノブちゃんがいる空の彼方か、どこでもいいから遥か遠い地へ漂流したかったのです。

 とはいえ、自分なりの条件はありました。美味しいワインが飲めるところということです。月子さんとノブちゃんが知らない、飲んだことのない美味しいワインが飲める遠い彼方に行きたかったのです。そこでまず除外したのがイタリアです。月子さんがソムリエの資格を持っていて、イタリアワイン専門店に勤務していたからです。分厚いイタリアワイン評価誌「ガンベロロッソ」をいつも小脇に抱えていて、イタリアワインには相当精通していましたよね。

 中東のレバノンはどうかなとも思いました。イエス・キリストが生まれる遥か昔からワインを造っている国で、シャトー・ミュザールと[n1] いう逸品があります。とはいえ、基本的にイスラム圏なので誘拐されたらどうしようか、とくだらない心配をしたりしました。日本国総理大臣も外務省も、いや誰も自分なんか助けてくれないでしょう。それにシャトー・ミュザールはワイン通の間では知る人ぞ知るワインだそうですから、月子さんはたぶん飲んだことがあるかもしれません。

インドはどうかな?
(続く)


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