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日本史授業脚本「22 文明開化」

「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」 
文明開化を象徴する有名な歌ですね。日本っていつも明るいので、大改革でもこうやってポジティブに受け容れることができるのです。

実際は激動の時代で、これまでの常識が覆されることばかり。「近代化」という名の「西洋化」に戸惑いつつも楽しんでいるのでしょう。

明治政府は「五箇条の御誓文」で「足りないところは外国から学ぶ」ことを宣言したので、このように急激な西洋化が進んだわけです。

でも、そもそも日本は途上国ではなかったですよね。江戸の町づくりにしたって、庶民の文化レベル(民度)にしたって、西洋より優れていると思うところがいっぱいあります。

たしかに、産業革命による資本主義的な面や、市民革命による民主的な思想などは西洋から学ぶところもあるでしょう。

でも、もともと日本人のものづくり技術は非常に高度だし、身分の分け隔てなく大事にされる社会基盤はよっぽど人権に配慮されていました。理論化されていないだけです。

喩えるなら、もともとしっかりした土台がある建物を時代に合わせてリフォームするようなものなんです。「その道具いいね!」とか「その制度いいね!」というものを外国から輸入しては、「日本に合った形にアレンジして」取り入れる。だから、良い社会になっていくんです。

「鉄道」「電信」「郵便制度」「レンガ造りの建物」「ガス灯」など、上手に取り入れつつ、それに伴う新しい仕事も作ったりするんですね。

この頃の日本は、既にしっかりとしたダシが取れているスープのようなもの。これを味噌味から醤油味に変えても美味しさは変わらない。他国文化の受け容れ方が上手なのは、日本のもともと持っている能力ですからね。

外国の受け容れ方という点では今が一番下手くそなんじゃないですかね。

自国の社会や文化、日本人の気持ち等を無視したまま、ただただ外国本位で受け入れてる感じですから。日本としてのダシが無くなっているのに味付けだけしようとしている感じですね。

西洋化という劇的な変化に上手に対応した日本、日本人。その精神をしっかり心を動かしながら学びたいものです。

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