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テック・ビジネス・プロデューサー

東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム所属

三菱重工グループ所属時代。
ある朝、ぼくの席にある電話がなりました。
電話をとると、
「神谷くん? すぐに社長室に来られるかな?」
相手は、技術本部長の役員。

「何かやらかしたか、おれ?!」
と青ざめるも、恐る恐る最上階の社長室へ。

「おお、君が神谷くんか!」
初めて話す社長と、いつもお世話になっている技術担当役員。

「東大のエグゼクティブプログラムに興味はある?」
と突然聞かれました。

どうやら、各事業部の将来の幹部候補を選出し、このプログラムに活かせるようです。

そのプログラムは、金曜と土曜をフルに使い、東大のトップの教授たちの授業を受ける。
そこから、最後は政策提言のようなものをしていく。
そんな、聞いただけでめまいがしそうな半年間のプログラムでした。

さらには、課題図書が100冊近く。
週末は読書に終わりそうです。

「少し考えさせてください。」
と、いい、妻に相談。
当時はまだ生まれて間もない赤ちゃんがいました。

そんな状況でも、妻が
「行った方がいい」
と快諾してくれました。
素晴らしい妻。

ドキドキしながらも、東大の赤門をくぐって入学。

メンバーは23名ほど。
出身はそうそうたるもの。
文科省、経産省、総務省などの官僚の方々や、有名大企業の部長職の方々、そして弁護士などのプロフェッショナルな方々。
しかも、どの方も将来のトップ候補。

個人で来られている方も。
授業料は世界トップクラス。
ハーバードビジネススクールよりも高いような、半年でうん百万。

年齢は、ぼくが当時35歳ほど。
周りの方々は50歳前後が主。

だいぶめまいのする空間でしたが、何とか死に物狂いでかじりつき、無事に卒業することができたのでした。

そこで知り合った方々は、同じ学び舎で学んだ仲間。
今でもとても強いつながりを感じます。

『筑波大学准教授』のきっかけ

経営コンサルファームで過ごしたある日。
ぼくのビジネスのメンターの一人からこう口説かれました。
日本の”つくば”は、研究のメッカ。ここからスタートアップの聖地を一緒に作らない?
当時、経営コンサルファームで3年近くを過ごし、チャレンジしたかったことは一通りやっていた頃。
何か、新しい刺激、新天地を求めていたぼくには、彼の言葉は刺さりました。

その新天地は、『筑波大学
そこは、産学連携部という、大学と企業をつなぐ部署。
START大学推進型」という、文部科学省の国家プロジェクトが始まっていました。
大学で日々生まれる素晴らしい研究を、社会に還元する(スタートアップを作る)という国家プロジェクトでした。

その中で、スタートアップに筋の良い、大学の教授を発掘して、マインドを醸成する。
そんな「プロデューサー」を求めているとのことでした。

それまでエンジニアとして働き、直近だと経営コンサルファームでビジネスを実践していたぼくには、正に次のステージのように感じました。

家には、3人の小さい子供がいます。
家のある葉山から”つくば”へ通うと、家事・育児は平日にはほとんどできない。
妻と話し合いました。

そこは理解のある、素晴らしい妻。
快諾してくれ、夢を応援すると言ってくれました。

それから2年間、楽しい、やりがいのある時間を大学で過ごしました。

そして、2023年。

これまでの成果が評価され、アントレプレナーシップ教育(起業家教育)を担当する准教授になりました。

いま、日本で起こってる課題

ぼくがいまいる『つくば』は、世界トップのサイエンスシティです。
国の研究所が29機関。研究者は約2万人。

ぶっ飛んだ研究だらけ。
例えば、『人工冬眠』。
サプリを飲んで、眠くなって起きたら100年後。
なのに老けていない、という”あれ”です。

にもかかわらず、ほとんどの研究が、ビジネスになっていないのが現状です。

これまでぼくは、筑波大学の研究からスタートアップを作り世に出すことに注力してきました。
つくば3年目の2023年は、つくば全体を何とかしたい。

そう、スタートアップのメッカ、シリコンバレー。
スタンフォード大学の周りに、約20機関の国の研究所。

つくばもシリコンバレーになる可能性が十分にある!!

大学、国の研究所、民間企業、VC、そして、国や市。

様々な方々を巻き込み、スタートアップの一大エコシステムを作ります。

この辺りは、ただいま絶賛進捗中。
また話せるようになったら話しますね!

起業家と経営者をつなぐ『テック・ビジネス・プロデューサー』

つくばには、ぶっ飛んだ研究だらけ。
研究のシーズはある、国のお金も潤沢にある。
ないのは、アニマルスピリッツを持った、経営者。

研究者が経営していくのは、なかなか難しい。
世界を変える志のある経営者候補が今、必要です。

AmazonやFacebookなどのITベンチャーといわれるスタートアップ。

それらとは違い、深いサイエンスに基づくスタートアップを、”Deeptech(ディープテック)”と呼びます。

簡単ではないですが、もはやITでは米国に勝てない今、このDeeptechではまだまだ日本にチャンスがある。

もしかすると、最後のチャンスがある。

日本を、再興したい。
戦後の起業立国の日本をもう一度創りたい。
世界をよりよくしたい。

そんな高い志のある仲間を一人でも増やすべく
起業家、研究者と経営者をつなぐ『テック・ビジネス・プロデューサー』として活動しています。

日本から世界へ羽ばたくスタートアップの経営に興味ある方🌎
講演や研修などのお問い合わせ✉

press.compass123@gmail.com


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