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やったことある人しか見れないもの

はじまり。

ある日、市内のKM小学校のK先生から連絡があり

生徒たちが自分たちのまちを学び、
その上でまちの活性化について提案したいので
まずは、まちのことを話してほしい。
時間があったらまちを案内してほしい。

こんな相談を受けました。

ずっと思っていたこと。

実は移住相談(Uターン)の大半は
高校生までに何か地元に関わった経験があり
その後いろいろな経験を積み重ねる中、
何かのきっかけ(転換期)で、せっかくならもう一度
地元に関わりたいという思いを持っています。

そこで、将来的な移住促進を図るには
小さい頃から地域との関わりを増やすことが
大切なのでは?と思っていましたが
普段なかなか学校にお邪魔する機会もはなく
どうやったら若者と交流できるのか悩んでいたので
いい機会だなとお受けしました。

1回目は、自分たちのまちを知るという授業として
2021年1月に足利市制100周年を迎えることから100周年に関係するクイズを出しました。

具体的には
・足利市
・足利銀行
・東武伊勢崎線
・JR両毛線
・足利の花火

これらを古い順番に並べてもらうというもの。
班でいろいろと意見を出し合いながら
どれも足利の先人たちの偉業であり
またそれぞれの関係性などをお話ししながら
答え合わせをするというものでしたが
とても盛り上がりました。

2回目は、まちの中心部を案内しました。
この建物が〇〇ですといった概要だけでなく
時代背景や、その建物がどんな役割だったのか
またちょっとした小ネタを盛り込み説明し
そこにいる人などとお話しすることで
まちに興味を持ってもらえるよう、
より身近に感じてもらえるように案内しました。

3回目は、まちに対する提案です。
2回目のまち歩きの後、学校で調べ学習や
班でのいろいろな意見交換を経て
このまちをこうしたらもっとよくなるのでは?
という提案をまとめてくれたのです。
全部で10班。
・まちなかに残る古民家を〇〇に
・足利の食材を使ったメニューを
・観光客に向けて〇〇な仕掛けを
大人顔負けの提案内容でしたが、
それよりも驚いたのは
生徒がしっかりと胸を張ってプレゼンしていること
それに対して他の班の生徒が質問すること
それに提案した班の生徒が答えていること
でした。

先生からは
調べ学習を行い、提案をまとめ発表する
というのはこれまでもやってきたが、
いつもそこで終わってしまっている。
実はもう一歩先に進めたい!
と悩んでいるとのこと。

たしかに。
これを提案だけで終わらせてはもったいない。

ただ、どうやったら実現できるのか。

地域には製造業を営む方、農家の方、飲食店の方等
さまざまな人たちが暮らしている。
経営権を持っている方が協力してくれれば
実現できるのでは?と思い
今回は飲食の提案に絞り、
生徒たちのプレゼン内容をもう一度聞きたいと
お願いしました。

そして、4回目は学校公開でのプレゼン会と
プレゼン内容のグランプリを決めるコンテスト。
実現に向けてのプレゼン会ということで
生徒たちも前回よりも真剣な眼差し、
パワーアップしたプレゼン会となりました。
全てのプレゼン終了後には生徒たちからの票と
参加されたお母さんたちからの票も含めた
グランプリコンテストを行い即時開票。

グランプリは
足利マール牛を使ったIHORO弁当でした。

ここで一つ疑問。
はて、実際に生徒たちは足利マール牛を見たことが
あるのだろうか?
で、生徒たちに聞いてみると、、、
足利マール牛を見たことがなかったのです。

特にスマホを持つようになった、今では
子供たちが調べる手段はほぼネットでの検索。
ネットなどで知った感じになっていることって
よくあることですが、実際に見て、触れて
五感で感じることは大切なことだと思います。

そこで、急遽、
グランプリとなった弁当のメインディッシュ
足利マール牛を育てている長谷川農場と
2位となったいちごのクッキーサンドに乗っている
いちごを足利で生産している篠田いちご園に
お邪魔させていただくことしました。

生徒たちは間近で足利マール牛を見学し
ハウスでイチゴを試食させていただきました。

その上で迎えたお披露目会。
市内飲食店にお弁当を作っていただき
生徒たちは弁当のオリジナル掛け紙を作り
世界に一つのオリジナル弁当が出来上がりました。
自分たちが考え、まとめ上げ、発表し
グランプリを勝ち取り、実現した弁当に
歓喜の声、表情で会場は盛り上がりました。
つい先日実際に見て、触れてきた足利マール牛が
弁当に乗っている。若干生徒たちの表情は複雑にも
見えました。

また、2位だったいちごのクッキーサンド
そして、3位だったまんじゅれも
市内のカフェや和菓子屋さんにお願いし
当日のお披露目会で生徒たちの前に登場しました。

この取り組みは単純に提案したものが出来上がる
ということではなく、実現したものを見て
自分たちの提案がどうだったのかチェックバック
するのことにもつながるものになりました。

たとえば提案したおいしい牛肉も
つい先日農場で生きている姿を見ています。
そして、牛もいちごも実際に育てている人から
どんな思いで、どんな苦労しながら
生産しているという話しを聞いています。
提案では好きなものばかりの
茶色一色の弁当箱だったけど
プロが作る弁当は色目などにも
配慮しています。
アスパラの肉巻きは
季節的にまだ収穫できない
ということを知ることができました。
そして何よりもの収穫は。。。
自分たちが提案したものが食べてみて
おいしかったのです。

やったことある人しか見えない風景

今回、KM小学校で目指したことは
調べ学習の、その先です。
①調べて提案する。
②提案したことを実際に実現する。
すると、
③調べたこと、提案したことがより理解できる。
という具合です。

言い方を変えると
何事もやってみないとわからないもいう感じかと。
これは子供に限った話ではなく、大学生や
社会人、大人でも言えることかと。

本やテレビやニュースなどで
こんな事例があったので、ぜひやってみて。
他市でこんなことやってニュースになったから
同じことをやってみようと。
要は見たこと、聞いたことを真似してみたら?
結構の数、そんなご助言をいただきます。
けど、その事例にはその地域性や
実際に苦労しながらも障壁を一つ一つ乗り越えて
何度も失敗する中で改良を重ねてきた苦悩が。。。
そういった背景や関係図を全く見ずに
こうすればできると。。。なんかできそう。。。
こんな『押し売り』を一体どうしたらいいのか。

けど、こう言ってくれる人には悪意はなく
真面目で勉強熱心で自分のスキルを上げようと
インプットするのが得意な人なのかもしれせん。
私はインプットも大切だけど
アウトプットしながらブラッシュアップてきる人が
増えて欲しいなと思っています。
ここ最近思うのですが、
みしめて活動している人って
意外に少ないものです。
※ポイントは『みしめて』やっているかかと。
活動したことがないと、
何からやったらいいかわからない。
苦労、苦戦したことがないと
何が壁なのかもわからないものなのかもしれせん。
なので、小さい頃から興味を持ったことには
まず実際にやってみることが
大切なのではないかと思います。

この感覚は山登りに似た感覚かと。
山登りが好きな人は山を登ったことがある人。
山を実際に登ることは疲れるけど、
山頂からの眺めがたまらないことから
また次の機会に山登りをするのではないでしょうか

山登りをしたからこそ見える景色
ぜひ一緒に山登りして見てみませんか?
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