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2024年6月28日(金)     彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール    加藤訓子プロデュース        スティーヴ・ライヒ・プロジェクト  全6話 その4

シリーズ全6話のうち、前回の「その3」までは「加藤訓子プロデュース スティーヴ・ライヒ・プロジェクト」の全体像についてお話してきました。今回の「その4」からは、演奏会の細かいところについて、順を追って私の感じた事を、読者の皆様にお伝えしようと思います👆

「彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール」感

埼玉県民でありながらこのホールは初めてでした。感想を簡潔に述べると、ホールの響きや内装は、上級で心地よいのですが、周辺施設、つまり移動のためのエレベーターやトイレなどは、数的に少ない、位置が判りにくい、そして何より、ホールとの位置関係が、ハッキリと「〇〇〇〇」と感じてしまいました。

この会場、何とかいう建築関係の賞を取ったらしいですが、建築の世界でも、音楽の、特に作曲の世界と同じように、質の低い作品でも賞が取れる、という腐敗構造の❓ と勘繰ってしまうような、建築物だったかもです💦

開演❣ 加藤訓子登場👆

<1>演奏開始前

加藤訓子、登場して、ステージ中央最前部まで歩いて、驚きました💦💦💦加藤訓子は、黒装束、ノースリーブなので、腕の付け根から指先までの筋肉の様子が、よく見えました💦(私は演奏会鑑賞の常として、下手齧り付きに陣取っていたので、出演者の様子は、よく見えるのです👆)

そして私は思いました・・・まだ音が一つも出ていないのに💦💦・・・

「ああ、何をどうやってもこの人には勝てない💦💦」・・・と

この時の様子、最近のアニメ「怪獣8号」のメインキャラ「四ノ宮キコル」が、入浴直後の「黒装束ノースリーブ(❣)」の亜白ミナ隊長の姿を見た時の言葉を、そのまま引用したくなります👆

「さすが❣ 無駄のない、いい筋肉・・・でもそれだけでは、あの戦闘力は説明できない・」

加藤訓子の腕の筋肉は、20歳代の若者の筋肉でした💦 私は今まで、数多の打楽器奏者を見て来ましたし、知り合いも多いです👆 しかしこんな筋肉を身に纏った奏者を見たのは初めてでした💦 常日頃、毎日毎日、想像を絶するトレーニングをしているに違いありません💦 もう一度言いましょう👆

「ああ、何をどうやってもこの人には勝てない💦💦」・・・と

まだ音が一つも出ていないのに、ステージに姿を現しただけで、見る者に、絶望的な劣等感、「この人には勝てない💦」という敗北の確信、を与えるに充分な姿でした・・・もっとも見ただけでそこまで判る人は、やはり10人に1人くらいでしょうが(笑)

<2>演奏が始まりました

演奏が始まってからについては、まず第1部の全体像をお伝えしますね👆

① 音響装置について

ステージで演奏していたのは加藤訓子一人です👆 ステージには各種打楽器が所狭しと並んでおり、それを順繰りに全て一人で演奏するというスタイルでした。

加藤訓子が発する楽器音以外にも、音はありました。プログラム・パンフレットには、「LIVE SOLO +TAPE by 加藤訓子」と書かれていました。これは、再生するテープの音に合わせて加藤訓子が演奏する、という意味に受け取れば普通なんですが、

この演奏会における「TAPE」・・・ライヒ作品が世に出始めた1970年代であれば、この「TAPE」は、アナログ録音の磁気テープを意味していたのでしょうが、この再生音には、アナログテープ独特のテープヒスが全くありませんでした。

当然ですが、2020年代のこの時代に、やはり使う「TAPE」は、アナログであるはずもありません。もし本当に「TAPE」を使っていたのだとしたら、DAT(デジタルオーディオテープ)かもです。これならば、ヒスノイズを気にせずに録音、再生ができます。しかしDATも現在では古いメディアの部類ですから・・・ 

私の想像としては、「TAPE」とは書いてありますが、これは本当に物理的な意味の「TAPE」ではなく、ノイズを殆ど感じる事のない、最新の電子メモリーを使っていたのではないかと予想します。そもそもステージ上で、再生のためのノイズは、全く聴こえないレベルまで、抑えられていたからです👆

想像するに、この音、加藤訓子自身が録音して、このステージで再生されたこの音👆 録音して再生しているエンジニア・・・このエンジニア、恐ろしく優秀な人です💦 ノイズを全く感じさせないだけではなく、加藤訓子自身が出す楽器音と、極めて高次元で溶け合うように、音質と音量が設定されていました💦

更に言うならば、同一音色の楽器を、多重録音すると、再生の最中に、電子機器内部で「位相干渉」という現象が起きてしまう場合があり、これを避けるため、優秀なエンジニアは、細心の注意を払って、録音と再生という作業をしているはずです👆

更に、美しい再生音を実現させるためには、スピーカーの種類と位置と角度も、寸分の狂いなく、適切にセットされていなくてはなりません💦 これ、恐ろしく高度な技術なんです👆今回この演奏会では、それが極めて高次元で実現されていたのです💦 ここまでできるエンジニア、そうそういないはずです👆 ここにも適用できてしまうのが、「本物は10分の1」という真実です(笑)

このエンジニアが超優秀であることは、疑う余地がありませんが、このエンジニアについて、第2部では「あれっ❓」と思う場面もありました💦実は第2部のドラミングで、ステージ後方に歌い手と管楽器演奏者が陣取る一角があり、それはマイクで収音されていたのですが・・・

複数のマイクがセットされていましたが、そのマイク、どれもシュアー58だったのです💦(私はいつも、演奏会では齧り付きで見聞きしていますので、マイクの種類も見えてしまうのです)確かにシュアー58は、世界標準のヴォーカル用マイクですから、そうそう不自然ではありませんが、ポップスやロックではないので、もっと繊細に収音する事を狙うとすれば、私ならこうします・・・

管楽器にはシュアー57を、歌い手にはLEWITTもしくはゼンハイザーのコンデンサーマイクを使います👆 耳を劈くような大音量下での収音ではないので、より繊細に音の表情を収音するためには、そのほうが適切と思われましたが、超優秀なエンジニア氏の事です、何か必然的な理由があって、シュアー58を使っていたのかもしれません💦

もっとも、ステージ上の音を再生していたエンジニアと、管楽器と歌い手を収音していたエンジニアが、同一人物とも限りませんので、これ以上の想像をしても・・・機会があれば、エンジニア氏ご本人に、その真意を教えていただきたいような気もします👆

② 照明について

ああ、もう2700字を超えてしまっています💦 この項目については、次の記事に書くことにします🙇 そういえば、加藤訓子の演奏、この記事の中では、まだ始まってもいませんね💦 次回からは、いよいよ、加藤訓子の音の世界を、読者の皆様にお伝えできると思います🌸 お楽しみに(^_-)-☆👆

演奏メンバーたち

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