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#彼女

嫌だけど、やりがいはある 2(短編作品)

嫌だけど、やりがいはある 2(短編作品)

私はカフェ店員だ。

 ここでバイトを始めて、早、2ヶ月経過したが、もうやめたい。
ホールを中心に働いている。ホール自体、本当はやりたくない。
けど、やる。

 キッチンでは、私と同い年くらいの女の子たちが、
女子会のごとくぶっちゃけトークを繰り広げている。
あの空間には入っていくのは億劫。

 だから、自ら進んでホールをやる。正直寂しいけど。
だから、今日も来店したお客さまの席へのご案内、オーダ

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片思いのカウンター(短編作品)

片思いのカウンター(短編作品)

 好きな子がいた。だけど、彼氏持ちだ。
後鳥羽という、不良と付き合っている。
学級長に推薦されるような子が・・・・・・
また、何でと言いたかった。
 ちなみに俺は、男子学級長だ。彼女は学級長をすこぶる嫌がっていたが、俺は嬉しかった。ちょっと活躍できそうだし、接点が多くなるのでラッキーだったが、この有様だ。残念でならない。諦めようとしたが、それはできなかった。
 なぜなら、学級長同士だから自動的に接

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赤い想い出(短編小説)

赤い想い出(短編小説)

 アパートのワンルームに帰宅する。
激務で忙しい毎日が続いたので、ほんの癒しが欲しくて、LEDキューブランプを購入した。部屋の明かりを消し、ランプを灯す。優しい夕陽のような
灯りが部屋を包む。ボーッとその灯りを眺めていると小学生の思い出がえる・・・・・・。

 小学校の時。明里ちゃんという友達がいた。
明里ちゃんとよく学校へ一緒に行った。手を繋いで。
明里ちゃんは、赤ら顔で可愛い。 
私は色白でお

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インターホンを押しに 1  (短編小説)

インターホンを押しに 1 (短編小説)

フードデリバリーへアルバイト先を変えた。
別に前のアルバイトの労働条件や待遇に不満があったわけではないし、他にやりたいことがあった訳ではない。

気になる子がいたからだ。気になる子。その子は問題児だった。

その子とは、前のバイトで一緒だった。入ってきてから早々 お客様に対して問題発言をしまくり、厳重注意を受けていた。

ある日の休憩時間。
その子に突然ライターある?と尋ねられ焦った。タバコは吸わ

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