「3秒で心をつかみ10分で信頼させる聞き方・話し方」を読んでみた

画像1

【書籍情報】
書籍:3秒で心をつかみ10分で信頼させる聞き方・話し方
著者:小西美穂

■はじめに

「コミュニケーションの達人」と聞いてどんな人を思い浮かべますか?
知識豊富で次から次へと話題を提供できる人
理論整然とスマートに言葉を並べ立てて、周囲から尊敬される人
でしょうか?
本当のコミュニケーションの達人というのは、上記のような人ではなく「また会いたい」と思わせる人だと筆者はいいます。
初対面であろうと、旧知の仲であろうと「この人と話すと楽しい」「また次もあって話したい」と思わせられるかどうかが、とても大事なポイントなのです。

■「また会いたい」を生み出す「ほんわか」

では、「また会いたい」という感情はどこからくるのでしょうか?
あなたはどういったときに、この人と「また会いたい」と思いますか?
知りたい分野の話題が豊富であるとか、共通の趣味があるといった直接的なメリットを感じられるとき、という場合もあるかもしれません。

しかし、一番の決め手になると私が思うのは、ズバリ「ほんわか」の演出です。

「ほんわか」とは、心なごんで、のんびり、落ち着いた気分になること。
日曜の昼下がり、飼い猫や飼い犬と陽だまりで寝っ転がっている時。
温泉につかっている時「はぁ~」と思わず全身が緩むような感じです。

つまり、相手の不安や迷い、緊張を解きほぐして、気持ちよーくしゃべっていただく「ほんわか」した雰囲気をつくることこそがトーク成功の秘訣です。

■聞く力を左右する2つのテクニック

では、相手を「ほんわか」させる具体的なテクニックには、どういうものがあるでしょうか?
突き詰めて考えていくと、相手との間の空気の温度を上げるための最重要ポイントは「聞き方」です。
相手の話をいかに上手く「聞く」か。
「私はあなたの話をちゃんと聞いていますよ」というメッセージを適度な表現とベストなタイミングで発信できてはじめて、相手は満足してくれるのです。
相手に「自分の話を聞いてもらえた」という手ごたえを感じさせられるのが、本当の「聞く力」です。
そうした「聞く力」を磨く上で、欠かせないテクニックが大きく2つ。

「クッションワード」「知りたいオーラ」です。
多くの方にとって一方通行の会話はつまらないものです。
話し手は自分の話している内容に、相手が興味を持っているかどうか、話しながら不安になるものです。
だからこそ会話に「クッション」を置いて相手の話を受け止めつつ自分の話とつなげながら返せる方は相手を安心させます。

「知りたいオーラ」は「相手に興味を持つこと」。
つまり、どんな話題でも興味を持って、「聞こう」という意識を持てるかどうか。
とはいえ、相手の話題に興味を持てないときもあるでしょう。
大切なお客様だから、話を合わせていい気持ちにさせてあげなければいけない、そんなときはどうしたらいいのでしょうか?
ここから詳しくお話していきます。

■初対面の人の心を3秒でつかむ方法

初めて会って人と会話するとき、どんな風に話かけたらいいのだろう。
初対面で打ち解けるには、どんな話題を選べばいいのだろう。
こんな風に悩みますよね。
初対面の人と打ち解けるために重要なポイントは3つです。

・第一印象をポジティブに
・共通点で距離を縮める
・効果的な自己紹介を心がける

「第一印象をポジティブに」というのは、たとえば名刺交換のときに添えるひとこと。そしてその時の表情や身だしななど、細部に宿るテクニックです。
さらに初対面でもぐぐっと距離を縮めるのが「共通点」の話題です。
いかに共通点の芽を見つけ出し、言葉して発せられるかによって、その後の打ち解け方がまったく変わってきます。
そして、自己紹介。単に自分のプロフィールを説明するのではなく、「会話きっかけ」をつくる仕掛けを盛り込むことが大切です。

テクニック1:名刺交換では3秒の感謝ワードを
・お会いできて光栄です
・○○からわざわざお越しいただいたそうですね
・お話を聞くのを楽しみにしていました

これらはすべて3~5秒でいえる感謝ワードです。
シチュエーションにもよりますが、顔を見て挨拶をした瞬間。
つまり、名刺を交換して名刺を眺め、顔を上げた直後が肝心です。
相手が時間を割いて自分と会ってくれていることに素直に感謝して、その気持ちを笑顔で伝えたとき、不快に思う人はいません。

テクニック2:共通点がないか事前に調べておく
手掛かりになるのは出身地や経歴。特に失敗がないのは「出身地」です。

例:ご出身は○○ですか!私も2年前に旅行にいきました。本当になんでもおいしくていいところですよね。
というように、必ず+の感想を添えること。

テクニック3:自己紹介は「ネタ張り」があってこそ
自己紹介のハードルは下げておくことがポイントです。
上手く話そうとしなくても大丈夫です。
大切なのは「聞き手ファースト」の視点。
「何かしら後の話題になりやすいキーワードを意識すること」が重要です。

例)旅行が大好きで、これまで30以上の国や地域に行ってきました。
おすすめの国もありますので、よかったら聞いてください。

こういった会話の糸口をつくるちょっとしたキーワードの提供が大切です。

■まとめ

クライアントと信頼関係を構築することが課題だと感じ、本書を選定しました。
「聞く」力がコミュニケーションでは重要だということは認識していましたが、相手が話しやすい雰囲気をつくった上で聞くことが重要なのだと本書を読んで気づきました。
そして、この話しやすい雰囲気をつくるためには、表情はもちろん挨拶に添える言葉など細部まで気を張られているかどうかで成り立つことだと思いました。

もともとコミュニケーションが得意な人は、そんなことを意識せず自然とやれていると思いますが、自分はできないタイプなのでこういった書籍からテクニックや意識することを覚えて、クライアントワークを強化していきます。
今は、既存の案件が多く初対面での対応は少ないので、まず「クッションワード」と「知りたいオーラ」を日々の打合せで意識していきます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?