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tomekantyou1
『パパなにゆってんの?』
まったくさいきんの子どもは
何に喜びを見出しているのか…
妙なウイルス騒ぎもようやく収まって
我が息子もオンラインではなく
毎日通学をするようになっている
私たちはつまり
日常を取り戻したというわけ
ただ10歳にも満たない
子どもたちからすれば
学校へ毎日通うことのほうが
むしろ非日常であって
給食や遠足
運動会に卒業式など
そういったさまざまな学校行事に
一同に人が会するということ
これはかけがえのない経験
青春をとうの昔に置いてきた私は
息子にひとつアドバイスを試みた
給食も遠足も運動会もいいけど
それ以上にこれまで
ずっとずっと我慢していたこと
きっと悶々としていたであろうこと
それは放課後
誰も居なくった
夕陽の差し込む教室で
好きな子の 縦 笛 を
ペロリとやる
これをやらなきゃほんとの意味で
学校生活は始まらないだろうって
そうアドバイスしたわけ
パパなにゆってんの?
だって
得体の知れない怪物を見るような
蔑みの視線を送られて
その2秒後には
ママぁー!ってチクられて
笛ペロさぁ
よかれと思って
言ったことなのに
これが青春じゃないか
まだ4年生には早かったかな
で妻が言うには
わたしの笛もペロってしたの?
だって
いやいやいや
俺たちが出会ったの
会社だろって答えたら
そっか良かったとか言って
妙に安心してやがる
かくいう俺もいちおう安心した
俺が笛ペロしたのは当時憧れの…
いやそれはいいとして
今の子は笛ペロに興味ないんだな
時代も変わったもんだよ
※そうじゃない