僕が創業したIT企業を辞め、シーシャ屋を開業する理由と、2021年までの禊。
初めまして。お久しぶりです。
2021年の6月末をもって、創業して5期の間役員勤めさせて頂いたアウルスを退社しました。
退職について約半年間悩みに悩んだ結果今回のタイトルにある通り、「オンラインのITではなく、オフラインのシーシャ屋を開業しちゃう」結果になりました。
これまでお世話になった数々のクライアント様方、アウルス創業メンバーと社員のみんなには本当に感謝しています。
結論シーシャ屋を開業するってことです。
これまでの会社の話や思っていることをぶちまけたのでかなり長くなってます。
あまり興味のない方はいいねだけ押してもらえると助かります。
クラウドファンディングもやりますので告知が出たらご支援いただけると嬉しいです!笑
では、スタート!
創業した会社、アウルスについてと退職にあたって
アウルスという会社は本当の意味で最初に世の中に出したプロダクトと言っても過言ではなく、本当に愛し、本気で向き合い、本気で成長にコミットしてきました。
そんな会社を暖かくグループに迎え入れてくれたエン・ジャパンにも本当に感謝しています。
ビジネスデザインカンパニー(物のデザインではなく、事業や事象に対するデザインアプローチをする会社)であるアウルスは、たくさんの会社のを支援してきました。
新規プロダクトのサービス設計〜実装・改善のサイクルを回す
既存事業のデジタル領域のリニューアル
既存/新規ブランドの戦略設計
など幅広く伴走させていただき、僕たちメンバーもお取り組みをすることでナレッジが溜まり、創業間も無い会社ながら成長する機会を多々頂いてきました。
僕自身も受注後〜納品までの責任者として多くの現場に入ることができ、日々新しい技術やアイデアを頭からぶっ掛けられているようで、刺激に困ったことはありませんでした。
そういう意味では、飽き性な僕には天職であり居心地の良い環境ではあったものの、30代に突入する前に現状に甘んじず「別のステージ」に飛び込んで、視座を変える経験をしよう。と退社を決意しました。
一言で言うと、ITで面白いアイデアが全く思い付かない。
ここでいう面白いビジネスってシンプルに「儲かる」とかとはちょっと違くて、「ワクワク」とか「ドキドキ」ってことなんですよね。
これまで僕のITのキャリアは
デザイン会社で社畜=>フリーランス=>会社創業後売却←ココ
なんですが、自分が「ワクドキ」してたタイミングは、社畜してた時と会社を経営してた時が一番感じた気がします。
多分、自分が新しいことにチャレンジしつつ、その成長を自分が1番感じられる時のことを指してて、逆にフリーランスやってた時は自分ができること、とそれにかける時間を切り売りしてる状態でした。
社畜時代も会社の経営者をしていた時も、自分自身の成長速度に顎外れかけてたし、成長時の筋肉痛で心もちょっと荒んでて、飯食ってないのに変なゲップが常に出てた。笑
、、、臭った人ごめん🙇♂️
一般的なIT業界の「ワクドキ」って色々あると思うけど、僕的には最近下でいうところの「新しい知見」と「アウトプット」が結構成長の限界がきたな。という感じでした。
新しい知見:新しい技術・知見に触れる。
アウトプット:自分のできる事や技術が増える。
マネジメント:社員や部下を育てる。
ご褒美:昇進、昇給、EXIT、社会的地位。
時々思う。
iPhoneが出た当初は、
アプリがもう頭おかしいくらいのジャンルで出まくってて、みんな苦しみながらも「どれが当たるカナー」「どれが面白いカナー」って楽しんでて、完全なカオスな状態だったなーと。
なんでこんなアプリ落としたんだろうっておもった人もたくさんいただろうし、スマホサイトも出たばかりで全てが新鮮でしたね。
だけど最近のWEBサービスやプロダクトは、どうしても既視感のある物ばかり。
例えば、飲食版のメル○リとか転職版ライ○ップとか。
批判したい訳では全くなくて、そういう細かいニーズにも答えられる事になって社会は豊かになってるのは間違いないんだけど、なんか同じようなビジネスモデルを擦ってるように見えるなーと。
僕自身がフルコミットすることを想像すると、途中で飽きたり、思ってもいないことをさも大義名分のように掲げたり、採用して無責任に人を巻き込んだりて自分にも人にもだましだましで生きていってしまう気がする。
ただ、こういう個人的な感想を置いておいて、本当に良さそうなプロダクトはめっちゃあります。
ただ今自分自身がチャレンジしていきたい面白い領域とは少し違うってだけで、。
じゃあ面白いってなんだってなると正直まだ困る部分が多いけど、例えばメタバースなんかそれこそカオスで面白い領域だと思ってます。
社畜時代、初めてVRをやった時には本当に感動したし、その後ARグラスの仕事にも関わらせてもらって、Magic leapのニュースには鳥肌が立ったしホロレンズなんかつけた時は脳がどっか飛んできました。
ゲームに没入したりするのは実は苦手だったりするんだけど、やっぱり自分が体験する日常が少しずつ変化するリアルとバーチャルの掛け合わせには唾が滴るほど興味があります。
だけどまだまだ黎明期で、今はまだ僕みたいな「面白そう」って単純な理由で勝負しに行ける段階じゃないし、クッソ頭いい文字通りの天才たちがしのぎを削ってフィールドを作っていってます。
ビビってるとかではなく役不足って意味で、とてもじゃないけど僕がビジネスで戦えるとは思えない。悔しい、、
社会実装された暁には片手間で関わるのではなく、僕自身一人のプレイヤーとして「面白い」ものを開発したり、馬車馬のように働いてみたいです。
飲食店の課題はインパクトがでかい割にコストがかからない
IT業界はやたらと外部からの見え方を気にしなければならないため、会社としての仕組みが異様に進んでいます。
むしろ進んでいない会社は悪い印象すらつきかねない。
そのため企業はこぞって色々な制度を設け、働く環境が日々改善され続けている状態で、働き手ファーストな業界であることは間違いなく、優秀な人材が集中することにも頷けます。
そんなIT業界でクライアントワークを長年やってきて感じることは、課題解決の難易度が果てしなく高い。
それこそ自社プロダクトなんかを作っている会社はプロダクト自体の課題のインパクトが同じようなものが並んでいたりして、優先順位がつきづらいことの方が多いと思います。
常にユーザーへのヒアリングなどを通して課題を知り改善をし続ける必要があるけど、その潤沢な人材のおかげで対応するサイクルを回せています。
一方、飲食店1番の課題は人材に関する面がとても大きいです。
日々の業務に忙殺されオペレーションの最適化もなかなか手を出しづらく、普段のやり方からの脱却も難しいと考えている現場の方が多いです。
日々人と触れ合う以上メンタル面も大きく、故に合理的に判断するよりも、人と人の信頼関係が何を進める上でも大事になってきます。
しかし、そこさえ解決できれば合理的に判断する組織にすることができる。と考えています。
何が言いたいかというと、働く環境の改善。特に報酬が占める割合が何よりも大きいです。
飲食業界自体、高収入なイメージもなく、長時間労働は当たり前。給料も上がらず、ストレスがストレスを呼ぶ負のサイクルなお店もとても多いです。
会社を健全に経営しつつ、インセンティブや昇給などの制度を整えて、業務に打ち込める環境を作り、一人一人が将来をイメージする会社のビジョンに共感する。
そして組織で人をケアする。
まさにIT業界における当たり前を実践できれば、それ以外の課題を解決することは意外と単純な話になると思っています。
飲食が単純とかそういう話では全くありません。
飲食という古来からある文化がサービスとして発展してきてくれたお陰で、経営サイドの土壌の整備で解決できる事が多いというだけの話です。
僕はそんな外食やオフラインでのサービスの可能性やポテンシャルにとてもワクワクしているし、オンラインが発展している現代で、オフラインとのギャップは少しでも縮めなければ、オフラインに期待して参入する企業や人材が失われていくと思っています。
この現状を変えなければ、飲食で言えば「高くて美味しい店」と、「安くてまずい店」の二極化してしまう。
働く環境を良くし、優秀な人材が集まれば新しいコンテンツもたくさん作ることができて、最終的にお客さんと会社でどちらも笑顔になる。
そんな仕組みを新しい会社で実現していきたい。
新事業一つ目は三軒茶屋に大人のためのシーシャラウンジを作る。
新会社は「新しい会社の仕組み」や「人材」についての実験場としての立ち位置とも考えていて、自分自身の利他精神と事業のバランスの挑戦と捉えています。
飲食に新しい風を吹き込むにあたって。一つ目の事業はシーシャ屋を開業します。
事の経緯は、コロナになった時、元々大好きだった酒場とサウナが、酒場は閉まり、サウナは黙浴の徹底で、コミュニケーションをする場としてのサードプレイスを渇望していました。
そんな時に学生ぶりに行ったシーシャ屋で脳がスパークしました。
それ以来、数々のシーシャ屋を巡り、僕の中でシーシャ屋がただのサードプレイスから多くのペインを感じ、事業としての選択肢に変わりました。
シーシャは認知は上がってきたもののまだそこまでメジャーではなく、大多数が若い客層がメインの業態です。
そのせいか、シーシャ屋のサービスやコンテンツの質は低いものが多く、なんなら若い定員がタメ口で注文を取るお店もいくつかありました。
落ち着きたい(チルしたい)と思ってシーシャ屋に行っても、終電を待つ若者の溜まり場のようなカラオケ屋から壁をぶち壊したような、グループ毎に異様に盛り上がっている店もありました。
僕のような精神年齢中年おやじには少し耐え難い空間でしたが、時たまヒットする最高に落ち着けるサービスのいいお店が忘れられず通ってしまう事も多々あります。
僕はシーシャはコミュニケーションのツールで嗜好品であり、大人でも楽しめるコンテンツだとおもっていて、実際に先輩方と打ち合わせをシーシャ屋でする事も多いし、やっぱり話が進むし纏まる。
こういう心地の良い時間が進む場をもっと作り、いろんな層に知ってもらいたいと感じるようになりました。
そこで僕自身がプライベートでも長い時間を過ごし、上京して第二の地元とも感じる三軒茶屋で大人向けシーシャ屋を作ります。
大人なとは年齢の事ではなく、デートや商談でも使えるような店で、ゆとりとユーモアのわかる大人同士が交流できるコミュニティを作っていきたいと思っています。
そのためのサービスの提供やコンテンツには注力し、監修に元ノースビレッジの複数のお店の立ち上げをやっていた、浅草橋のSERAオーナーの道岡幸四郎さんとフレーバーの開発をゼロベースで進めていて、吸ったことがない初心者にも玄人にも対応できるシーシャ屋を作っています。
三軒茶屋に由来するお茶に因んだメニューを開発し、共同オーナーであり、三軒茶屋のバーとして長年地元を盛り上げてきたモリッシーとサービス面と空間作りに磨きをかけています。
年明けにクラウドファンディングをやろうと思っているので是非支援していただけると嬉しいです。
偉そうなことばかり言ってすみません。最後に。
僕はワクワク、ドキドキすることをやって生きていきたい。
店舗ビジネスは本当にポテンシャルがあるし、自分自身伸ばせると本気で思うからチャレンジします。
だけどやっぱりうまくいくかどうかは人の部分に関わっています。
会社をやる上でどこかシビアになってしまうことももちろんありますが、これまで以上に本気で人に向き合って、利他な精神を忘れずに事業と会社を成長させていきます。
2021年年末、退職後ろくに報告もできてなかった方々、労働に対してモチベーションがほぼ0になった時視座を上げてくれた友人たち、これからより深く関わるであろう新しい会社のメンバーへの禊になりました。
2022年、まずは身近にいる人を幸せにできるようにより一層励んで、最高の年と30代のスタートダッシュを決めたいと思います。
本年も大変お世話になりました。
みなさま良いお年を。
ピース。
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