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三崎港にて作家いしいしんじさんのお祭り

いしいしんじさんという作家さんが大好きです。

やさしくてふわふわしてるけど、とてつもなく悲しいことが起きたり業を背負ったり、ファンタジーぽくもあるけどめちゃめちゃ現実ってこうだよねってとこもあって、でもそれらを超えたおおきなおおきなところから見た世界なのかなとも思う。

私がSNSやnoteの文中で()を多用するのはいしいさんの文章の影響があると言っても過言ではない。

少し経ってしまいましたが・・・Twitterを見ていたら、3月末に三崎港でいしいしんじ祭りというイベントが開催されるとの情報が。

大好きないしいしんじさんのイベント。そして三崎港と言えばまぐろが揚がる有名な漁港で、魚好きとしても胸熱スポット。

「わああああああ何それ絶対行く!!!」と調べていると、ボランティアスタッフ募集という更なる胸熱情報に辿り着きました。

然るべき料金を支払って一参加者として自由なスタンスで楽しむか、どれだけフィーチャーできるかわからないけれどスタッフ的な立場からイベントに関わるか・・・気づいたらボランティアスタッフに応募していました。

その後丸善に駆け込み、まだ読んでいなかった「麦ふみクーツェ」という初期の頃の作品を購入しようやく読みました。

もっと早く読めばよかった!吹奏楽をやっていた身としては(コントラバスだけど)、いやそうじゃなくても響くものや気づきがたくさんありました。

音楽にも精通されているいしいさんの作品は、ミュージシャンや音楽が好きな方にもぜひ読んでほしい!

序盤でなぜこの人たちがこんな行動をしているのか・・・ということが後でつながります。これを経て「プラネタリウムのふたご」(の方が後の作品だけど私は先に読んでいた)を振り返るとやさしくておおきな世界を改めて感じて感無量です・・・。

理由がわかって後から泣けてくるんですよ・・・。

以前京急沿線に住んでいたけどほとんど関わりのなかった三崎。この本を読んだことがきっかけでいしいさんに親近感を感じたけど、当時は今みたいに魚に関心があったわけではなかった。色々重なった結果こんなに三崎を好きになるなんて。

新刊もうないのかな、こちらしか見つからなかったのですが、赤い電車は京急を表してると気づいたのは購入したずっと後。

自分の作った作品に対価を頂いている端くれとして、現役で活躍されている作家さんはできるだけ新刊を購入して応援したいと考えています。

いざ現地に訪れると。

ichiという以前いしいさんが住んでいらっしゃった家をリノベーションした宿泊施設の窓に、いしいさんがショートストーリーを書く場に立ち会わせて頂いたり、

エッセイにも出てくる「まるいち」という(いしいさん曰く宇宙一の)お魚やさんで昼食をとったり(まぐろ以外にも三崎のおいしいお魚を知ってもらいたいという想いの素敵なお魚やさん)、

その他いしいさんゆかりの場所と実際の人物をモチーフに書き下ろした短編小説をその場で朗読するのを聞いたり(三崎館のお話が特に大好き)、

その三崎館では、原田郁子さんと地元の「かもめ児童合唱団」とのいしいさんが歌詞を書かれた楽曲のコラボ演奏が行われ、原田郁子さんのソロステージも素晴らしくて、

音楽も魚も海もいしいさんの本も、私の好きなことが全部詰まった素晴らしい2日間でした。

スタッフさんもとても優しくて、その中で母校の学生さんが携わっていて(三浦半島研究会、略して三半研というらしい)もっとたくさんお話したかったし、今回魅力的な場所やお店も新たにたくさん知ることができて、終バスで帰らなきゃいけないのが名残惜しかった。

またね。

夜の三崎港


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