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渡辺監督は自分が『見えない存在』となることで、美誠監督を表に引き出し、美誠監督の『見える存在感』を見事に利用した。マネジメントする側、される側が噛み合うやり方を見つけられるか、それがマネジメントのなによりの要諦だ。

美誠監督凄かった。
世界卓球、決勝戦、中国とのゲーム。
ここまできたんだな、これからもっと伸びていくな、日本の女子卓球のレベルの高さに驚いた。

この試合に出ることのなかった伊藤美誠選手。
彼女の『活躍』なくしてこの決勝戦はここまでのゲームにならなかったのでは。

ついこの前まで選手としてそこにいたからこそできるアドバイス。
相手チーム、中国の各選手を知り尽くし、会場の様子を体感しており、なにより試合に出るためにしのぎを削り合ってきた、ライバルでさえある日本選手たちのなにもかもをわかっている、こんなアドバイザーは他にいない。

唯一無二と言っていい『現場監督』を得た選手たちの心強さ。それが選手たちがこのゲームに、相手に立ち向かう姿にはっきり見て取れた。

美誠監督、すごい。
もちろん、選手たちの頑張り、技量は素晴らしかった。
その上で、実力をじゅうぶんに発揮できたのは、誤解を恐れずにいうならば、実力以上の力さえ発揮できたのは(世界ランキングを参照したらそう考えて然るべきだろう)、美誠監督によるところが大きかったのではないか。

しかし、実際の監督、本当のこのチームの監督は、、、そう思っていたら、この記事をみて至極納得した。

渡辺監督。
美誠監督のさらに一枚上手なんだと思う。
記事によれば、卓球からかなりの時間離れていたとある。会社で働き、営業をしていたと。
なるほど。この方、そこで何かを得てきているな。

マネジメントに唯一絶対な正解というのはない。
幾つものやり方があるのだと思っている。
組織やメンバーが変われば、同じやり方は通用しない。その都度、やり方を模索しつつ、プロジェクトを、仕事を、経営を進めていくしかない。

マネジメントする側、される側が噛み合うやり方を見つけられるか。
それがマネジメントのなによりの要諦だ。

今回の、この卓球女子のチームでは、渡辺監督は自分が『見えない存在』となることで、美誠監督を表に引き出した。
美誠監督の『見える存在感』を見事に利用した。

しばらくはこのマネジメント体制が続くのかもしれない。
今の卓球女子チームにとってはそれが噛み合うやり方ならば、このチームはもっともっとら強くなるだろう。

パリオリンピック、楽しみだよなぁ。

と,こんなふうに、スポーツを観ていても、人を見てしまい、組織を見てしまい、マネジメントを考えてしまうんだよね。
コロッケ。

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