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ハイブランドの服は他と何が違うのか?

こんにちは。

牧 菜々子です。

ハイブランドの服と、そうでない服。

違いは、どこにあるのでしょうか?

一言で言うと、「着る人を選ぶかどうか」にあります。

ハイブランドの服は、1点1点それぞれが、着る人を選びます。

同じハイブランドの服でも、同じ人が「これは着られるけれど、これは着られない」ということが起こる。

その傾向が顕著です。

どうして、ハイブランドの服は、1点1点それぞれが、着る人を選ぶのか?

それは、ハイブランドの服が、着る人のニーズに応えないからです。

ハイブランドの服は着る人を選ぶ

ハイブランドは、ニーズには応えません。

どうしてかというと、ハイブランドの使命は「憧れられること」だからです。

ただニーズに応えただけの服は、便利ですが、憧れられることは決してありません。

憧れられるためには、ニーズに応えるのではなく、世界観で着る人の先を行っていなければならない。

そして、「この世界観に付いて来られる人だけ付いて来てください」というスタンスになる。

ということはどういうことかというと、ハイブランドの服は「着る人を選ぶ」ということになるです。

これが、ニーズに応える服なら、着る人から選ばれこそすれ、服のほうから人を選ぶことにはなりません。

ニーズに応えずに、世界観で先を行くから、着る人を選ぶことになるのです。

ハイブランドの服には、1点1点それぞれに、デザイナーの意図があります。

どの服の意図に、その人が合うのか。

つまり、服の側が、着る人を選ぶということなのです。

ハイブランドの服の特徴

「着る人を選ぶ」というのはたとえば、ハイブランドの服にはゴムが使われていないということであったりします。

大衆的な服であればあるほど、誰でも着られるように、ウエストがゴムになっています。

ハイブランドの服は、意図がない限り、ゴム仕様にはしません。

スカート本体はもちろんのこと、スカートの裏地ですら体に沿うようにゴムを避けるデザインになっています。

その服にぴったり合う人しか、着られない。

そうやって着る人を選ぶことは、一般的な服ではあまりないことです。

ハイブランドの服は重い

他にも、ハイブランドの服には特徴があります。

それは、重さです。

ハイブランドの服は、重いのです。

どうしてかというと、近くで見た時だけでなく、遠くから見た時の見栄えというのは、服の重さと比例するからです。

もちろん、シフォン素材のような軽くて高級な素材もありますが、一般的な素材は、ある程度の重さがないと、見た目がぼやけるのです。

出るべき光沢が出ない。

しわが消えない。

素材の厚さと重さがあれば、つややかでしなやかな見栄えになります。

すると、遠くから見た時の見栄えが良くなる。

つまり、遠くからでも見られる、「憧れられる」ということに通ずるのです。

使命を全うする服

ハイブランドの服の違いは、「着る人を選ぶ」というところにあります。

ウエストのデザインもそうですし、柄や、丈のバランスもそうです。

そのうえで、服自体を重くして、シルエットがぼやけることなく美しくなるように、遠くから見た時の見栄えが良くなるようにしてあります。

ハイブランドの服はこのようにして、「憧れられる」というブランドの使命を全うしているのです。