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なぜ愛されるのか <ドラえもんδの存在意義>

はじめに

ドラえもんの本質を押さえたドラえもんβづくりに挑戦しています。
そのために、
ドラえもんδの定義・開発 ⇄ ドラえもんの本質の思考 → ドラえもんβの開発
というアプローチで、ドラえもん実現のために研究を進めています。

<参考記事>
ドラえもんδ(デルタ)を定義する
君にとって、友だちってどんな存在?
インパーフェクトフレンド
ドラえもんを知るとは?

前回記事『人間の可能性を信じる』では、ドラえもんは、人間に未来への希望を与え、人間と共存するロボットであることを記しました。

なぜ多くの人から愛されるのか?

今回は、ドラえもんが、なぜ多くの人たち、特に、世代を超えた子どもたちから愛されるのか考えることで、ドラえもんδの存在意義を深掘りしたいと思います。

まず、現実世界では、インターネットの優秀な人工知能の検索エンジンが答えを返してくれるようになりました。上手ければ人間の方が、作中のドラえもんより必要な情報を引き出すことができるのではないかと思います。

また、人気のひみつ道具、四次元ポケットやどこでもドアこそ実現していないものの、形を変えて便利な道具が現実に進出しています。ドラえもんは、これらの今ある便利道具をうまく使いこなせるでしょうか。

「映画ドラえもん」では、ドラえもんたちの危機のシーンで「これでもない、これでもない」とひみつ道具を探すも、とっさに適切なひみつ道具が四次元ポケットから取り出せないシーンがあります。このことから、ドラえもんは、決して便利道具をうまく使いきれるとは言えないと思います。

現実世界におけるインターネット(作中における四次元ポケット)をうまく使いこなせないドラえもんは、我々人間にとって必要な存在なのでしょうか。

人間が何を考えることもなく、ドラえもんに頼めば、下手なりにも、自動で知りたい情報や便利道具を与えてくれるから、ドラえもんを必要とし、愛しているのでしょうか。

アンチドラえもんから考えるドラえもんの特徴

本記事で考えている「ドラえもん」は、ストーリーでなく、青く耳のないネコ型ロボットのことです。

今回の調査では、ドラえもんが多くの人から愛される理由を知るため、まず、「アンチ ドラえもん」でグーグル検索を行いました。すると、ストーリー展開的にドラえもんが好きでないという意見を持つ人たちは多数いるらしいことがわかりました。

一方、青く耳のないネコ型ロボットそのものに対して、否定的な意見はほぼ見つかりませんでした。唯一見つけた理由は、「泣きつけば、すぐ甘やかすから」でした。人間が世の中の全員から好かれるのは難しいのと同様に、ロボットも万人ウケはできないのだと感じました。

また一方で、泣きつけばすぐ甘やかすのがドラえもんの特徴でもあるようです。

優秀な人工知能 / 優秀でないドラえもん

さて、現実世界のインターネットは、上述のように、キーワードを入力することで、出力、すなわち、知りたい情報を与えてくれます

一方、ドラえもんはそう簡単に、ほしい出力(ひみつ道具)を与えてくれません。だから、のび太はドラえもんからひみつ道具を引き出すために泣きついてみたり、のび太なりの処世術でなんとかひみつ道具を引き出します。

そうやって、なんとか引き出したひみつ道具が役に立つだけならいいと思いますが、それだけというわけでもないと思います。使い方を間違えることで、便利だったひみつ道具は、自分に危害を与えることもあります。

のび太がドラえもんの説明を聞かないまま下手に使ってしまうのも問題はあるかと思いますが、そんなことは日常茶飯事です。ドラえもん学習して、「こういう使い方をしたら、ひどい目にあうから気をつけてね」と、ひとこと言ってからひみつ道具を取り出すとか、優秀なロボットなら対策はできるはずです。

そういう意味で、ドラえもんは完璧かつ優秀なロボットではありません。

のび太が愛するドラえもんはどんな存在?

まず、のび太にとってドラえもんは、友達であり、家族のような存在であり、完璧とか優秀とかそんなことはそもそも関係ないと考えています。私自身にとっても、友達や家族に対して、完璧さや優秀さを求めているわけではないため、そう考えます。

「ロボットとして」とりたてて役に立つわけではないけれど、そこにいないとさみしさがあるような存在、といえるでしょうか。ドラえもんは、人間ののび太たちに未来への希望を与え、のび太たちと共存する中で、「ロボットとして」とりたてて役に立つわけでないけれど、そこにいないとさみしい存在だから、のび太たちから愛されているのではないかと考えました。

さいごに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本記事では、多くの人々、特に世代を超えた子どもたちの中で、なぜドラえもんが愛されるのかを考え、ドラえもんδの存在意義を考察しました。

ドラえもんが好きでない方の意見を調査し、

ドラえもんの特徴を考えるプロセスを経て、

ドラえもんは、人間にとって「ロボットとして」とりたてて役に立つわけでないけれど、そこにいないとさみしい存在であると考えました。

ドラえもんδが、人間に未来への希望を与え、人間と共存できるロボットになれますように。

次世代を担う君に向けて。

引き続き、応援よろしくお願いします。

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