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他人と縁を結ぶということ―特別養子縁組:覚悟と想像はあるか

2023/2/15(水):特別養子縁組⑪
 ページを開いてくださってありがとうございます。
 水曜日の今日は、特別養子縁組について考える日。

 先週まで「施設に入所する児童の現状」について書いてきました。
 それでは今日は「では、そういった子を家に受け入れるということはどうなるの?」ということについて考えます。家に受け入れる…ということは、養子縁組だけでなく里親についてもいえることとして、共通の配慮を考えていきたいと思います。
 
子どもの理解:
 前回まで虐待に記述してきたように、子どもたちはいろいろな成育背景をもっています。虐待による心や体の傷に人付き合いの不器用さ、障害による困り事…それらを正しく理解して対応、また必要があれば周囲への理解も図るなどの努力は必要なのではないかと思います。
「こういう家庭の子は…」「この虐待を受けた子は…」「この障害は…」という思い込みによるカテゴライズは捨てて、その子自信を見る努力と目線が大切ではないでしょうか?
 
愛着関係の構築:
 虐待など実親との関係をバランス良く築けていない家庭で育った子どもは、抱かれるのが上手ではなかったり大人に甘えるのが苦手だったりすることが見られます。それがいわゆる「愛着障害」というもの。子どもの葛藤の気持ちに寄り添い、「どんなあなたもスキだよ。味方だよ」と伝わるまで付き合っていくことは、生半可な気持ちではできない…相当な覚悟が要ることだと思います。

安心基地としての役割:
 虐待を受けてきた子どもはもちろん、軽度発達障害をもつ子どもたちは障害ゆえに日々の生活に困りごとをかかえていることも少なくありません。子どもの理解に励み、味方として共に問題に向かうことで「信頼して良い存在」「この人のところにいれば安心」という存在になれることは子どもにとって大きな安心材料になってくれます。

実親に障害があった場合の理解とフォロー:
 前回までの記事で触れたように、子ども自身に軽度発達障害がある場合、実親にも軽度の発達障害を抱えている場合があります。その場合、里親(週末里親は特に)などの場合は長期に渡って実親さんと関わったり、関わってきた里子と関わることも多いので、少なからず影響があるので、子どもの障がいだけでなく親の障害や、子どもへの攻撃性など理解しておくことが必要なこともあるのではないかと思います。
 また子どもには、自分の出自を知る権利(自分がどんな風にこの世に生を受けたか、真実を知る権利)がありますので、縁組をした我が子が実親について知ろうとした時、実親の軽度発達障害があった時には知っておくことで配慮できることもあるかと思います。

 今回はザッと大まかな配慮について書きましたが、次回は施設から里親宅へやって来た子どもたちがどのようなことをするのか…いわゆる「これら育ちの背景故の困らせ事」を具体的に挙げ、考えていきたいと思います。
 宜しければ来週も一緒に考えてくださると嬉しいです。

今日はここまで!
ここまで読んでくださってありがとうございます。
何だか寒いですが、元気に踏ん張っていきましょう♪

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