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『くれなずめ』

『くれなずめ』

ワンカットが長い分、自分が一緒にその場にいる感じがあった
こういう男子のノリ、好きなんだよなぁ
そばで見て笑うのが好き

今現在はワンカットでずーーーっと撮っていて、それがまたリアルで、すごく良かった
「ワンカットだ」って気づいても、いつの間にかまた6人に混じっている

はじめから、吉尾が死んでる体でいって、どういう展開になるのかなと思ったけど、わりと裏切られた、いい方向に。

吉尾が死んだと信じ

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『中村屋酒店の兄弟』

『中村屋酒店の兄弟』

劇場を出て、偶然にも白磯監督を目の前にした時、
「ありがとうございました」
と発していた。

「おもしろかったです」とか映画の感想ではなく、感謝の言葉だった。
もしかしたら、普通のことかもしれない。
監督、俳優を目の前にしたら、よくあることなのかもしれない。

だけどあの日の自分にとって、
まだ映画の感想がまとまっていなかった自分にとっては、
それが直感的な感想、捉えた感情だったんだろう。


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『のさりの島』

『のさりの島』

目の前のことを受け入れる。
目の前に起きたことは、天に授けられたものなのだから、受け止める。
そういう、“のさり”。

考え方としては、
「偶然はない、あるのは必然だけ」に近いのかな。

だけど、時には“まやかし”が必要。
真実を全て受け入れる必要はないってこと?
“まやかし”そのものも受け入れるってことか。
真実ではない“まやかし”が目の前に現れたとき、
その“まやかし”ごと受け入れる。
“まや

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『ちょっと思い出しただけ』

『ちょっと思い出しただけ』

なるほど、ちょっと思い出したのは、
その人・その場面だったのか。

同じ日を6年間遡る。
結末を知っているだけに、苦い思い出から、
出会った頃の甘い気持ちまで振り返る、
その順次がむしろ残酷だ。
だけど、苦くても、当時の思い出は鮮明に、その感情を伴って思い出される。

観ている私たちもそうだ。
照生と葉の、限定的な数日間だけでも、
2人の関係性がありありと描かれる。
たった数日間なのに。
何がきっ

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『街の上で』

『街の上で』

週末の朝一番に見てきた。
久しぶりに、ちゃんと感想を書いておこうかなと思ったのだけど、かなりあっさりになりそう。

今泉力也監督の作品は、これまで『愛がなんだ』『mellow』『his』の三つしか見たことがなかった。『アイネクライネナハトムジーク』も『あの頃。』も見れていない…
なので、そんな私が今泉監督の作品について話すのは気が引けるのだけど、でも思っていることは事実なので簡単に感想を書きたい。

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『花束みたいな恋をした』

『花束みたいな恋をした』

花束を構成する花々の名前を、私は知らない。

劇中で、絹は麦に「花の名前を女の人から聞くと、男の人はその花を見るたびにその女の人のことを思い出すんだって」と言っていた。
それを聞いた麦は「じゃあ教えてよ」と言うが、絹は教えない。

友人と会った帰り道、電車に揺られながら絹は「カップルでタトゥー掘るって、一生別れない自信があるってことだよね」と言った。
麦は「なに? 絹ちゃんは自信ないの?」と尋ねる

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まだ終わっていない朝鮮戦争のこと―― 1本の映画から考える

文=安田菜津紀 @NatsukiYasuda

 今回取り上げるのは、EXOのD.O.が主演した『スウィング・キッズ』(’18)。

 朝鮮戦争時の捕虜収容所で結成されたタップダンス・チームに集ったのは、背景も動機も違う男女4人だった。黒人の下士官ジャクソン(ジャレッド・グライムズ)は、クリスマス公演を目指し、彼らのダンスを指導する。凄惨な時代を映画とともに振り返りながら、SDGsの「目標16:平

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『ふがいない僕は空を見た』映画

『ふがいない僕は空を見た』映画

 久しぶりに、胸が苦しくなる映画を見た。

 元々は永山絢斗目当てで見た映画だったけど、いい意味で想像を裏切られた。
 大胆な演技も見どころではあるけど、それよりも登場人物一人ひとりが抱えるものに胸を締め付けられた。

 主人公の斉藤卓巳、あんず、友人の福田、福田のバイト先の先輩・田岡、卓巳の母、、、
 宣伝文句(?)か何かの記事でも見た、まさに”性”と”生”に関する話だった。

 Filmark

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