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ASD妻 潔癖なのにカビパンは平気?


カビの生えたパンを食べる妻

妻から聞いたエピソードの一つに、カビの生えたパンを食べる話がある。

会社員時代、妻はお昼ご飯にパンを持っていって食べていた。
白くて丸いのが一袋にいくつか入っているやつで、一つか二つ食べて、残りは机にしまっておいて、また翌日食べる。食べ終わるまでに数日かかるのだが、週末をまたいたりするとカビが生えてしまう。

妻がパンのカビを一つずつつまんで除去して食べているのを見た同僚が、気持ち悪いからやめないと言っても、妻は「ちゃんと取ってるから大丈夫」と全く意に介さずだったので、気味悪がられていたそうだ。
(パンなどは一部でもカビが生えていたら、全体にカビが広がっていることがあるらしい。だから見えるところだけ取ってもダメなのである)

潔癖症とカビパンの矛盾

一方で、妻は潔癖症でもある。お金を触るのは気持ち悪いし、電車の吊り革は指先の最小限の面積でしか触れない。
コロナが流行る遥かにずっと前からアルコール殺菌ジェルを持ち歩いていたし、一年中マスクをしていた。

その潔癖なイメージと、カビの生えたパンを平気で食べるという行動が、僕にはどうしても結びつかなった。
だが、妻にとっては「カビをきれいに取れば問題ない」と考えているらしく、これはASD特性の白黒思考によるものかも知れないと僕は思った。
要は「カビあり」か「カビなし」か、どちらかの状態しかないのだ。

お互いの矛盾に気付く

潔癖なのにカビパンは平気というのは変に思えるけど、妻からすれば僕の性格も十分に矛盾していて、細かいことは気にしないのに、他人の目はすごく気にする性格は意味不明らしい。

こういう「なんだそれ」という分からなさはお互いにあって、家の中でなら面白い話として笑えるけど、社会や職場ではそうもいかないのだから、世の中はやはり難しいものだ。

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