マジ☆部のマジメな話 Vol.03
みなさんこんにちは。株式会社リクルート田中です。
「マジ☆部」の運営を担当しています。
この連載では「マジ☆部」ってどんなサービスか、何を目的に実施しているのか、コラム形式で皆様にお伝えしていこうと思っています。
よろしくお願いいたします。
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2011年11月7日「雪マジ!19」スタート
「雪マジ!19」の歴史、そして「マジ☆部」の歴史はこの日から始まりました!スタート時のスキー場の数は、なんと、全国85カ所。
19歳の若者は、何回行っても、無料でリフトに乗せてくださいという無茶な企画でしたが、日本の未来のスキー需要のためにと企画に賛同してくれたスキー場がこんなにあったということは、今でも少し信じられません。すごいことだと思っています!
もちろん、企画への反対意見も多く「日本のゲレンデを潰すつもりか」という厳しいお声もいただきましたが、賛同いただいたスキー場からの「今、じゃらんがやってくれることが、今後の価値になる」という期待と応援に支えられて、最高のスタートが切れました。
当時「じゃらん」にはスキー場の営業担当がいたため、日本全国のスノーエリアの営業担当が、直接スキー場に熱意を持って企画意義を伝え続けました。また、日本のスキー場の未来を本気で考えている経営者の方々と、同じ方向を見て動けたことで実現できた企画でした。未来に向けて行動を起こすために、大切なことはやっぱり「思いある人の熱意」だと思っています。
「雪マジ!19」が継続できた2つのポイントと1つの理念
その後も「雪マジ!19」の参画施設は増え続け、2018年には192施設に。
うれしいことに一度「雪マジ!19」を実施したスキー場は、その多くが継続して実施しており、閉鎖やコロナ禍の影響などもありますが、2022-23シーズンも170施設でサービスを実施できました。
スキー場が継続してくれている理由は「雪マジ!19」の企画が持つ、2つのポイントと1つの理念がキーになっていると思っています。ここからは、そのキーをご紹介しますね。
<Point1>フリーミアムモデル
2011年のプレスリリースを見ると、当時から私たちは「フリーミアムビジネスモデル」という言葉を使っています。「フリーミアムモデル」は基本サービスを無料で提供することで、追加課金等を狙うサービスです。「雪マジ!19」はリフト券を無料にすることで、最初は最低限の支出でスキー場を楽しんでもらい、その後顧客になって有料化することを目指しています。「雪マジ!19」の会員は、今は無料でも将来有料顧客になる可能性が高い世代ですし、会員は多くが初心者層のため、レンタル利用率が高く実はレストランの利用も多いため、一定の短期収入も見込めます。
これまでの顧客を0円にするのではなく、0円をきっかけにスキー場に行こうと思った新たな人を顧客に育てる。「需要創出のための0円」を実現できたことが、ひとつめのキーです。
<Point2>スキー場の金銭負担無し
マジ☆部のマジメな話 Vol.01でも書きましたが「雪マジ!19」を実施するのに、スキー場は金銭負担はありません。19歳を無料で受け入れてくれるという条件のみで実施できます。19歳の集客や広報活動は「じゃらん」「マジ☆部」で行いますので、実質無料でPRができることになります。また、スキー場の特性上、会員受入に関して受付対応以外では追加の支出はほぼ発生しません。なぜなら、リフトは乗っている人が0人でも満席でも、かかる電気代は同じだからです。
満席のリフトの席をわざわざ空けてもらうのではなく、空いているリフトの席があれば将来の顧客育成に活用してもらう。無料で施設負担が少なく実施できたことが、継続の大きなキーとなりました。
<理念>みんなで、続けることに意義がある
未来を変えるためには、大きなムーブメントが必要です。1つのスキー場だけで一生懸命頑張っても、成果を出すのはなかなか難しいことです。大きなムーブメントを作るためには、日本全国のスキー場で協力して、インパクトを出すことが必要でした。今の利益だけを考えるのではなく日本のスキー場みんなで、将来の利益を得ようという理念に、賛同が集まりました。
また、将来を見据えた企画は、数年で結果がでるものではありません。「雪マジ!19」は19歳を対象とした企画ですから、毎年続けることに意味があります。「リクルートさんは結果出なかったらやめちゃうんでしょう?」という声もありましたが、「5年…いや10年は続けます!一緒に未来を創りましょう!」と宣言し、走り続けることを決めました。
それから丸12年が経過しました。当初から理念に賛同してくださったスキー場の多くが企画を続けてくれていることに、心から感謝しています。
伝えたいことが多すぎて!とても長い記事になってしまいました…。
本当はもっともっと、お伝えしたいことがあるのですが、このあたりで終わりたいと思います。
「雪マジ!19」から始まった「マジ☆部」はその後サービスを拡充して今に至ります。
また次の記事で「マジ☆部」の秘密をお話しさせていただきますね。