ロッキーの撮影

あるラジオ番組へのリスペクトからきた名前ですが、内容は、昔ながらのディスク・レビューで…

ロッキーの撮影

あるラジオ番組へのリスペクトからきた名前ですが、内容は、昔ながらのディスク・レビューです。 某ブログで書き溜めていた記事を、徐々に移行中。 旧ブログでアップした日とnoteのデータがズレたりしていたので、タイトルの末尾に実際に書いた日を記しました。

最近の記事

ユートピア/松田聖子(1983)(2024/7/25)

【レビュー】 もうちょい、松田聖子を続けてみます。 アルバムの中で最も売上が多かったという「ユートピア」。 なんと60万枚以上ということで、すげえな。 当時はレコード(とカセットテープ)しかなく、(発売日に)レコードサイズの濡れた聖子をカウンターに持っていくの、結構勇気いりそうなんですが、そんなこと気にならないくらいの人気だったのでしょうね。 さて、ここに至るまで、4枚目の「風立ちぬ」から、作詞が三浦徳子から松本隆に完全にスイッチ。 作曲者は色々ですが、1が杉真理、2が

    • SQUALL/松田聖子(1980)(2024/7/7)

      【レビュー】 さて、前回レビューした「青い珊瑚礁」が入ったファースト・アルバム。 当時私は9歳、アルバムはさすがに聴いていなかったですが、雑誌か、街中の新星堂か、このジャケはうっすら見ていた気がします。 そして、売上54万枚だそうです。 アイドルのファーストアルバムが54万枚って、当時としてもかなりインパクトがある数字であったと思われます。 聴いてみると、タイトルからもイントロの波の音からも明らかなとおり、南国がテーマ。 デビュー当時の松田聖子からすればさもありなん、

      • 【時代の曲③】青い珊瑚礁/松田聖子(1980)(2024/7/7)

        【レビュー】 New Jeans 、東京ドーム来日公演。 それ自体は認識はしていたのですが、行きたいっちゃあ行きたいが、忙しいし50男一人で行くのも・・・と思ってスルーしたところ、メンバーのハニが「青い珊瑚礁」を歌ったとのこと。 リアルタイムで、SNS大バズり、産経ですらニュースになる始末。 もちろん、自分自身も激しく大後悔。 「時代を理解するために最も重要な10曲」、本当は、年ごとに取り上げる予定だったのですが、この一件を受け、少し時代を飛ばし、1980年の松田聖子の

        • 【時代の曲②】およげ!たいやきくん/子門真人(1975)(2024/6/23)

          【レビュー】 Questlove 提唱の、各人の「時代を理解するために最も重要な10曲」、2曲目。 1975年発売、Wikipedia によれば売り上げ450万枚以上。 シングル売上歴代1位、当然、この先も破られることはないわけです。 当時、私は4歳ですが、ポンキッキを見ていたこともあって、この曲は鮮烈に覚えていますし、それこそ毎日のように耳に入っていました。確か、実家にはシングル盤もあったはず。 一定の年齢以上の人は、それこそほぼ100%知っている曲でしょう。 その

        ユートピア/松田聖子(1983)(2024/7/25)

          Radical Optimism/Dua Lipa(2024)(2024/6/30)

          【レビュー】 Dua Lipa の新作。 前作ほど、モロ80’sとまではいかないですが、いい感じで20世紀のテイストは残っています。 ただ、前作には同じ「Physical」というタイトルがありましたが、今作の方が、より、Olivia Newton-John的な匂いがしてます。 何というか、小岩あたりのエアロビ教室でかかっていそうな軽さ。単に、Olivia のあの格好に引き摺られてるだけかもしれませんが。 いずれにせよ、まんまとDua Lipaの戦略に引っかかってる、と

          Radical Optimism/Dua Lipa(2024)(2024/6/30)

          The Goldmine/GLIM SPANKY(2023)(2024/6/16)

          【レビュー】 Glim Spanky、昨年発売のアルバムです。 変化がないわけではないと思うのです。タイアップの増加に伴ってか、曲のバリエーションは広がったと思いますし、スコンと視野が広がった感があります。 それでも、いい意味で変わらんですね。 そろそろT字路’sみたいになってもおかしくはないと思うのですが、レミさんの声もいまだ衰えず、 亀本さんとのコンビも安定的。 ワンピースのタイアップ、と聴くと、かなりセルアウトしたように見える11なんかも、ロックなベースは同じ。

          The Goldmine/GLIM SPANKY(2023)(2024/6/16)

          【時代の曲①】Melody Fair/Bee Gees(1969)(1971)(2024/6/9)

          ちょっと趣向が変わってしまうのですが、Questlove作のこの本が非常に面白くて。 自身が生きてきた時代を曲と共に振り返っているのですが、非常に理知的かつエモーショナルで、聴いたことがない曲もたくさんあるのですが、少しでも聴いて、彼に近づきたくなりました。 で、後書きみたいなところに、「時代を理解するために最も重要な10曲」のプレイリストを作ってみな、というコメントがありました。 ヒット曲でも、好きな曲でもなく。 これは難しい・・・が、「時代の曲」というシリーズとして、

          【時代の曲①】Melody Fair/Bee Gees(1969)(1971)(2024/6/9)

          TYLA/Tyla(2024)(2024/6/2)

          【レビュー】 Tyla、南アフリカ出身のR&Bシンガー。 デビューはもう少し前みたいなのですが、3が2023年に発表され、これがグラミー賞受賞。 その名も、最優秀アフリカン・ミュージック・パフォーマンス賞。 賞の数を増やしすぎるのはどうかと思いますけど、確かに、アフロビーツ味溢れる、耳に残るいい曲。 ジャンル的には、アマピアノというらしいです。ちょっとゆったり目のダンス・サウンドといった感じでしょうか。 アフリカ味も残して、R&Bの洒脱さとうまくかけあわせて。 これは

          TYLA/Tyla(2024)(2024/6/2)

          AIMYON弾き語りLIVE2022 サーチライト IN甲子園球場/あいみょん(2023)(2024/5/26)

          【レビュー】 あいみょん、2022年夏の甲子園ライブ。 もう、超絶にカッコいい。 ヒット曲満載、ギター一本、たった一人で歌い上げる。 途中、歌詞を間違えるところまで残してて。 ここが大ヤマ、というところは無く、テンションバカ高でもないのですが、高水準をずっと保っており、ほぼ完璧。 あえて言うならば、「マリーゴールド」から、甲子園からほど近い太陽の塔をモチーフにした「tower of the sun」あたりの流れが、最もゾクっときました。 スケジュール的にどうしようもな

          AIMYON弾き語りLIVE2022 サーチライト IN甲子園球場/あいみょん(2023)(2024/5/26)

          なぞなぞ/山本精一(2003)(2024/5/19)

          【レビュー】 全く知らない人だったのですが、数回前にレビューした、柴田聡子を掘っていたら、この人が出てきて。 柴田聡子のサードの監修をしていた、とのことです。 そして、このページで出てきたのが、本作「なぞなぞ」。 恥ずかしながら、全く知りませんでした。 いきなり、「もの投げるなや」。 そして、「何もない」の連呼。 種田山頭火?石川啄木? 終始こんな感じのトーンで進んでいくので、若干ダレてしまうところはあるのですが、地に足つきすぎの良品でした。 【結論】 ★3.5

          なぞなぞ/山本精一(2003)(2024/5/19)

          meet the grahams/Kendrick Lamar(2024)(2024/5/12)

          【レビュー】 Kendrick LamarとDrakeのビーフ。 史上最大とも言われておりますが、一応は収まったんですかね(5/11現在)。 細かいことはきりがないし、私も分かりきっていないのですが、概要は、こちらが割と分かりやすかったです。 Hiphop に対する思い入れが感じられにくいDrakeに対しては、結構イラついている人が多くて、そこに、Drake がJ Cole、Kendrickを並列にしたもんだから、導火線に火がついた、という感じでしょうか。 間違ってたら

          meet the grahams/Kendrick Lamar(2024)(2024/5/12)

          言う者は知らず、知る者は言わず/早川義夫(2002)(2024/5/5)

          【曲目】 Disc1 1 風月堂 2 犬のように 3 僕の骨 4 音楽 5 身体と歌だけの関係 6 H 7 恋に恋して 8 花のような一瞬 9 パパ 10 グッバイ 11 嵐のキッス 12 父さんへの手紙 13 躁と鬱の間で Disc2 1 いい娘だね 2 マリアンヌ 3 われた鏡の中から 4 天使の遺言 5 君でなくちゃだめさ 6 ロール・オーバーゆらのすけ 7 猫のミータン 8 お前はひな菊 9 裏切りの季節 10 からっぽの世界 11 批評家は何を生み出しているのでし

          言う者は知らず、知る者は言わず/早川義夫(2002)(2024/5/5)

          柴田聡子ライヴ/柴田聡子(2015)(2024/4/28)

          【曲目】 1.ほのー 2.三つ子 3.スポーツしてた足 4.愛と情 5.今日は山に 6.ラストダンスは私に (Save The Last Dance For Me) 7.会いに行きたい 8.遠くへ行きたい 9.この世でいちばんキレイなもの 10.いじわる全集 11.あたらしい薬 12.若さ 13.いきすぎた友達 14.年中の行事 【レビュー】 前回に続いて、柴田聡子。 だいぶ時を遡って、弾き語りの「神保町ひとりぼっち」のライブ盤。 2014〜2

          柴田聡子ライヴ/柴田聡子(2015)(2024/4/28)

          Your Favorite Things/柴田聡子(2024)(2024/4/21)

          【レビュー】 柴田聡子、最新作。 徐々に徐々に売れていって、ついにはメジャーな存在になり、満を持してドロップしたのが本作、ということになります。 うまく表現出来ないのですが、メロディーも歌詞も豊潤になったというか、良質になったというか。 後半の(準)メドレーもあって、全体的にトータル感が強いな、と思います。 というわけで大成長なんですけど、正直なところ、個人的にはちょっと入り込めなくて。 柴田聡子独特の、歪みのある(歪んだ、ともちょっと違う)リリック、メロディーが消え

          Your Favorite Things/柴田聡子(2024)(2024/4/21)

          Head Music/Suede(1999)(2024/4/14)

          【レビュー】 もう一丁、Suede、いってみましょう。 Suedeは、気になる存在ではありつつも、あんまりかっちり追いかけてはいなかったのですが、本作はよく聴きました。 タイトルどおり、エレクトロニックな作品でした。 過剰で、妖艶な雰囲気はそのまま。 Bernard Buttler は脱退してるんですが、過剰なギターも変わらず、あんまり差異は感じなかったです。 イメージとしては、絶頂期のT.Rexっぽいというか、テクは感じず、ヌメヌメと、しかしカラッとしている、と、擬

          Head Music/Suede(1999)(2024/4/14)

          Suede/Suede(1993)(2024/4/7)

          【レビュー】 前回の「Publo Honey」と同じ年、1993年発売のこちら。 これも、当時は随分と話題になりました。 初期Radiohead とかマイブラなど、下を向いたシューゲイザー的な一派、Primal Scream をはじめとする、エクスタシーでキマったマッドチェスターなどとは明らかに一線を画した佇まい。 ジャケも中身も中性的だし、エロい。 いや、アルバム全体、という話になると、そこまでかなあ、という気はしますし、今になってみると、話題になった6のリリックも

          Suede/Suede(1993)(2024/4/7)