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【2023年9月】購入予定の新刊小説14冊

今年も早いものでもう9月。夕方には秋っぽさを感じるようになってきて、時の流れの速さビビり倒しつつ、この9月に発売される新刊の中から、特に気になっている14冊をご紹介します。

今月は、話題作の文庫化も多く、購入したい本リストがひたすら溜まっていく。そして何より、積読がどんどん増えているため、本当はもっとたくさんあるのですが、なんとか14冊に厳選しました。


ジュリーの世界/増山実

関西の人気番組「ビーバップ!ハイヒール」の構成などを手掛けた放送作家、増山実さんの本作が文庫化!
1979年京都に実在したという浮浪者「河原町のジュリー」と、交番勤務の新米巡査になった木戸の日々を描く。人の尊厳とは何か?さまざまな”多様性”が騒がれている令和の時代だからこそ読んでみたい。

《あらすじ》
「あいつはな、誰よりも悠然と歩くんや」
時代の大きな曲がり角となった70年代の京都に「河原町のジュリー」と呼ばれる有名なホームレスがいた。
無数の視線に晒されてもいつも目抜き通りの真ん中を歩き、商店街の一等地で眠る男。ガラス玉のような目で空を見上げる彼は、いったい何者なのか。なぜこの街にやってきたのか。
交番に赴任したばかりの新人巡査・木戸が最初にその名を聞いたのは、ひったくりにあったと交番に駆け込んできた女性からだった。彼女は自分のネックレスを「河原町のジュリー」がひったくっていったと言うのだが――。

京都国体の開催を機に、街から「異物」が排除されようとしていく中で、彼の伝説は生きていた。
かつてこの街で彼と人生を交錯させた人々は、やがてその「真相」を知る。 人間の自由と尊厳を昭和の時代と令和の現代に浮かび上がらせ、人が「物語る」ことの意味を問うた感動作。

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発売日:2023/9/5
文庫本

あの子の殺人計画/天祢涼

『希望が死んだ夜に』の続編がついに文庫化!
これまた重たい内容らしいけれど、「社会派と本格が見事に融合した傑作ミステリー」とあったのでミステリー好きに私には読まずにはいられない1冊。

《あらすじ》
「あたしって虐待されてるの?」
アリバイトリックに新境地!あなたは絶対に見破れない。

椎名きさらは小学五年生。母子家庭で窮乏している上に親から〈水責めの刑〉で厳しく躾けられていた。
ある時、保健室の遊馬先生や転校生の翔太らに指摘され、自分が虐待されているのではないかと気づき始める……。

一方、JR川崎駅近くの路上で、大手風俗店のオーナー・遠山が刺し殺された。
県警本部捜査一課の真壁は所轄の捜査員・宝生と組んで聞き込みに当たりかつて遠山の店で働いていた椎名綺羅に疑念を抱く。
だが事件当夜、彼女は娘のきさらと一緒に自宅にいたというアリバイがあった。
真壁は生活安全課に所属しながら数々の事件を解決に導いた女性捜査員・仲田蛍の力を借りて、椎名母娘の実像に迫る。

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発売日:2023/9/5
文庫本

星のように離れて雨のように散った/島本理生

島本理生さんの著書は時々読むのだけど、これはまだ購入できていなかったので、文庫化をきっかけに購入予定。
島本理生さんの代表作で知られるナラタージュ、ファーストラヴもおすすめなのでまだ読んだことない人はぜひ手に取ってみてほしい。

《あらすじ》
小学生の頃に失踪した父をモデルにした創作小説と宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を修士論文に選んだ大学院生の私。
賢治の未完の物語に導かれるように、私は押し込めていた過去の自分と向き合っていく。

そして結婚を前提に同棲を望む恋人の亜紀との関係に息苦しさを覚え始め……。

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発売日:2023/9/5
文庫本

琥珀の夏/辻村深月

待ってました!文庫化!
といっても単行本の時に既に読んでいるので、購入予定というよりもめちゃくちゃおすすめしたいがゆえのご紹介です。
辻村深月さんの真骨頂、人の内面をリアルすぎるほどリアルに描いてくれている1冊です。いろいろな意味で、怖い。

《あらすじ》
かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から発見された子どもの白骨死体。弁護士の法子は、遺体が自分の知る少女のものではないかと胸騒ぎをおぼえる。
小学生の頃に参加した〈ミライの学校〉の夏合宿。そこには自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたちがいて、学校ではうまくやれない法子も、合宿では「ずっと友達」と言ってくれる少女に出会えたのだった。
もし、あの子が死んでいたのだとしたら……。
30年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と罪があふれだす。

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発売日:2023/9/5
文庫本


楽園の犬/岩井圭也

最近気になっている作家さんの1人。貴志祐介さんもコメントしていたり、注目されている本作。発売が待ち遠しい!

《あらすじ》
時代が大きなうねりを見せる中、個人はどこまで自分の考えを持つことができるのか?
そして、どこまで自らの意思を通すことができるのか?
南洋の地を舞台にした壮大な物語がここに――。

1940年、太平洋戦争勃発直前の南洋サイパン。
日本と各国が水面下でぶつかり合う地に、横浜で英語教師をしていた麻田健吾が降り立つ。
表向きは、南洋庁サイパン支庁庶務係として。だが彼は日本海軍のスパイという密命を帯びていた。
日本による南洋群島の支配は1914年にさかのぼるが、海軍の唱える南進論が「国策の基準」として日本の外交方針となったのは1936年だった。
その後、一般国民の間でも南進論が浸透していった。
この地にはあらゆる種類のスパイが跋扈し、日本と他国との開戦に備え、海軍の前線基地となるサイパンで情報収集に励んでいた。
麻田は、沖縄から移住してきた漁師が自殺した真相を探ることをきっかけに、南洋群島の闇に踏み込んでいく・・・・・・。

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発売日:2023/9/5
単行本

今宵、嘘つきたちは光の幕をあげる/紅玉いづき

気になっていて、未だ読めていない紅玉いづきさん。新作、異色の青春ミステリーとのことで、とても気になっている1冊。

《あらすじ》
未曾有の大地震が首都・東京を襲った後、復興の名目で湾岸エリアに大人の街――カジノ特区がオープンしてから長い時間が経った。今宵も、街を象徴し、盛り上げるために置かれた少女サーカスでは、古き文学者の名を冠する精鋭たちが舞台へと踊り出る。
が、あるとき花形の空中ブランコ乗り・片岡涙海が練習中に落下。身代わりとして容姿がそっくりの双子の妹・愛涙が舞台に立つことになる。やがて、その命が狙われて……?
熱狂とその舞台裏、大人たちの黒い思惑を巻き込みながら、嘘を背負って生きるふたりが見つけた結末は――。
一瞬に命をかける少女たちの輝きを閉じ込めた「少女文学」紅玉いづき、異色の青春ミステリ!

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発売日:2023/9/5
文庫本

最愛の/上田岳弘

芥川賞作家のデビュー10周年記念の最新恋愛小説。これまで読んだことのない作家さんだけど、装丁とタイトル、さらに帯に惹かれて、読みたいリストに追加しました。

《あらすじ》
「約束して。私のことは跡形もなく忘れる、と」

三〇代の久島は、情報も欲望もそつなく処理する「血も涙もない的確な現代人」として日常を生きている。
だが、学生時代に手紙を交わしつづけた望未だけが、人生唯一の愛として、いまだ心を離れない。
望未は手紙の始まりで必ず「最愛の」と呼びかけながらも、常に「私のことは忘れて」と願い、何度も久島の前から姿を消そうとした。
今その願いを叶えるべく、久島は自分のためだけの文章を書き始める。

愛する人が誰よりも遠い存在になったとき、あらたに言葉が生まれ、もうひとつの物語が始まる。
「永遠の恋人」を描いてきた著者が最高純度で贈る、超越的恋愛小説!

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発売日:2023/9/5
単行本

ヨルノヒカリ/畑野智美

今まさに、前作の『トワイトライト』を読んでいるのですが、またまたの新作。あらすじをちらっと読んだだけでも、きっと好き!と思えて、早速購入リスト入りです。

《あらすじ》
いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。
台風の日に従業員募集の張り紙を見て、住み込みで働くことになった28歳の光は、母親が家を出て以来“普通の生活”をしたことがない。
そんな男女2人がひとつ屋根の下で暮らし始めたから、周囲の人たちは当然付き合っていると思うが……。
不器用な大人たちの“ままならなさ”を救う、ちいさな勇気と希望の物語。

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発売日:2023/9/7
単行本

あの日、少年少女は世界を、/櫻いいよ

映画が大ヒット上映中の『交換ウソ日記』の作者、櫻いいよさんの最新作。
最近、青春小説に再びハマっているので、ぜひ読んでみたい1冊です。

《あらすじ》
高校生二年生の鈴森実(まこと)は、ある日、クラスメイトの城之崎聖良が、赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮して、困っている人を助けているところに遭遇する。
「ヒーロー活動」を見られたと知った聖良は、「わたしと一緒に人助けしない?」と実を誘うが、実には彼女と関わりたくない「ある理由」があって……?
傷を抱えながら「世界」と向き合う、少年少女の思いが胸を打つ傑作青春小説。

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発売日:2023/9/8
文庫本

青春をクビになって/額賀澪

Instagramのアンケートで「おすすめ!」って回答をたくさんいただいていた額賀澪さんの最新作!ぜひ読みたいと思っていた作家さんなので、迷わず購入リストへ。

《あらすじ》
瀬川朝彦、35歳。無給のポスト・ドクターである。
学生時代に魅了された古事記の研究に青春を賭してきたが、教授職など夢のまた夢。契約期間の限られた講師として大学間を渡り歩く不安定な毎日だ。古事記への愛は変わらないが、今や講師の座すら危うく、研究を続けるべきかの煩悶が続いている。

そんな折、ゼミ時代の先輩が大学の貴重な資料を持ったまま行方不明になってしまうという事件が。
45歳の"高齢ポスドク”となっていた先輩は、講師の職も失い、なかばホームレス状態だったという。
先輩は資料を「盗んだ」のか? 自らの意志で「失踪」したのか? そして、朝彦の下した将来への決断は?

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発売日:2023/9/11
単行本

鏡の国/岡崎琢磨

”装丁すら伏線”という帯に惹かれた1冊。作者が3年かけたと語り、「見た目に悩み、苦しむすべての人に届いてほしい」と願う本作。”本気の仕掛け”が気になって仕方ない。ミステリー好きなら間違いないのでは!?と発売前から期待しています。

《あらすじ》
大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかった。
それは彼女が小説家になる前に書いた『鏡の国』という私小説を、死の直前に手直ししたものだった。
「室見響子、最後の本」として出版の準備が進んでいたところ、担当編集者が著作権継承者である響子の姪を訪ね、突然こう告げる。
「『鏡の国』には、削除されたエピソードがあると思います」———。
削除されたパートは実在するのか、だとしたらなぜ響子はそのシーンを「削除」したのか、
そもそも彼女は何のためにこの原稿を書いたのか……その答えが明かされた時、驚愕の真実が浮かび上がる。

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発売日:2023/9/13
単行本

古本食堂/原田ひ香

こちらも待望の文庫化!
原田ひ香さんの作品はいくつか読んでいますが、これはまだ読んだことがなく、文庫化されると聞いて購入予定リストに再度追加しました。
"本と神保町グルメの魅力が詰まった心温まる物語"ということで、期待大!

《あらすじ》
鷹島珊瑚は両親を看取り、帯広でのんびり暮らしていた。
そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚がそのお店とビルを相続することになり、単身上京した。
一方、珊瑚の親戚で国文科の大学院生・美希喜は、生前滋郎の元に通っていたことから、素人の珊瑚の手伝いをすることに・・・・・・。
カレー、中華など神保町の美味しい食と思いやり溢れる人々、奥深い本の魅力が一杯詰まった幸福な物語、早くも文庫化。

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発売日:2023/9/15
文庫本

とにもかくにもごはん/小野寺史宜

癒される、お腹が空くと話題のこちらも文庫化!
こちらも実は、単行本で読んでいた1冊。
読了後、きっと温かな気持ちになって、明日も頑張ろうって思える、そんな作品です。

《あらすじ》
営業時間は午後5時から8時まで。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。

子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい!
うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!

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発売日:2023/9/15
文庫本

いまこそガーシュウィン/中山七里

このミス常連の中山七里さん。電子書籍で連載していた『このミステリーがすごい! 中山七里「いまこそガーシュウィン」1~4』が、ついに紙の本に!
ということで、ぜひ読みたい。

《あらすじ》
アメリカで指折りのピアニスト、エドワードは、大統領選挙の影響で人種差別が激化し、変貌しつつある国を憂い、音楽で何かできないか模索していた。
そこで、3カ月後に予定しているカーネギーホールでのコンサートで、黒人音楽を愛した作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」を弾くことを思い立つ。
しかし、マネージャーがガーシュウィンでは客を呼べないと反対したため、ショパン・コンクール中に演奏で人命を救い、一躍有名になった男、岬洋介との共演を取り付けることにした。
一方、新大統領の暗殺計画を進めていた〈愛国者〉は、依頼主の男から思わ提案をされー一。
音楽の殿堂、カーネギーホールで流れるのは、憎しみ合う血か、感動の涙か。

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発売日:2023/9/15
単行本


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