アグニ(消化の火)のお話
医療機関の大変な状況を知るにつれ、自分でできることはできる限りやろう、という思いを強めている今日この頃です。
医療に携わる方々の直接的な手助けはできないけれど、今私ができることは?と思った時に出たこたえは、「病院のお世話にならないこと」。
コロナに罹らない、風邪を引かない、その他病院のお世話になるようなことがないような、元気で健やかな身体であろうと思いました。
もし体調が崩れることがあっても、できる限り自力で回復できるような身体になっておこうと。
アーユルヴェーダや五行のことなどお伝えする機会もある私ですが、改めてそれらを学び直す、いい機会だと思っています。
アーユルヴェーダでは健康において、「アグニ」というものを重視します。
アグニとは「消化の火」という意味です。つまり「消化力」。
とっても簡単に書くと、私たちの身体にはたくさんの種類の「アグニ」が存在していて、この力で食べ物の消化はもちろん、血液や筋肉、骨や神経などあらゆる代謝が行われています。
だから元気で健康な身体を作るには、このアグニの力がちゃんと働いていないといけないのです。
このアグニの働きを弱めてしまう要因はたくさんあるのですが、一番の要因は「アーマ(未消化物)を作ること」です。
未消化物が体内にたくさんできると、アグニ(消化の火)がうまく燃えることができません。
(焚火を燃やそうとしてその周りにゴミがたくさんあったら燃えないでしょう?)
アーマ(未消化物)を作る原因は
●食べ過ぎ、飲み過ぎ
●消化に悪いものを、消化が重いもの食べる
●冷たいものの摂りすぎ(火が消えてしまいます)
●空腹になる前に食べ物を口にする(前に食べたものが完全に消化される前に次の食べ物を入れると、未消化で溜まっていきます)
などが挙げられます。
外出自粛が推奨されて、なかなかお外にお出かけは難しい状況です。
おうちで何をしよう?と思った時に、楽しみとして「おいしいごはん」を挙げられる方も多いと思います。
週末の品薄なスーパーの棚を見て私がちょっと気になったのは、野菜や果物はまだ残っているけれど、インスタント食品やスナック菓子の棚が空になっていたことです。
生ものは日持ちしませんし、非常事態ですしね。
それぞれの方の生活リズムがありますから、やっぱり調理が便利な食品は、こういう時必要であるとも思います。
ただずっとこれらを食べ続けていると、アーマが溜まってアグニが弱るのは明らかです。
だからもし、時間に余裕がある時があれば、滋養のある食材で作ったごはんを口にするのがいいかなと思います。
あと、冷たいものを摂りすぎない、これは比較的すぐにできることかなと思います。
白湯がベストですが、難しいなら常温のお水を。
冷たい飲み物をガンガン摂ることは、消化の火が働いている胃腸に自ら水をぶっかけているのと同じです(食事しながら冷水を摂ることは控えた方がいいです~)。
白湯の作り方
水をやかんに入れ、やや強めの火で沸かします。
沸騰したらやかんの蓋は空けて、泡がぶくぶく出るくらいの火加減で、換気扇を回しながら10分ほど沸かし続けます。
ちょっと長い時間沸かし続けますので、火の取り扱い、空焚きなど注意してくださいね。
白湯は体内で働く3つのエネルギー「ヴァータ(風的エネルギー)・ピッタ(火的エネルギー)・カパ(水的エネルギー)」を含んだ飲み物です。
換気扇の風:ヴァータ/沸かす火:ピッタ/水:カパ
体内にこの3つのエネルギーを取り入れるのと同時に、体内を浄化してくれます。温かいのでアグニの働きの助けにもなります。
一日に取る目安の量は、カップ3杯くらいです。あまり摂りすぎると体内の消耗が増すこともあるので、ご自分の身体の声を聴きながら摂ってください。
朝起きての最初に摂る水分は白湯がおすすめです。
眠っている間に浮き上がってきているアーマを流してくれます。
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