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もしもあの時...ニアミス衝撃的事件

24歳だった時、人生について考えさせらた衝撃的な事件が起きました。あの「9.11」です。あなたはその時、何をしていましたか?

その瞬間、私は東京西麻布のイベントで、歌のライブの真っ最中でした。

曲の途中で、お客さんたちが、なんとなく、ザワザワ、キョロキョロとしだしたので、なんか私、間違えたかな?何か辺なことした?と思いながらも、最後まで歌いました。

楽屋に入り携帯をチェックすると、めったに連絡をしてこない兄からメールが入っています。

「ニューヨークが大変な事になっているよ」「ビルに飛行機が突っ込んだらしい」

私が最近までニューヨークに住んでいたこともあり、兄は連絡をくれたのだと思います。ただメールだけではよくわからず、何かの大事故が起こったのだろう、と想像しました。

イベントが終わり、明け方家に帰ってテレビを付けると、鳥肌が立ちました。ニューヨークで、飛行機がビルにつっこんでいる。そしてその何時間か後には、そのビルが崩壊する瞬間を目の当たりにしたのです。現実とは思えず、映画のワンシーンを見ているようでした。

もし、ニューヨークの大学を休学して帰ってきていなければ、ちょうど、通学時間ぴったりにその事件は起きていて、あの瓦礫の下だったのです。いつも立ち寄っていたコーヒースタンドも、数学の校舎の別館も、犠牲になりました。両親も、「本当に、日本に帰ってきていてよかった」と、胸をなで下ろしました。

その頃から、人はいつ死んでもおかしくないのだ、ということを意識するようになりました。人生のちょっとした選択一つで、全く違う人生になる。命を落としてしまうことだってある。いつ死んでも後悔がないように、毎日大切に生きよう。


その10年後にも

またしても、衝撃的な事件が日本で起こります。今度は「3.11」です。

わたしはその年の冬、インドのマイソールに、2ヶ月くらいヨガの修行に行っていたのですが、3月11日の昼前に日本に到着する便で、帰国する予定でした。

帰国寸前に、インドのゴアのヨガのリトリートにも寄ってから帰ろう、という事にしたため、帰国を2週間ほど遅らせたのです。

すると、3月11日の午後、インターネットで、衝撃のニュースを読みます。日本で大震災があり、大変な津波が起こったというのです。翌日には、凄まじい津波の被害や、原発のメルトダウンが起こっている、ということを知ります。

そして、帰宅困難者が駅や線路に溢れるシーンが目に飛び込みました。もし予定通り帰国していたら、ちょうどあの電車の中で、帰宅困難者になっていたのだ、と思うと、心臓がバクバクとなるのを感じました。日本の家族にスカイプで電話をしてみても、全く繋がらない。とにかく無事を祈ることしかできませんでした。


もしも明日がやってこないことしたら

人生で2度も、こんな衝撃的な事件にニアミスすると、毎日の普通の生活を有難く感じます。そして、このニアミス事件を体験してからは、とにかく後悔しない毎日を送るよう、心がけるようになりました。

連絡を全然取っていなかったけど、今どうしているかな、と思っていた人に連絡する。大好きだと伝えたかったけど伝えていなかった人にそう伝えたり、解決しないままになっていることを解決してから前に進む。やってみたいな、と思ってもチャレンジしなかったことをやってみる。

「しておけばよかったな」と思いそうな事は全部やっておこう、と思いました。

以下の詩は、9.11事件の後に、ネット上でかなり世界中に回ったようなので、ご存知の方も多いかと思いますが、私が毎日の生活でイライラしたり、嫌なことがあると読み返すようにしている詩です。そうすると、日々の嫌なことも、大したことではない、と思えるのです。

オリジナルはTomorrow Never Comesというタイトルですが、下に日本語訳も載せておこうと思います。

Tomorrow Never Comes
If I knew it would be the last time that I'd see you fall asleep,
I would tuck you in more tightly, and pray the Lord your soul to keep.
If I knew it would be the last time that I'd see you walk out the door,
I would give you a hug and kiss, and call you back for just one more.
If I knew it would be the last time I'd hear your voice lifted up in praise,
I would tape each word and action, and play them back throughout my days.
If I knew it would be the last time, I would spare an extra minute or two,
To stop and say "I love you," instead of assuming you know I do.
So just in case tomorrow never comes, and today is all I get,
I'd like to say how much I love you, and I hope we never will forget.
Tomorrow is not promised to anyone, young or old alike,
And today may be the last chance you get to hold your loved one tight.
So if you're waiting for tomorrow, why not do it today?
For if tomorrow never comes, you'll surely regret the day
That you didn't take that extra time for a smile, a hug, or a kiss,
And you were too busy to grant someone, what turned out
to be their one last wish.
So hold your loved ones close today, and whisper in their ear,
That you love them very much, and you'll always hold them dear.
Take time to say "I'm sorry," "Please forgive me," "thank you" or "it's okay".
And if tomorrow never comes, you'll have no regrets about today.
© Norma Cornett Marek ~ 1989
あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように
祈っただろう。
あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて
抱きしめただろう。
あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう。
あなたは言わなくても
分かってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたら
一言だけでもいい、「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう。
たしかにいつも明日はやってくる。
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい。
そしてわたしたちは 忘れないようにしたい、
若い人にも 年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを。
愛する人を抱きしめられるのは
今日が最後になるかもしれないことを。
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず。
もし明日が来ないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから。
微笑みや 抱擁や キスをするための
ほんのちょっとの時間を
どうして惜しんだのかと。
忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうしてしてあげられなかったのかと。
だから 今日
あなたの大切な人たちを
しっかりと抱きしめよう。
そして その人を愛していること
いつでも
いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう。
「ごめんね」や「許してね」や
「ありがとう」や「気にしないで」を
伝える時を持とう。 そうすれば
もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから。

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