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『インサイドヘッド』がおすすめなワケ

先日、久々に「インサイドヘッド」を観ました。(今、2が公開してますが
1のほうです!)

2015年に公開された時も観に行きましたが、「感情」や「心」のことを
学んだ今、改めて観るとめっちゃ深い映画だな、と。

子育てアストロロジー研究家のみずもとと申します。
ご縁をいただきありがとうございます。
『天才脳クエスト』っていう、科学×占星術をミックスした子育ての講座をしています。


↓以下、あらすじです。

舞台はライリーという少女の頭の中。

ヨロコビ
カナシミ
ビビリ
ムカムカ
イカリ

という、5人の感情が住んでいます。

家族と友人に囲まれ、大好きなホッケーに精を出し、幸せに暮らしていたライリー。
お父さんの仕事の都合で住み慣れた街を引っ越すことになり、環境が変わったことから、少しずつライリーの感情に変化が起き・・・

という感じです。


以下、ちょっとネタバレになります。
(これから観るよ!という方は飛ばしてください)



ヨロコビは「ライリーが笑顔でいることが幸せだ」と考えます。

カナシミがなにかアクションを起こすたびに、ライリーの幸せな思い出が
悲しい思い出に変わってしまうことに気づいたヨロコビは、カナシミに「なにもしないで」と、指示をします。

ところが、そんなヨロコビの奮闘も空しく、ライリーはどんどん笑わなくなっていきます。

そしてついには、感情たちが操作する感情の制御盤のようなものが壊れてしまうんです。

ラストは本当にグッとくるものがあるので、ぜひ映画を観てほしいのですが、感情の制御盤が壊れるまでの流れがすごくリアルに感じたんですね。




ちゃんと、悲しんでる?

感情の制御盤が壊れる=何も感じなくなる
ということに近いのでは、と。

映画の中でも、感情の制御盤が壊れた瞬間、ライリーの表情から一切の感情が消えたように描写されます。

なんか、もうどうでもいい。

そんな感じ。

そんなライリーに再び感情を取り戻してくれるのは、ヨロコビがあんなにも遠ざけていたカナシミなんですよね。


ライリーに足りなかったのは

「悲しいこと」を「悲しい」とちゃんと認めてあげること

でした。


なんで、引っ越さなきゃいけなかったの?
なんで、こんなにもうまくいかないの?

引っ越してからライリーはイライラ、ムカムカして、両親とも喧嘩をするようになります。


父親は「反抗的な態度」と、ライリーをたしなめます。
確かに、表面だけ見れば「反抗」に見えたかもしれません。

母親は、「家族が笑顔でいられるように、あなたも笑って」とライリーに伝えます。
確かに、困難な時にこそ笑顔でいることが、道を拓いてくれることもあるのかもしれません。

でも、ライリーの心の奥底には、

イライラ、ムカムカに隠れて、ライリー本人も向き合っていなかった心の奥底には、


友達に会いたい
前の家に戻りたい

という「淋しさ」があったんじゃないかな。
(これは私の想像ですけれど)


怒りの感情は「二次感情」と言われます。

淋しい
悲しい
恥ずかしい
苦しい

そういう「本音」に向き合わないまま、「相手が悪い」とか「環境が悪い」みたいに、こじらせてしまうと「怒り」になりやすい。

怒りは「こじらせ」なんです。
ポケモンで言ったら感情の進化系。
クエスト風に言えば感情の闇落ち。(なんのこっちゃ)

自分の感情をそのまま認めてあげないことは、感情たちの世界では「不健全」なんです、きっと。



「やらされポジティブ」になってない?

この物語ではヨロコビが「自分の正義」で、「カナシミは良くないこと」と、決めつけてしまいましたけれど、現実世界にも結構こういうこと、あるんじゃないでしょうか。



「つらい時こそ笑おう」
「ポジティブでいよう」
「物事を前向きにとらえよう」


確かにそれは大事かもしれないけれど。

私が「やらされポジティブ」と密かに呼んでいる「ポジティブが良くてネガティブがダメ!」という極端な二元論の落とし穴が、ここにあると思っています。

どの感情も、私たちの心が健やかにあるために、それぞれの役割を果たしてくれている。

嬉しい時は喜ぶし
悲しい時は悲しむし
怖い時はビビるし

上手くいかない時はムカムカするし
怒りたい時は怒る。


それでいいんだと思います。
だって、Humanだもの。


一度ちゃんと感情を吟味してあげる。

そして、それから「どうしようか」を考える。
自分が「どうありたいか」を考える。

このプロセスがないと、自分に嘘をついてしまって、きっと苦しい。

カナシミやイカリが出てきた時は、きっと彼らが出てくる意味があるのだから。


あー腹立つ、腹立つぅぅぅぅ!!
あー悲しい!悲しいぃぃぃぃ!!

って、思い切り叫んでみる。

感情の制御が上手な人は「感情を押し殺す人」ではない。
思い切り感情を味わって、「しょうかできる人」なんだと思います。

「しょうかの話」はこちらから↓


こういう大事なことをエンターテインメントにできるディズニーって、やっぱりすごいなぁ、と思うのです。(語彙力)

お読みいただきありがとうございました!

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