怒りの制御に必要な2つの「しょうか」
イライラ子育てを卒業したい!
笑顔で子育てしたい!
かつてイライラママだった私自身も思っていたことですし、多くのお母さんが教えてくださる「願い」だったりします。
その上で、「笑顔で子育て」を目指すと陥りがちな罠について、今日はお話させてください。(すごく大事なお話です)
先日、あるお母さんとお話ししていた時のこと。
お子さんが学校で生徒間のトラブルに巻き込まれていて、その方は解決に向けて先生との話し合いを重ねていました。
第三者である私が聴いただけでも、「なんだそれ!!」と、そのトラブルの内容に怒りがこみあげてくるくらいだったのですが・・・
そのお母さんは
「できるだけ心穏やかに、心に波風立てずに過ごしたいです」
とおっしゃっていて。
こんなことで取り乱すなんて、とまるで「振り回されている自分が悪い」かのような言いかたをなさったんです。
思わず、こうお尋ねしました。
仏にでもなるつもりですか?
まず、そのお母さんが周りの方に誠実に向き合っていらっしゃるのは本当にすごいことだし、取り乱したくなるタイミングで、できるだけ冷静に振る舞うのもとても尊いことだと思うんです。
その上で、私は
「怒りたい時は怒っていいんだよ」
と、思うんです。
だって、私たち、人間だもの。
自分の大事な子どもがトラブルに巻き込まれているのに、自分だって困って
いるのに、
「お相手にも事情があるから」
「私たちが受け取り方を変えればいいのだから」
と、自分に言い聞かせるのって、なんか無理している気がしませんか?
相手にも事情があるかもしれない。
受け取り方を変えれば前向きでいられるかもしれない。
でも、自分の本当の気持ちは誰が見てあげるの?
悔しい
ふざけるな
馬鹿にして
いい加減にしろ
そういう本当の気持ちはどこにいってしまうの?
感情の制御が上手な人はむしろ・・・
感情のオペレーション、コントロールをするということは「自分の気持ちに
鈍感になる」ということではありません。
むしろ、自分の気持ちに敏感になったうえで、その気持ちをどう「しょうか」させるか、だと思うんです。
感情の制御が上手な人は、この「しょうか」が上手い。
「しょうか」には2つの意味があって、
①消化
自分の気持ちを吟味して「ああ、そうだったんだね」と、受け入れてあげること
②昇華
①が終わってから「その上で、自分はどうしたい?」を考えて、行動するためのエネルギーに変えること
この順なんですよ、私が思うに。
特に①のプロセスが忘れられてしまうことが多いのですが、このプロセスがないと
「無理している感じ」
に、なりやすいのかな、と。(消化不良ですからね・・・)
「ふざけんな」はふざけんな、ですし、「この野郎」はこの野郎、です。
だって、そう思うくらいのことが起きているのだから。
それを相手に伝える時に「エレガント変換」すればいいだけであって、自分が感じた気持ちごと葬り去る必要はない。
ありもしない理由で必死に自分をなだめる必要はないんです。
もしあなたが、今、誰かの言動に腹を立てているならば、ちゃんと
怒ってください。
ちゃんと、怒って、それからどうするか考えましょう。
それでいいです。
ちなみに『天才クエスト』の職業的に「怒り」は勇者っぽいなと思います。勇者の原動力は正義でもあるし、「理不尽に対する怒り」でもある。
怒りは、決して悪者ではない。乗りこなせないくらい暴走してしまうと困ってしまうのであって。
怒りって、ちゃんと向き合えば自分を動かすエネルギーになるんだよ!ということも、覚えておいていただけたらな、と思うのです。
とにかく、感情を「無」にしようとしないでね!
お読みいただきありがとうございました。
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