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字幕版を堪能せよ

洋画の話です。もともと映画はそこまで積極的に観に行くほうではない。中高生のころは親とTSUTAYAに行って適当に借りて観るっていう休日がそこそこあった。ただし新しいのをすぐ追っかけるというよりは、昔から面白いと言われているシリーズを順に借りていったり、親イチオシの笑えるアクション映画を選んでみたり、という感じ。映画情報は名探偵コナンくらいしか知らず(ここ数年は毎回映画館で観る唯一の作品)、とりあえずおもろそうなのいっとこ!みたいなノリであった。

ちなみにホラーはとことん無理で、CMでちょろっと流れるのもダメで、なにあれ、※このCMにはホラー描写が含まれます とか事前に言ってくれたらいいのに急にあんなのやこんなのが出てくるから避けようもなく、必死に早送りボタンを押して、飛ばしすぎてしまう。音だけでもコワイ。

とにかく昔よく観ていたのはシリアスすぎないけどかっこいいアクションもので、「ジャッキー・チェン」はほんと~~~にドハマりしてほぼ全部観たし(エンドロールのあとのミステイク集も最高である)、あとは「トゥームレイダー」「007」「Mr.&Mrs. スミス」「ミッションインポッシブル」等々……アニメ系だと「マダガスカル」「カンフーパンダ」とかも。懐かしい。
借りたのはほとんどが吹替版。たぶん最初は字幕版と吹替版の違いをよくわかっていなくて、日本語が流れるほうがわかりやすいから結局吹替版のままいろいろと履修したのだと思う。

ただ最近になってわかったのが、字幕版の良さ。もちろん音声と字幕とでちょっとラグがあったり、静かめなBGMのところで「♪~~~」とかぶっこんできたり、言わんでもええのに「(殴る音)」とわざわざ教えてくれたり、まあいろいろとあるのだが、やっぱり登場人物の生の声! 口の動きと声が合っているから、吹替版だとやや感じてしまう言葉と声との距離感みたいなものがあまり無い気がする。

そしてそして、英語の場合は、そう翻訳するのか!とそっちが面白いこともある。仮にも英文学専修だったので、物語における発話の英語⇔日本語の変換はものすごく興味深い。今でも忘れられない映画のワンシーン、ジャッキーチェンが相方とケンカかなにかをして、" You never understand me. " と言い放ったとき。直訳すると「おまえが俺を理解することは決してない」でまあ通じないこともないのに、字幕では「生き方が違う」だったんですようわ~~~~~英語オタクっぽくてごめんなさいこれ、これよ、この訳し方は刺さった……反則じゃよまる子……。
たぶん観たのが高校生のころで、きっと吹替版が無くて字幕版を借りたのだと思うけど、英文翻訳への興味がぐぐぐっと深まった体験だった。吹替版を先に借りてくれていた誰か、ありがとうございます。おかげで英文に(足湯くらいだけど)浸かった学生時代でした。

吹替版には吹替版の良さがあるけれど、個人的には字幕版を推したい!という感情の発露でした。ちなみに毎年コナンを観る以外に最近初めてノミネートしたのが「SPY×FAMILY」。アマプラでアニメを追っかけていたらファンになりました。字幕も何も無いですけどおすすめです。普通にハマってもうた。

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